小屋洋一Blog 小屋洋一Blog

世界経済の展望について

2016.09.02(Fri)|カテゴリ:世界経済,資産運用

今回は、私が定期的に参加をしている

ブーケ・ド・フルーレット 馬渕さんのセミナーに参加して聞いてきたことを読者の皆様にフィードバックいたします。

20160821_060101343_iOS.jpg

ブーケ・ド・フルーレットの馬渕さんのお話と分析は、主にファンダメンタルズを丁寧に追ったうえでの、マーケット分析・景気分析を主にしていますので、皆様も参加されるとお役に立つ内容だと思っております。

詳細はこちらから


それでは、セミナーの内容から私が把握した内容をお伝えします。


【日本経済、市場】

・日本の株式市場は、今年に入ってからの円高を考慮したうえでも予想PER13倍程度と、歴史的には割安な水準

・おそらく、来年にかけて株価はもう少し持ち直すことが基本シナリオ

・懸念点は、消費動向や民間設備投資が弱いので、その今後の動向には注意が必要


【米国経済、市場】

・米国の雇用環境や賃金動向は、リーマンショック後は順調に回復を続けている

・なので、小売売上高や住宅、自動車など消費に関する統計は力強い

・一方で、株価は予想PER18倍超と歴史的にはすでに割高な水準なので、今年後半は株価の調整があるか、来年までEPSの調整で株価が停滞するか、いずれかのシナリオが基本線

【為替】

・ドル円の水準は、購買力平価仮説による水準では、現在の1ドル=100円水準が妥当なところ

・今後は、100~115円ぐらいの水準で長く続くと考える

【商品市況、原油】

・原油価格は、米国のシェールガス、オイルの生産状況に寄るところが大きいが、業界再編で生産コストが下がってきているシェール油田も多く、原油の需給バランスから考えて、40~60ドルの範囲内に落ち着く可能性が高い


セミナーの内容で、小屋が個人的に一番関心があったのは、米国の証券市場です。


現在の米国株式は少し割高だという認識が一致しましたので、直近の投資を考える場合には、投資タイミングを遅らせるか

あるいは

現在の株価水準は、EPSの水準で1年程度たてば企業業績が追い付いてくるだろうということだったので、1年程度横ばいが続く展開を覚悟しておく

のが年後半の基本スタンスになりそうです。

ただし、為替はもう少し弱含む展開を想定していてもよさそうなので、円建てのリターンで見れば、もう少し楽観的に考えられそうですね。

無料の資産運用メール講座は、こちら!

ページトップへ戻る

久しぶりの銘柄研究です。

今回取り上げるのは、株式会社アトラエです

私の所属する、投資クラブでは珍しく新興市場(マザーズ)の今年IPOした銘柄です。

これまで購入してきた銘柄はバリュー観点で選ぶことが多いのですが、この銘柄に関してはグロース株として判断が求められることになります。


アトラエ社はIT企業×人材紹介ビジネスで、イメージとしてはエン・ジャパン社やインテリジェンス社がやっている人材紹介ビジネス、転職支援ビジネスを

IT技術者
サイトでのマッチング

を中心に展開している企業です。


それでは、ここでいつもの通りこれまで投資クラブで重視している企業選択の4つのポイントを確認してみましょう。


・売上に対する粗利益率、当期利益率が高い会社
・財務的に安定している会社
・ROEが高い会社
・多額の設備投資が必要でない会社


の4点を投資クラブでは重視しています。


1.売上に対する粗利益率、当期利益率が高い会社

 売上高     837百万円
 売上総利益   821百万円(98.1%)
 当期利益率    94百万円(11.2%)

 です。
 
IT企業なので、原価がないものですから売上総利益率が高いのは当たり前です。

問題は当期利益率ですが、IT企業の主な経費は人件費になりますので、今後売り上げが伸長すれば、当期利益率は改善していくものと思われます。

ちなみに直近の平成28年6月の第3四半期決算では

 売上高     932百万円
 売上総利益   917百万円(98.4%)
 当期利益率   175百万円(18.8%)
 
