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民主主義と税金の関係性

2017.02.22(Wed)|カテゴリ:政治

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今回私が参加している中小企業家同友会のイベントで、青山学院大学学長の三木義一先生のお話を聞く機会がありました。

普段受けている税制の講義というと、あまり面白くもない税制改正の議論やポイント解説であることが多いのですが、今回の講演で三木先生は、

①税制と民主主義の重要な関係性
②大日本帝国憲法から日本国憲法へ天皇主権から国民主権への転換にかかわる税制の歴史的転換

など根本的で重要な論点、かつ重層的で歴史的な背景を説明いただきました。

さらに三木先生独特のユーモアあふれる講義で、これが税制の話なのか?と思うぐらい90分間魅了されっぱなしの講演でした。


特に私が個人的に強く印象が残ったのは

「欧米では、増税を主張する政党が再配分重視の庶民(貧困層)の味方、減税を主張する政党が競争主義の富裕層の味方という政治的な対立軸で語られる。しかし、日本においては与党も野党も減税を標榜する政党ばかりだし、富裕層も庶民も両方とも減税を主張する政党を支持している。これは、とても成熟した民主主義の国家とは思えない。」

というような話でした。

私も仕事がら国家財政については関心も高く、国家予算の在り方についてはいつも興味を持っていますが、多くの人はそうではないことも痛感しています。

これは、納税者が自分たちの税金の集め方や利用方法について主体的に考えていないところに大きな問題がありそうです。

これも先生の話の中では

「日本国憲法の草案の中には、第30条の納税の義務は入っておらず、またそもそも論として憲法によって国家に課税徴税の権利が定められていれば足り、憲法によって国民に納税の義務を課す必要はない」

「しかし、当時の大蔵省が政治家にロビー活動を行い、大日本帝国憲法第21条「日本臣民ハ法律ノ定ムル所ニ従ヒ納税ノ義務ヲ有ス」を踏襲するような形で第30条の納税の義務を憲法に入れ込んだ」

「その結果として、国民の意識に、税務は国民が考えて実施するという当事者意識が薄くなり、政府・お上のやることという意識が強くなってしまった」

という解説も私にとっては知られざる大変興味深い歴史的な経緯でした。


私も日々クライアントと接している中で、中には税金を1円も払いたくないということを平気で話す方にもお会いします。

税金に対して、みんなで利用するお金というよりも、税務署に取られるものと認識しているのは、まだまだ日本でしっかりとした「民主主義」が根付いていないのだろうと感じています。


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前回の「ライフ・シフト」の続きです。

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この本の中でもう一つ興味深かった話は「無形資産」についてです。

「有形資産」については、もちろん私たちFPの得意とするところです。

つまり

不動産
有価証券
現預金

など通常資産と考えられているもののことですし、そうした資産を如何に効率よく形成、保有していくかということのコンサルティングが、まさしくFPの本業であるところです。

「有形資産」についても、今後100年人生と長寿化が進む中で、より合理的に判断をしていかないとこれまでと同じ感覚では、維持できないということも記述されています。

一方で「無形資産」はこの中では

1.生産性資産
所得を増やすのに役立つ要素

2.活力資産
肉体的・精神的な健康と幸福のこと
健康、友人関係、パートナーや家族との人間関係など

3.変身資産
世の中の変化に合わせるのに必要な資産
自分のことを良く理解していること、多様性に富んだ人的ネットワークを保有すること
新しい経験に対してオープンな姿勢など

の3つに分類されていて、これらは「有形資産」同等に重要なものだと位置づけられています。

もう少し詳細に見ていくと

1.生産性資産

①スキルと知識
どのような知識が価値を持つのか?
何を、どのように学ぶか?
経験学習の必要性

②仲間(仕事でのチーム)
周りの人の重要性

③評判
評判はどのように形成されるか

2.活力資産

①健康
脳の機能を維持する
バランスのとれた生活

②友人関係
自己再生に必要な友人

③人生のバランス
仕事・友人・家族のバランスは常に一定ではない

3.変身資産

①移行期を経験すること
社会的な環境変化を経験すること

②自分についての知識
アイデンティティがしっかりしていないと変化に翻弄されてしまう
内省することが重要

③多様性に富んだネットワーク
変化によって付き合う人間が変化する
誰を知っているかが重要

④新しい経験に対してオープンな姿勢
既存の行動パターンを変化させる勇気

というものが、長期的な人生の中で「有形資産」とともに重要視される要素になります。

これまでのFPの経験でも

1.生産性資産
2.活力資産

などについて断片的にアドバイスすることはありましたが、こうして整理した状態で、クライアントに可視化して説明するところまではできていません。

今後は読者の一人一人が、こうした「無形資産」についても「有形資産」同様に整理し、棚卸し、形成していくお手伝いをしていきたいと思った次第です。

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株式会社マネーライフプランニング 代表取締役 小屋洋一

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