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土曜日は、BBT大学の資産形成セミナーに参加してきました。

10時から17時までと途中の昼休みは挟みながらも、長時間のセミナーで大変濃い内容でした。

特に午前中の為替の話が面白かったので、簡単にまとめておきます。

・ドル円相場は、通常考えられている為替の理屈とは逆に動くことが多いので、わかりにくい。

・為替取引全体の1%程度が貿易決済などの実需
 20%程度が金融投機の取引、70%以上は金融機関同士のトレーディングで、金融機関同士のトレードは、決して為替のトレンドを作るものではない。

・同じように一日単位でトレーディングをしているトレーダーも為替のトレンドを作り出しているプレーヤーにはならない

・今後のトレンドは、米国景気の回復とともに2015年程度まで息の長い米ドルの復活

・一方で新興国は、各国それぞれ状況が異なるので、動きも異なる
 ただし、米ドル復活を考慮すると新興国通貨が強くなる理由はあまりない

・今回の円安は、通常の円安サイクル(景気が良くなるサイクル)よりも早い段階で動いている

・日銀が言うところの2%の物価上昇を達成するためには、1ドル=120円程度の円安が必要であろう

・今後は円キャリー取引が起こりやすい環境となっていく

・日本株もまだまだ世界的なインデックスと比較するとアンダーウェイトのプレーヤーが多い
 今後もポジションの巻き返しが起こりやすい状況

前回報告した馬渕さんのセミナーとつながるところも多い話でしたが、為替の見方では、私の意見に近い話で良かったです。

ちなみに田中講師の為替予測は、2015年で1米ドル=115円ぐらいとみているそうです。

とすると、ここ2~3年の基本戦略は米国株を中心に保有していくのが良いという話になりそうです。

私も基本的には先進国株で良いのではないかと思います。

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先週土曜日には、私が定期的に参加しているブーケ・ド・フルーレット馬渕さんのセミナーに参加してきました。

このセミナーは、日本経済・世界経済のマクロ動向を丁寧にかつFactベースで示してくれるセミナーで、私にとっては3か月ごとに定点観測が可能になるのでとても重宝しているセミナーになります。

今回で3回目ですが、こころなしか毎回参加者の数も増えてきている気がします。

さて、今回も簡単に内容をシェアしておきます。
もし興味があれば次回以降はセミナーに参加してみてください。(私も多分いると思います)

1.シャーロック・ホームズの台詞

出だしは、私も大好きなシャーロック・ホームズの「白銀号事件」の一節から引用

we are suffering from a plethora of surmise, conjecture, and hypothesis. The difficulty is to detach the framework of fact of absolute undeniable fact from the embellishments of theorists and reporters. Then,having established ourselves upon this sound basis, it is our duty to seewhat inferences may be drawn and what are the special points upon which the whole mystery turns.

我々は、過剰なほどの推量や憶測、仮説に、苦しめられている。難しいのは、事実、それも絶対に否定できない事実の枠組みを、理論家やら記者やらの装飾から切り離すことなんだ。それからこの(事実という)健全な基礎の上に我々自身を位置づけたあと、我々のやらなければならないことは、一体どんな推量が導き出せるのか、またなぞ全体が因って立つ特別な点は何か、考えてみることだ。

を紹介していました。

つまり、経済のアナリストとして、あくまで事実ベースで語ること、世の中の推量に騙されない事などの重要性を再度話してました。

私自身もそういうスタンスはとても重要だと思っていますし、大好きなホームズにそんなセリフがあったとは気づきませんでした。

2.日本経済について

日本経済については、これまでの量的緩和を材料とした「金融相場」から「業績相場」に移りつつあるフェーズだと言う認識です。
来期以降の日本企業の業績自体にはプラスで評価しているので、今後も株価は堅調に推移するだろうという見方です。
(私もほぼ同意見です)

アベノミクスは、言い方を変えればこれまで異常に割安放置されていた日本の株価が「正常に戻った」という評価
これからは企業業績に連動したまともな相場になるという考えです。

今後の景気回復は、「個人消費」と「企業設備投資」にかかる期待が大きいので、この辺りを注視していく必要がある

円相場に関しても、これまでの異常な「円高」が解消されて普通に戻っただけ。今後の円相場は、現状程度が標準と考えて良いところである

(私は、物価上昇の影響も考えてもう少し円安に振れることが多くなると考えています)

3.新興国経済について

中国は世間で言うほど悪い状況とは思えない
しかし、シャドーバンキングの問題がどこまで大きくなるか?(これも今のところではそれほど大きな影響になるとも考えていないが注視が必要)
長期的には大きな問題を抱えている(地方財政、国有企業の非効率性、高齢化など)状況は変わらない

豪州経済は比較的安定的で、こちらも売りたたかれるような状況ではない

株式市場をPEGレシオで評価すると、新興国市場は売られすぎとも言える状況。とはいうもののすぐに相場が戻るような状況とも考えにくい

(長期保有で考えられるのであれば新興国市場も悪くないかも知れませんね)

