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ここの所の日本政治の主要議題であった消費税の増税議論ですが、自民・公明との
協議を経たうえで、昨日19日の夜に民主党内でも一応の議論の終着をみたようです。

 国会の会期末の延長など、民主党内でもこれからやりとりがあるのでしょうが、
基本的には今回の法案は成立する可能性が高いのでしょう。

 私は個人的には「財政再建」論者ですので、今回民主党の「税と社会保障の一体改革」
には反対ではありませんでしたし、消費税増にも基本的には賛成のスタンスです。

 しかし、今回の自民・公明との協議の中で「税と社会保障の一体改革」が単なる
「消費税増+社会保障改革棚上げ」案に変化してしまったことから、今回の法案については
まったく賛同ができません。

 国家予算をみても、歳出の約30%の26.4兆円が社会保障関連費での支出になっています。
この社会保障関連費は20年前の1990年当時の国家予算では歳出の17.5%で11.6兆円でした。 
つまり、この20年間で倍以上に支出が増えていることになります。

 この社会保障関連費用は、今後も高齢化に伴い急速に右肩上がりで増加していくことは
明らかです。ですから今回の法案では「増税」よりも「社会保障の改革」が重要である
ことは疑う余地もない話であったわけです。

 本来は「消費税増」は必要な政策なのですが、この「社会保障の給付減」が実現しない
限りは「消費税増」だけでははっきり言って焼け石に水です。
 
 「社会保障の給付減」は「消費税増」以上に、国民に痛みを伴い、選挙に悪影響を与える
と考えているのか、政治家の中でもしっかりと議論されている様子がありません。
 しかし、「社会保障の給付減」で悪影響を受けるのは、主に65歳以上の高齢者に対する
ものであり、私たち若年層、青年層にとっては改革をしなければ自分達や子供たちの世代に
負担を先送りしてしまう議論です。

 この社会保障の問題を無理やり日本の株式市場と結び付けて考えれば、日本の株式市場は
現在ほぼ外国人投資家の取引する市場になっています。日本の機関投資家や年金基金、個人
投資家の存在感はほとんどありません。

 そして、こうした社会保障制度の改革を放置しておくと、多くの年金基金は既に保険料収入
よりも年金給付の方が多いキャッシュアウトの時期を迎えていますので、年金基金を通じて
株式市場にお金が流れてくることも期待できません。

 残るは1,400兆円と言われる個人の金融資産が、株式市場に流入するかどうかにかかって
くるわけです。
 その意味では、国家・政府は「社会保障の制度改革」を通じて国民の資産について「自助努力」
を強く促し、その自己資産の成長を促すために「株式市場」にたいする優遇措置を取っていく
ことでしか日本株式市場の長期的な成長性は難しいのではないかと思うのです。

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学問のススメ

2012.06.15(Fri)

先日、「学問のススメ」を読んだとfacebookに書いたら、反応がたくさんありました。

学問のすすめ.jpg
読んだのは、斎藤孝氏が現代語訳をしたものである。

Facebookでは、少なくない人々がこの本を「良書」だと評価していたことが分かった。

私は、この年(35歳)になって初めて読んだのだが、現代を生きる社会人にとっても、とても大事なことが書かれている。
この年まで読まずにきた不明を恥じるばかりである。

一方で、社会人を10年と少し経験した今だからこそ、心に沁みる部分もあるのもまた確かである。
これを大学生時代に読んでいたところで、たぶん当時の私では理解できないところも多かっただろう。

しかし、この本は明治時代で小学校の教科書的に利用されていたのだから、一般的な教育レベルは明治の方が高かったのかもしれないとさえ思える。

私が特に学んだのは次の点だ

・「独立自尊」
一身の独立を論じ、一国の独立を念じ、志操はあくまでもこれを高く堅持し、いやしくも卑屈賎劣なことは寸毫(すんごう)といえども仮借しないところがあった。しかも、ただ口でいうだけでなく、常に身をもってそれを示された。(慶應義塾豆百科 NO.60

