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今週は、私の大学時代のゼミの恩師で、現在は

アジア開発銀行研究所(ADBI)所長を務めている吉野直行先生の講義を聞く機会がありました。

大変示唆に富む内容でしたので、要点を簡単に箇条書きでまとめておきます。
詳細に説明するところは後日また記事にします。


・日本の経済低迷は、金融政策にあるのではなく、人口の高齢化が主要要因
・財政政策は乗数効果が利かなくなってきている
・乗数効果が利かないのは、需要面というよりも供給側の制約によるもの
(マクロ経済の教科書を書き直した方が良い)
・今の国家予算は社会保障に支出されているので、社会資本を形成することにはあまり使われていない

・銀行はBIS規制に縛られていてリスクマネーを提供しづらい
・他国では銀行の代わりにVCがリスクマネーの提供者であったが、日本ではそれがなかった
・銀行に流れていたお金は、結局国債に流れていった

・過去の日本の強みは
「勉強ができる」「官民が一体となって動く」「訴訟が少ない社会」
にあった

・現在は
「勉強ができない」「官民は一体となりにくい」
社会になっている

・中国の台頭は圧倒的
・お金がある
・人も勉強している

・世界中の超金融緩和は必ず歪みを生む
・アメリカが利上げに向かうと、新興国の金はアメリカに戻る(新興国ショック)

・日銀の描きたい理想シナリオは
米国利上げ⇒欧州金融引き締め⇒日銀の金融引き締め
の順番

・日本は情報で取り残されている
・海外の大使館にも情報が入ってこない
・海外の要人との会食・パーティなどの予算もない
・海外の主要会議にも日本人が出席してこない(企業も国も金がない)

・政官民学が一体になって、国際社会でのルール作りに関与する必要がある
・日本はルール作りで負けてきている
・ドイツ・フランスなどの大陸は官民学の協力体制が強い

・アメリカは中国の巨大化を懸念
・太平洋・アジアのパワーバランスを崩したくない

・中国主導のAIIBには常任理事会がない
・専門家はスカウトで人材は厚くなっている
・投資の収益性分析についても疑問がある
・英国、ドイツ、フランスはアジアのパワーバランスにはさほど興味がない(遠いから)
・それよりも自国の経済成長、産業の為にAIIB参加
・中国は収益性を無視して、アジアにおける政治力、影響力の強化にAIIBを利用したい

・ADBでの研究
・インフラ投資
・道路建設は隣接地の法人の収益を上げる、周辺の個人の所得は上がらない
・鉄道敷設は終着駅近隣の経済効果を上げる、途中駅は影響が少ない

・日中韓関係
・ドイツとフランスは高校生の相互交流を戦後長年継続してきた
・現在関係性が回復しているのは地味な相互交流の成果
・日中韓でも中高生の相互交流を始めるべき
・米国は日中韓が親密になることは望まない(米国のアジアにおける影響力が下がるので)

・移民問題
・外国人労働者を増やした国では、移民政策についてプラスに評価している自国民は少ない
・日本の場合には、移民を入れるとなると、圧倒的に中国人移民が増加すると思われる
・移民の労働力よりも、高齢者・女性の労働力を活用することを優先的に考える

・経済成長と国債利子率
・有名なドーマーの定理には問題がある
・国債の供給面しか考慮されず、需要面が考慮されていない

・吉野のルール
・今後政府支出を2~3割削減しないと財政は持たない

・日本の投資信託の販売
これは次回詳細を書きます
・リターンのほとんどが、販売手数料と信託報酬に消えていて、投資家の手元には利益が残らない
・報酬を成果報酬(投資家の利益に対してもらう)に変えるのが良い

・英語の教育が決定的に大事
・放送している海外の番組は吹き替えでなく、字幕にする
・英語の教師を変えるべき
・読解ではなく、コミニュケーションツールとしての教育
・いつでも英語に触れる環境

・マイナンバーは必要
・行政、金融機関が効率化されると、社会的コストは数十兆円の効果はある

・地方は、地方交付税ではなく、ふるさとファンド(投資信託、インベストメント)を活用するべき

・日本の今後の成長は、アジアの成長をどれだけ取り込めるかにかかっている
特に製造業だけではなく、金融業でも

・社会保障のカットは
「どれだけの社会保障」「どれだけの税金」をセットで語るべき

・投資信託のマーケットはまだまだ大幅に伸ばせる
・日本人の海外投資のプロを育てる必要性(海外運用は外国人に任せてはいけない)

・HFT(ハイフリークエントトレード)などの金融技術では日本は圧倒的に遅れている
・工学部が金融機関で活躍していない(人材の使い方が悪い)

・国債問題は、ネットの個人金融資産1200~1300兆円を残高が超えてきた時が問題
・海外投資家には国債を買わせない方が良い(国内消化を中心に考える)

・ユーロは構造的に問題がある
・製造業の弱い国が困窮する仕組み
・ドイツは圧倒的に得をする
・ギリシアはユーロから抜けられない

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今回はブログ読者の方より

「NISA口座の活用方法について教えてほしい」

という声がありましたので、NISA口座の利用方法について考えます。


まず、最初に

「自分のお金をどこで運用するか?」

ということを考えることを、アセットロケーション(資産の置いておく場所)を考えると言います。


良く「アセットアロケーション」という言葉は聞かれると思いますが、こちらは「資産の配分方法(株式や債券や外貨、不動産など)」を考えることを指し、今回の「アセットロケーション」の話とは別の話になります。


それでは、「アセットロケーション」はどのような順番で考えるのが良いのでしょうか?


それは、主に

①目的

②税制の優遇

③利用のしやすさ

を考慮したうえで、比較検討することになります


質問者さんの目的が

「長期的な資産形成」

にあるのだと仮定すると、私のおススメする制度は

①(個人型)「確定拠出年金」制度

②証券会社での「NISA口座」

③(高額所得者であれば)保険会社の個人年金

の順番で検討します。


まず、1番目に「確定拠出年金」制度を取り上げているのは、この制度が所得税、キャピタルゲイン税、受取時の税制のすべての面で、大きな優遇があることがその理由となります。


制度の細かな説明は、今回は省略しますが、60歳以上で制度そのものを利用できないというケースを除けば、NISAよりもまずは「確定拠出年金」制度を利用した方が、効率よくお金を殖やすことができると思います。


そして肝心のNISA口座の利用方法ですが、そもそもNISA口座のメリットは

「保有している金融資産の配当・売却益」が「非課税」になることにありますので

保有している期間で

「もっとも値上がりしそうな資産をNISAで保有する」

ことが合理的です。

具体的に言えば、「外国株式」がそれに当たるものと考えられます。

これは、過去の20年間程度で考えた場合に、歴史的に最も上昇していた資産が外国株式であったことから今後もその傾向が続く可能性が高いと考えているからです。


最後に③で書いた、「保険会社」の個人年金ですが

こちらは、高所得で、所得税の税率が高い個人の方には所得税の控除がありますので、ほんの一部だけ資産を置いておく分には良いですが、税効果がなければ商品としてはそれほど優れたものではありませんので、積極的に勧めるものではありません。

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株式会社マネーライフプランニング 代表取締役 小屋洋一

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