と利益率の向上も見られます。



2.財務的に安定している企業

自己資本比率は上場後81.7%となり、IT企業として自己資本が十分な状態です。
まだまだ資本勘定そのものが薄いので、今後の企業経営次第だという感じです。


3.ROEが高い会社

平成27年9月期のROEは28.0%です。
過去の数字を確認すると
 
平成24年9月  74.4%
平成25年9月  38.4%
平成26年9月  34.4%

と年々減少傾向にあるように見えます。

しかし、これは資本があまりにも過少であったために、過去はROEが高く出ていただけで現状の20~30%台が実力相応でしょう。

もちろんROEの水準としては高く評価できる水準です。

他には、新興企業にしてはめずらしく、過去5期に渡り継続的に黒字で決算を迎えているのも高く評価できる企業だと思います。


4.多額の設備投資が必要でない会社

IT企業なので、基本的には設備投資はないはずです。

投資といえば、人件費と事務所に対する投資ぐらいしかないはずです。

その意味では、販管費の増減に注意を払う必要はありますが、現状では売り上げが上がるほどには販管費の増加は見受けられません。


5.株価

現在の株価は8680円(8月17日現在)、予想PER47.01倍、PBR12.04倍という水準です。
新興IT企業ですので、一概にPERやPBRで株価水準を判断するのは難しいものがあります。

そこで、ここではPEGレシオを参考にします。

PEGレシオとは、PERをEPSの成長率で割った数字で、アトラエの場合は

平成27年9月    EPS  55.19円
平成28年9月(予想)当期利益 85.43円(54.8%増)

なのでPEGレシオは

47.01÷54.8=0.85

となります。

PEGレシオは一般的に1を割ると割安と判断しますので、現在の株価水準は成長性から考えるとまだ割安水準にあるのではないかと思います。


無料の資産運用メール講座は、こちら!

ページトップへ戻る

ダイエットと資産運用

2016.08.02(Tue)|カテゴリ:資産運用

今回のお話は、資産運用とダイエットの共通点について

ダイエット

私は、2008年に創業して約8年たちますが、昨年までの7年間で、運動不足もたたり約10キロほど体重が増えてしまいました。

年間算で1.4キロペースで増えてしまった計算になります。

ちょうど1年ほど前の夏に、

「このままではマズイ、健康にも良くない」

とダイエットすることを決意しました。


ただ、当たり前ですが、この7年間の間にも

「健康的に、痩せたいなぁ」

という思いは、ずっと抱えていたわけです。


しかし、今回は具体的に

・ジムに通って
・専用のトレーニングコーチを付ける

ことで、約半年間で9キロほど減量し、そして現在もトレーニングを継続しており、もちろん(今のところ)リバウンドはしていません。

トレーニング

さて、このダイエット・トレーニングの話と資産運用のどこに共通点があるのでしょうか?

両方とも取り組んだことがある方には、実感できると思いますが、資産運用もダイエットも実際に取り組む作業はとてもシンプルです。


資産運用では

・きちんと国際分散投資をして
・長期でリバランスをしながら管理保有する

だけで安定的な資産の成長は可能です

ダイエットでは

・トレーニングで基礎代謝を上げ
・食べるものを適切に管理する

だけである程度の健康的な減量が可能です


両方とも2つぐらいの注意点をきちんと学んで、実行できればちゃんと成果の上がる取り組みです。


では、多くの人がダイエットや資産運用が上手く行かないのはなぜでしょう?

これも単純な理由で、上記の2つぐらいのルールが自分できちんと守れないからです。


今回、ダイエットに取り組んだ私自身も、自分でこのルールが守れないことがわかっていたからこそ、トレーニングコーチを付けて、そのルールを守ることできちんとした成果が得られました。


資産運用でも、自分でルールを守ることができない人は、きちんとしたコーチやアドバイザーを付けることで、ルールを守って成果を出すことができるのだと思います。


無料の資産運用メール講座は、こちら!

ページトップへ戻る

先月6月23日に、英国国民投票によって英国がEU離脱の決定をしたことは皆さんもうご承知の通りだと思います。


私は、ちょうどそのタイミングで、スイスのジュネーヴに訪問していましたので、少しタイミングは遅くなりましたが、その件について現地の様子をお伝えしようと思います。


今回ジュネーヴは、まさしくプライベートバンクやファミリーオフィスなど、スイスの富裕層相手の金融機関がどのようなサービスを展開しているか調査をしに行っていました。

20160621_072244579_iOS.jpg

スイスのプライベートバンクと聞くと、ものすごく秘密主義で敷居の高い金融機関だと思われる方も多いでしょうが、実際話を聞いたところでは普通の銀行業、証券業を中心とした金融サービス業であると認識を持ちました。