つまり国の独立は、国民一人一人の独立の気概が大事であって、またそれは行動を伴っていなければならないということである。

こう考えると、現在話題になっている生活保護や社会保障制度の話などは、やはり国民の独立心が乏しいところの表れでもあるのではないか。

「国を支えて、国に頼らず」もまた福澤先生の言葉である。

・「独立自尊」があった上での社会的使命

人間は、衣食住を自分で得られるようになっただけで満足するべきではない。それは「他人に迷惑をかけない」という最低限のレベルの話である。
自分の力で、衣食住を得られるだけであれば、蟻と同じである。(蟻だって自分で衣食住を得ている)

人間たる者は、ただ自身と家族の衣食を得ただけで満足してはならない。
人間にはその本性として、それ以上の高い使命があるのだから、
社会的な活動に入り、社会の一員として世のためにつとめなければならない

と言っている。

私も自営業なので、まずは経済的な独立が目標になっていましたが、やはりその先の社会的使命まで考えて活動しなければ「人間」として恥ずかしいなと再度気を引き締められた次第です。

私の場合の社会的な使命は、日本でFPサービス業を普及・定着させるということがありますので、それに付随した活動もまたblogでも随時ご紹介していきます。


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先週、楽天証券さんのセミナーでJPモルガンの日本株ストラテジストである北野一さんの講演を聴く機会がありました。

日本株式に対しては、私も北野さんも強気ですが、私には無い新しい視点もありましたので、ここでご紹介しておきます。

ちなみに資料には裏付けるデータや推計値が沢山あったのですが、詳細はJPMのレポートでご覧ください。

マネックス証券では、JPMのレポートが無料で読めますので、口座開設されている方はそこから見るのが良いと思います。


1.日本株式は世界で注目されなくなってきている

 JPモルガンというグローバル組織の中で、日本株式に対する評価は年々下が
ってきているようです。
 昔はアジア株式市場と言えば、「日本」と「日本を除くその他アジア」が普通
でしたが、現在では「中国」と「中国を除くその他アジア」になってきており、
日本は「その他アジア」扱いでウェイトも小さくなってきているようです。

 これは、日本の世界に対するプレゼンスが小さくなってきているという話で、
私も常々それは感じています。

2.現在のテールリスクは2つ
 
 現在の世界経済のリスク要因は2つ。「ギリシアのEURO離脱」と「米国債
の下落」です。

 「ギリシア」問題は連日ニュースで目にしない日はありませんし、実際には6月
17日の再選挙結果を待つしかないでしょうが、その不透明さは皆さんも認識されて
いる通りです。

 もう一つの「米国債下落」リスクは見落としがちなリスクです。こちらはここ
数年来
「米国債はバブル状態にあり、いつ債券が下落しても(金利が上昇しても)おかし
くない」と言われ続けています。

 米国債券運用で有名なPIMCOも昨年は、米国債のポジションを落とすなど昨年の
米国債務上限問題の近くでは大きな話題になりました。

 北野氏は、「ギリシア問題」で「米国債券下落」は覆い隠されていて、ユーロが
安定に向かえば、それと入れ替えで米国債券が下落することになるだろうと述べて
いました。

3.欧州国債の市場はセンチメンタル

 一番面白かった話は、欧州の国債市場は現在大変センチメンタルな市場になって
いるという話です。

 欧米の機関投資家とインタビューをした際に

「現在の欧州国債を評価する際に、どのようなバリエーション指標を利用しているか」

と確認したところ、どの機関投資家もそのようなファンダメンタルを分析する手法を
持たない事を確認したようです。

 つまり、現在イタリアやスペインの国債下落も、理論的な根拠がある話ではなく、
単なる市場のセンチメンタルな判断だけで操作されているということです。

 欧州での混乱が落ち着いてきた場合には、これらの国債はフェアバリューに落ち着く
ことが想定されます。 

4.米国債のショートには日本株のロングを

 2で述べたように、今後米国債券市場の下落が合った場合には、米国金利の上昇と
それに伴い日米金利差による日本円安が期待されます。

 日本株式は円ドル為替の影響を受けやすいですから、日本株式のロングポジション
は米国債のショートポジションと似た効果が得られそうです。

特に、米国債券の話と欧州国債の話は、私も盲点だったし、改めて考えさせられました。

とりあえず世の中はギリシア再選挙待ちですね。

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株式会社マネーライフプランニング 代表取締役 小屋洋一

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