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11月初旬に、早稲田大学の国際ファミリービジネス総合研究所でイベントが開催されていたので参加してきました。


早稲田大学の国際ファミリービジネス総合研究所は、スイスのIMDというファミリービジネスを専門に研究している教育機関と提携をして日本でも珍しくファミリービジネス(同族経営)の研究を専門に行っている機関です。


冒頭に、研究所所長である長谷川教授のお話を伺いましたが、興味深かったのは、長谷川教授が元々ベンチャーキャピタル出身の教授であったことと、ベンチャーキャピタルが出資できる企業には限界があり、ファミリービジネス(同族企業)が行う投資の方が、投資回収の時間軸が長く、良質ではあるが時間がかかりそうなビジネスへの出資が上手く行きそうなので、ファミリービジネスの研究を始められたという話でした。


私も全く同じ印象を持っており、最近も知り合いのベンチャービジネスに、ファミリービジネスオーナーのクライアントに出資をしてもらったところでしたので、その話にはとても共感できました。


当日のメインイベントは、スイスのIMDから「ヨアキム・シュワス」というファミリービジネス名誉教授が来日されており、これまでの自身の研究内容について発表していただきました。


ファミリービジネス(同族経営)では

1.「一族」(Family)
2.「株主」(Ownership)
3.「事業」(Business)

の3つを1~3の順番で考えることが重要だというのが講演の主題でした。


ファミリービジネスでは、世代が進むにつれて

「一族」の個の多様性
「株主」のリスク分散
「事業」の事業成長

に関して、一族がまとまりづらい状況が発生するという問題を内包しています。


こうした、世代交代、事業承継の難しい課題を、類型化、パターン化することによって、各ファミリービジネスが抱えた問題点をフレームワークで考えられるようになるというのがヨアキム氏の主張でした。


その後に、ヨーロッパのファミリービジネスの事例として

①スウェーデンのボニアーグループ

②オランダのバーバリアビール

③香港の李錦記(オイスターソースで有名ですね)

④フィリピンのアヤラグループ

の研究事例を一つずつ丁寧に解説してくれました。


内容について興味がある方は、ヨアキム氏のこちらの本をお勧めします。



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前回の記事では、オーナー経営者の資産運用について述べましたが、オーナー経営者でも60歳を過ぎる方々は、自身のビジネスの承継に一番エネルギーがかかるはずです。


私も今後は、ビジネスオーナーの承継問題、それから後継者のサポート役ができるようにこうしたファミリービジネスの研究も進めて行きたいと考えています。

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Fund of the Year 2015の投票

2015.11.19(Thu)|カテゴリ:資産運用

毎年参加している、Fund of the Yearの投票

11月末の締め切りまで日も少なくなってきました。

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今年はインデックスファンド業界に衝撃を与えた、あのファンドに投票しました。

結果発表が楽しみですね。

発表は1月15日らしいです。


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ビジネスオーナーの資産形成

2015.11.18(Wed)|カテゴリ:資産運用

コンサルティングをしていると、お客様がビジネスオーナーであることがよくあります。


ビジネスオーナーさんの場合には、ご自身が株式会社を経営されているので株式投資については良く分かっていて良さそうなものですが、当然そんなことはありません。


そこでビジネスオーナーが、資産運用をする場合に考えた方が良いことを整理します。


①手元のキャッシュの量は良く考えて

ビジネスを経営していると、急に手元資金が必要になることがあります。

もちろん、株式や債券は流動性が高くて、現金化しやすい資産ではありますが、実際に証券会社に発注をして、現金化されて手元に帰ってくるまでには少しタイムラグがありますし、株価が大きく下がっているタイミング(要するに不景気)の場合に、自分のビジネスもキャッシュが必要だということは良くあります。

従って、手元の預金額は、ビジネスにも緊急時に必要になるかもしれないという想定で厚めにしておいた方が無難です


②自分のビジネスに投資をするべきか?