つまり、差があるとすれば、日本では

「預金や融資は銀行」

「証券投資や資産運用は証券会社」

と分業されているのに対して、スイスでは

「預金も、融資も、証券投資も、資産運用も同じ銀行でできる」

というサービスラインナップが異なるだけで、ひとつずつのサービスが大きく異なるということはありません。


ただし、日本と大きく異なることがあるとすれば、私がよく米国視察で報告している

「顧客の利益を重視して、動くかどうか(クライアント・ファースト)」

の精神です。

スイスのプライベートバンクでも、報酬の取り方は、米国のFPビジネスとそっくりで

預り金融資産残高×1%

というのが管理報酬です。


そのために、金融機関側も顧客の資産を殖やすこと(あるいは減らさないこと)にインセンティブが働く仕組みになっています。


日本では、そうした金融機関がまだまだ少ないのは、皆さんもお感じの通りだと思います。


最後に、Brexitに対するエピソードを一つ

先ほども、プライベートバンキングの意識は

「お客さんの資産を減らさないこと」

にあると申し上げました。顧客の注文次第ですが、プライベートバンクの志向性は私の予想した以上に保守的な運用を行っていました。

訪問したのはBreixtの前日でしたが

「我々は、英国は残留する確率が60%、離脱する可能性が40%と考えています。そのため、投票の様子を見ながら、万が一英国が離脱するシナリオになりそうであれば市場は10%程度下げると考えているので、クライアントのリスクポジションをゼロにするためのプットオプションを購入して対応する予定です。」

と話をしていました。

つまり、市場の反応としては

「残留なら上昇」「離脱なら下落」

という結果になるわけですが、その2択の結果が出る瞬間は、あえて資産を減らさないためにリスクポジションをゼロにする作業をするというのは、顧客の資産を保全する大切な行動だと思いました。


日本に入ってくるプライベートバンキングの情報では

「資産を増やしてくれる」

イメージを持ってしまいがちですが

実際の現場では

「資産を減らさない努力をしてくれる」

ことが行われているのだとつくづく感じました。

privatebank.jpg

無料の資産運用メール講座は、こちら!

ページトップへ戻る

5月に米国NAPFA(独立系アドバイザー)のカンファレンスで聞いてきた話です

スピーチをしていたのは米国で有名なファンド会社ヴァンガード社

日本でもETFなどはヴァンガード社のものが人気があるので皆さんも聞いたことはあるかもしれません


セミナーの本来のタイトルは

「アドバイザーのアルファ(アドバイザーを利用するメリット)はどこにあるのか?」

という話で、個人投資家にとってアドバイザーがどのような付加価値を与えているかを説明されていました。

要するに、個人投資家がアドバイザーを付けるメリットを説いていたのですが

裏を返せば、平均的な投資家がこの5点を気を付ければ、アドバイザーを付けた場合と変わらないレベルの資産運用ができるということでもあります。

vanguard.jpg


①コストに敏感になること(0.45%分の価値)

米国の平均的な投資家は、ファンドのコストが0.61%だそうです。
(日本だと1.6%ぐらいのコストのような気がします)

これをきちんとコストに気を払って、コストの効率化を図るとポートフォリオのコストは0.15%程度に抑えることができます。

おそらくETFをフル活用するんだと思います

この分年0.45%は、コスト削減だけで十分な価値が生まれることになります


②リバランスすること(0.35%分の価値)

リバランスとは、ポートフォリオの状態をきちんと定期的に維持することです

こうした作業を行わない場合には、時間が過ぎるほどに当初設定したポートフォリオからズレが生じて拡大していきます

米国の場合には、株式が上昇傾向にありますので、株式と債券でポートフォリオを組んだ場合、時間がたつほどに株式の比重が高くなり、ポートフォリオ全体のリスクが高くなっていく傾向があります。

つまり、当初は株式と債券である程度リスクを制限していたものが、時間がたつほどリスクが高くなっていく傾向があるということでもあります。

こうした定期的なリバランスを行ってリスクコントロールを行う価値が0.35%分だということです


③行動のコーチング(1.5%分の価値)

これが一番価値を高く評価されていましたが

「平均的な投資家」は売買が感情に左右されて

市場が大きく下がってしまった時に売ってしまい

市場が大きく上がってしまう時に買ってしまう

ことが多いようです。

一方でアドバイザーは、

市場が大きく下がった時には、きちんと買い増して

市場が大きく上がった時には、きちんとポジションを減らす

ことを行いますので、長期で見たときに1.5~2%のパフォーマンスの差が出ているというのが彼らの研究結果です


④アセットロケーション(0~0.75%分の価値)

ここでの注意点は、資産運用で出てくる「アセットアロケーション」(資産配分)ではなく

「アセットロケーション」(どこに資産を置くか?)

ということになります。

米国で言えば401K,IRAなど非課税の退職金制度をどのように利用するか?