4.先進国経済について

欧州の状況は相変わらず良いわけでは無いが、それでも最悪期は抜け出たのではないか

米国は、所得向上、消費向上で順調な景気回復
長期金利の上昇も、普通の景気回復期の動きと変わらない

という感じでした。

私の6月末の考えでも

・日米の株価は継続的に成長しそう
・新興国株価の回復は時間がかかりそうだが、長期で持っておけるのであれば悪くない
・一方で債券はあまりよくない

という点がほぼ一致しています。

しいて言えば、円相場に関しては私の方がやや円に弱気だと言う気がします。



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アベノミクスの評価と今後の予測

 今回は、参院選を前に安倍首相が就任してからのアベノミクス7か月間を回顧、今後の流れを予測してみました。

 民主党の野田前首相が衆議院を解散したのが昨年の11月16日でした。その後、自民党が圧勝した衆議院選挙が12月16日です。ここで上記の為替と資産の動きを確認してみましょう。

kabuka.jpg
(eMAXISサイトより作成)

為替.jpg

 実際に為替は、衆議院の解散から大きく動き出し、1ドル80円であったものが100円程度に20%強の円安が進みました。
 この円安と上記の各資産の動きを見ますと、「先進国債券」「新興国株式」「新興国債券」の3つに関しては、資産の上昇はこの円安によってほぼ説明が
付きます。つまり、円建てでは20%程度上昇しているが、米ドル建てではほぼ横ばいという事になります。

 一方で「日本株式」「先進国株式」「国内リート」に関しては、確実に資産価値上昇がありました。最低なのは「日本債券」(預金も同じです)で、
今回の資産価値上昇に対して何の効果もなかったということが分かります。

 日頃からブログ読者の皆様にも「国内債券(預金)」だけではなく、「国内株式」「外国債券」「外国株式」の基本4資産に分散をお勧めしているのは、今回のような市場の状況になった場合に、きちんと資産を保全したいただくために必要手段だと感じていただけたのではないかと思います。

 さて、「アベノミクス」における市場の影響を確認した後は、そもそもの「アベノミクス」について考えていきましょう。

「アベノミクス」は3本の矢という
・大胆な金融政策
・機動的な財政政策
・民間投資を喚起する成長戦略

という3つの政策を軸にしています。

まず一つ目の、大胆な金融政策についてですが、基本的に金融政策は、政府ではなく日本銀行が行う事になっています。安部首相になってからも日本銀
行総裁の白川総裁は慎重な姿勢を崩しませんでしたが、3月20日に日本銀行総裁に黒川氏が就任すると、ただちに金融政策を積極的に緩和する方針を固め、国債を中心とした積極的な資産買い入れを決定し、欧米の中央銀行と同様に中央銀行のバランスシートを大きく拡大する政策を採用しました。

 この結果、金利には大きな影響はなかったものの、諸外国通貨に対する円安には非常に大きな効果がありました。

 今後も基本的にはこの超緩和状態は継続することが見込まれており、円安を通じて日本企業の業績回復に大きく寄与していることが考えられます。

 また目標インフレ率を2%と置いてありますので、今後の資産運用ではこの2%を上回ることが一つのベンチマークとして意識されるようになると思います。

 次に二つ目の、機動的な財政政策についてです。これは具体的には昨年平成24年度の補正予算の事を指しています。平成24年度補正予算は安部内閣になってから急速に編成された補正予算です。

 内容をみてみると
・復興・防災対策      3兆7,889億円
・成長による富の創出    3兆1,373億円
・くらしの安心、地域活性化 3兆1,024億円

の10兆2,815億円の補正予算で、経済活性化を図るものです。
  
 これは、明らかに公共工事に大きなカンフル剤となっており、これによってGDPという観点ではもちろんプラスに働いています。

公共工事.jpg

 
問題はただでさえ、財政的に破綻状況に近い日本の財政の中で、このような公共工事に対する大盤振る舞いを続けることはできないし、本当にこの投資が長期的な経済成長につながるのかどうかという視点でのチェックが必要です。この補正予算を組んでいる現役の官僚に話を聞く機会もありましたが、とても長期的な視点で要求したとは思えない(とにかく予算を取れるだけ積み上げた)と聞いています。

 つまり、この2本目の矢である機動的な財政政策は2013年には有効であると考えられますが、来年以降はあまり効果がないと考えるのが妥当でしょう。

 最後に民間投資を喚起する成長戦略です。成長戦略は6月14日に「日本再興戦略」として発表されました。一通り目を通してみましたが、総花的でこれまで過去何度も政府にて作成された「成長戦略」と大きく変わるものはありませんでした。

 つまり、日本の場合には「戦略」がないのではなく、戦略の「実行力」が不足しているという事です。今回の発表では異次元のスピードと成果目標(KPI)
のレビューを行うという事になっていますが、こちらもこれまでの戦略でも同様にあった話ですので、あまり期待はできません。
 
アベノミクスに対する今後の予測

 上記で見てきたとおり、現在のところアベノミクスで中長期に効果がありそうなものは「金融緩和」という一本目の矢だけのように見受けられます。一番肝心な3本目の矢は現在のところは評価が低く、不発に終わる可能性が十分に予測されます。

 ただし、この7月の参議院選挙で自民党が圧勝し、安倍政権が長期安定政権になることができれば、これは長期安定政権だという事だけで、これまでのように政策がコロコロ変化する、政策の進捗状況を管理できないという可能性は低下し、経済にはプラスに働く事が考えられます。

 日本経済の回復という視点で考えればこのままの金融緩和・円安状態が長期的に続くこと、参院選終了後に安部政権が長期政権として機能することが一番効果的であると考えられますし、その可能性は十分にあるのではないかと考えます。

 ブログ読者の皆様においては、やはり株式にある程度のウェイトを置きながら、円安やインフレに備えるためにきちんと海外資産も保有するという方針で問題ないのではないかと思います。

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株式会社マネーライフプランニング 代表取締役 小屋洋一

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