ご自身でもビジネスを展開されているので、もし手元にお金があれば、これを自分のビジネスに再投資をすることだって可能です。

この場合には、メリット・デメリットがあり

メリット
・自分のビジネスなので、投資先のことが良く理解できている
・成長率が高ければ、平均的な株式投資よりもずっと成長速度が高い


デメリット
・ビジネスが不調に終わると、個人の資産も合わせて減らしてしまう
・ビジネス以外での資産形成が進まずに、リスクが自分のビジネスに一極集中してしまう


つまり、株式投資と同様に、銘柄1点勝負にする場合のメリット・デメリットが出てきます

③リスク管理(分散)

サラリーマンとは異なり、ご自身のビジネスの好不調が、ご自身の収入に直結していることが多いのがビジネスオーナー。

従って、有価証券投資をする場合には、なるべくご自身のビジネスとは相関性が低いジャンルに投資を行うのがリスク管理の概念からは正しいでしょう。

ご自身が不動産業であれば、「不動産銘柄」は避けておいた方が良いと思いますし、日本の景気に大きく左右されるのであれば、外貨建ての有価証券などは相関性が低そうだと考えられます。


④将来の成長性、老後の話

ビジネスオーナーの中には、全財産をご自身のビジネスに注ぎ込んできたために老後の資産形成が進んでいないというケースも良く見かけます。

ご自身のビジネスが永続的に「金のなる木」であれば良いのですが、そうでなければ、ビジネスを辞めるときには、資産も形成されていない
(ちなみに年金も乏しい)
というケースもあります。


その意味では、サラリーマンと同様に、ビジネスオーナーもしっかりとリタイア後のライフプランを検討しておく必要がありそうです。


以上が、ビジネスオーナーから資産運用の相談を受けたときに、私が最初にお話する内容です。

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今回取り上げるのは、株式会社キトーです

キトーは、今回調べるまであまり知らない会社でしたが

チェーンブロック、レバーブロック、ロープホイスト、クレーン

といったモノを持ちあげ、運び、固定する作業に特化した機器を製造しているメーカーです。


それでは、ここでいつもの通りこれまで投資クラブで重視している企業選択の4つのポイントを確認してみましょう。


・売上に対する粗利益率、当期利益率が高い会社
・財務的に安定している会社
・ROEが高い会社
・多額の設備投資が必要でない会社


の4点を投資クラブでは重視しています。


1.売上に対する粗利益率、当期利益率が高い会社

 売上高      500億円
 売上総利益   168億円(33.7%)
 当期利益率    20億円( 4.0%)

 です。
 
昨年度は当期利益率が5.6%で低下していますが、今期は米国でピアレス社というチェーンメーカーを買収した影響もあり、売り上げの伸長に利益が伴わなかったものと考えられます。
 

2.財務的に安定している企業

自己資本比率は38.9%でメーカーとしても普通の水準です。
こちらも、昨年度から大幅に自己資本比率が低下していますが、これも買収時に借り入れを増やした影響だと考えられます。


3.ROEが高い会社

平成27年3月期のROEは8.9%です。
過去の数字を確認すると
 
平成24年3月   4.3%
平成25年3月   6.3%
平成26年3月  12.3%

と前期までに大幅に改善をしている様子が伺えます。

海外売上高比率が75%近い会社なので、売上高や利益の水準は、為替による影響を非常に受けやすい企業です。

おそらく近年の売上や利益の伸長は、円安に下支えされているところが大きいものと思われます。

その意味では、円安の効果が出にくくなっている今期をしっかりと確認することが必要でしょう。


4.多額の設備投資が必要でない会社

製造業なので、設備投資や研究開発に関しては気になります。
前期の数字では
 
営業キャッシュフローが33億円の黒字に対して、有形固定資産の取得が14億円
 
前々期では

営業キャッシュフローが40億円の黒字に対して、有形固定資産の取得が20億円

です。

毎年、それなりに設備投資が必要な企業ではありますが、営業キャッシュフローの半分程度で足りているようですので、それほど継続的に多額な設備投資が必要だとは考えません。


5.株価

現在の株価は965円(10月29日現在)、予想PER8.44倍、PBR1.03倍という水準です。
PERで見ても、PBRでみても水準的には安く、まだまだ実力に比しては低評価な水準で売買されています。

配当利回りも2.9%と割合高い水準ですので、保有して、株式が正当な評価を受ける水準まで我慢して保有しておくというのが基本戦略となりそうです。


6.その他評価

先程、ROEの評価のところでも記述しましたが、海外売上高比率が高い企業ですので売上利益ともに、円安・円高の為替の影響は大きい企業だと考えられます。

今後も為替は、円が安く振れると考える人には良いですが、円が高くなると考えている人には思ったほどの収益が上がらない構造の会社であるとも言えると思います。

ポートフォリオの構成として考える場合には、その辺りも一考してください。

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株式会社マネーライフプランニング 代表取締役 小屋洋一

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