ということであり、日本で言えば

確定拠出年金とかNISAとか税制優遇制度をどのように利用するかをきちんと考えるということになります。


⑤資産の取り崩し方(0~0.7%分の価値)

こちらも、税制利用のアドバイスになります。

つまり取り崩し(お金を使う)場合にも、投資に有利な制度のお金は残しながら、税制優遇のないお金から利用していくという話です。

お金を使う場合にも、税金の最適化を考えながら使っていく必要があるということです。


①~⑤まで合わせて、平均的な投資家がアドバイザー利用する場合の価値は3%程度だと試算しています。


逆に言えば、平均的な投資家は上記①~⑤のポイントに気を付ければ、年間3%程度の利回り向上が狙えるのではないかと思います。


最後にこの事について書かれているヴァンガードのレポートはこちら


無料の資産運用メール講座は、こちら!

ページトップへ戻る

5月に毎年恒例の、米国のFPカンファレンスに参加してきました。

20160518_152040395_iOS.jpg

20160518_164558769_iOS.jpg

そこで痛感するのは、資産形成の難易度について



カンファレンスの中で感じたのは

「米国では、株式と不動産を所有しておけば、基本的には資産形成が可能」だということ。

そして、これは米国だけではなく、日本以外のエリアでは基本的な資産形成手法として認識されています。


かんたんに言えば、

若い時に不動産を所有すれば、時間の経過とともに資産価値が膨らんでいく

若い時から株式を所有すれば、時間の経過とともに資産価値が膨らんでいく

というのがほとんどの国で生活する人の人生設計の大前提にありますし、ほとんどのパターンでそれは実現しています。


一方で、日本でその2つの法則が通用したのが1990年まで。

以降の年代は

株式を買っても上昇しない

不動産を買っても上昇しない

という環境下にあります。


日本の1990年以降の環境とは

株式はボックス圏で上がったり下がったりを繰り返し、長期的な上昇にはつながっていない

不動産もボックス圏で上がったり下がったりを繰り返しながら、長期的には下落している

状況です。


したがって、株式を所有しても不動産を所有してもなかなか資産形成につながらないという中での人生設計は、ほかの国に比較して大変難易度が高いなと思います。


それでは日本で生活している我々はどうしたら良いのか?


シンプルに答えるのであれば

「株式」や「不動産」が長期的に上昇する国に、長期的に投資をする

ことが資産形成につながります。


日本以外の国は、「株式」や「不動産」が長期的に上昇しているのであれば、広く海外の「株式」「不動産」に投資をしていくことが、資産形成につながりやすいと改めて思います。


一方で、日本人の金融資産の中で外貨建ての金融資産は、わずが4%にも満たないのが現状。

まだまだ日本人の資産形成は、前途多難だという気がしています。

無料の資産運用メール講座は、こちら!

ページトップへ戻る

5月は毎年恒例のNAPFAカンファレンス(アメリカのFPの集まる会)に出席の為に、フェニックスに行っていました。


カンファレンスで話し合われた経済についての内容は、また次回以降お伝えしたいと思いますが、

今回は余談


カンファレンス終了後の一日はフリーにしていたので、今回はフェニックス中心地に位置する

Chase Field

という野球場を見学しに行きました。


Chase Fieldは、実に様々な観客席が用意されていました。

普通の席

20160521_194954978_iOS.jpg

プール付き外野席

20160521_200433649_iOS.jpg

スイートルーム

20160521_201446838_iOS.jpg

20160521_201549118_iOS.jpg

レストランから眺める席
(外野席の奥の方にFrydaysというファミレスがあります)

20160521_205250906_iOS.jpg


こちらのblogの読者は少なからず、「資産」や「豊かさ」について関心が高い方だと思っていますが、

今回米国のベースボールパークを直接見て感じたことは

米国の「多様性」はとても「豊か」だと実感しました

つまり、野球を観るにあたっても

・真剣に観戦、応援しても良い

・プールに入りながら(フェニックスは猛暑地帯なのです)、優雅に観戦しても良い

・スイートルームで身近な人と楽しく観戦しても良い

・レストランでご飯食べながら観戦しても良い

と様々な観戦の仕方、楽しみ方が球場側で用意されているということが非常に豊かな
社会を表していると感じます。


残念ながら、日本の野球場は今のところ

・野球を座って観戦する

以外の目的には利用想定がありません。

また、そのような「多様性」を認められる「寛容性」が前提になっていることも米国社会の一つの豊かさだと思います。


もし、日本で球場の外野席にプールなんか作ろうとした場合

・真剣に応援している人がいるのに不真面目だ

・プール付きなんて金持ちのための施設で腹が立つ

等と言って、反対する人が現れるのも容易に想像が付きます。


日本に暮らしていて、まだまだ「多様性」や「寛容性」が低いという点で「貧しく」感じてしまうことがないでしょうか?

無料の資産運用メール講座は、こちら!

 

ホームへ戻る

小屋洋一Blog

株式会社マネーライフプランニング 代表取締役 小屋洋一

株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋洋一

RSS

ページトップへ戻る