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今回取り上げるのは、株式会社キトーです

キトーは、今回調べるまであまり知らない会社でしたが

チェーンブロック、レバーブロック、ロープホイスト、クレーン

といったモノを持ちあげ、運び、固定する作業に特化した機器を製造しているメーカーです。


それでは、ここでいつもの通りこれまで投資クラブで重視している企業選択の4つのポイントを確認してみましょう。


・売上に対する粗利益率、当期利益率が高い会社
・財務的に安定している会社
・ROEが高い会社
・多額の設備投資が必要でない会社


の4点を投資クラブでは重視しています。


1.売上に対する粗利益率、当期利益率が高い会社

 売上高      500億円
 売上総利益   168億円(33.7%)
 当期利益率    20億円( 4.0%)

 です。
 
昨年度は当期利益率が5.6%で低下していますが、今期は米国でピアレス社というチェーンメーカーを買収した影響もあり、売り上げの伸長に利益が伴わなかったものと考えられます。
 

2.財務的に安定している企業

自己資本比率は38.9%でメーカーとしても普通の水準です。
こちらも、昨年度から大幅に自己資本比率が低下していますが、これも買収時に借り入れを増やした影響だと考えられます。


3.ROEが高い会社

平成27年3月期のROEは8.9%です。
過去の数字を確認すると
 
平成24年3月   4.3%
平成25年3月   6.3%
平成26年3月  12.3%

と前期までに大幅に改善をしている様子が伺えます。

海外売上高比率が75%近い会社なので、売上高や利益の水準は、為替による影響を非常に受けやすい企業です。

おそらく近年の売上や利益の伸長は、円安に下支えされているところが大きいものと思われます。

その意味では、円安の効果が出にくくなっている今期をしっかりと確認することが必要でしょう。


4.多額の設備投資が必要でない会社

製造業なので、設備投資や研究開発に関しては気になります。
前期の数字では
 
営業キャッシュフローが33億円の黒字に対して、有形固定資産の取得が14億円
 
前々期では

営業キャッシュフローが40億円の黒字に対して、有形固定資産の取得が20億円

です。

毎年、それなりに設備投資が必要な企業ではありますが、営業キャッシュフローの半分程度で足りているようですので、それほど継続的に多額な設備投資が必要だとは考えません。


5.株価

現在の株価は965円(10月29日現在)、予想PER8.44倍、PBR1.03倍という水準です。
PERで見ても、PBRでみても水準的には安く、まだまだ実力に比しては低評価な水準で売買されています。

配当利回りも2.9%と割合高い水準ですので、保有して、株式が正当な評価を受ける水準まで我慢して保有しておくというのが基本戦略となりそうです。


6.その他評価

先程、ROEの評価のところでも記述しましたが、海外売上高比率が高い企業ですので売上利益ともに、円安・円高の為替の影響は大きい企業だと考えられます。

今後も為替は、円が安く振れると考える人には良いですが、円が高くなると考えている人には思ったほどの収益が上がらない構造の会社であるとも言えると思います。

ポートフォリオの構成として考える場合には、その辺りも一考してください。

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今回も米国出張で見てきたこと、感じたことをご紹介します。


毎年、カンファレンスに参加をしているとその年のトレンド(流行り)があることに気づきます。


ある年は、顧客とのコミニュケーションの取り方であったり
(そういう年は運用の成績が良くない年が多い)

とある年は、流行りのスマートベータの話であったりします。


こうした、資産運用先進国の米国でのファイナンシャルプランニングトレンドを把握するのも楽しい作業です


今年のトレンドは何だったと思いますか?


今年のトレンドは


「ロボ・アドバイザー」

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の存在です。


米国では、最近運用ポートフォリオにかんする助言を、人間ではなく機械(主にwebサイトですが)が行うことが増えています。


例えば、Betterment, FutureAdvisor, Wealthfront等が最近出てきたメジャーな企業です。


こうした会社では、個人の顧客のライフプランやリスク許容度などを、質問から自動的に判断してその個人にあった運用ポートフォリオを提案して、資産運用代行をしてくれます。


これまで対面のアドバイザーの資産運用に関する報酬(Fee)は1%程度が、米国での定価ですが
このロボアドバイザーでは


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と対面のアドバイザーの半分以下の価格設定になっています。


そこで、既存のアドバイザーとしては、価格に見合った付加価値を産みださなければならない状況になりつつあるというのが、今年のテーマとして扱われていました。


ちなみに、日本でも

デザイン.PNG


8.PNG

などが同じロボ・アドバイザーのコンセプトでサービスを提供し始めています。


日本の場合にも

大手金融機関⇒独立系のアドバイザー⇒ロボ・アドバイザー

という変化が生じるのでしょうか?


私も、独立系のアドバイザーの一人として、顧客にどのような付加価値を与えられるのかしっかりと考えていきたいと思います。

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米国金融リテール事情

2015.09.29(Tue)|カテゴリ:資産運用

今週は、米国ボストンに出張で来ております。


ここではFPA(ファイナンシャルプランニング協会)の年次大会に参加しております。


カンファレンスに参加する以外には、地元のFP事務所や運用会社などに訪問をして
米国の金融リテールの現場についてヒアリングをしております。


米国では2008年の金融危機以降、銀行や証券会社などの大手の金融機関は大きく評価を下げ
リテール分野では独立系のアドバイザーが勢力を拡大しています。


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金融危機時に、大手金融機関の破たんや合併などで信用力を下げ、相対的に独立系アドバイザーの
地位が上昇したことなどが大きな理由だという話です。


米国の個人資産運用マーケットでは、古典的ではありますが「現代ポートフォリオ理論」に基づいて
資産ポートフォリオを組むことが当たり前で、8割がたの投資については、こうしたポートフォリオを構成する
考え方で運用されています。


翻って、日本の状況を見ると、まだまだ証券市場の現場で、「現代ポートフォリオ理論」に基づいて
ポートフォリオを構築するようにアドバイスを受ける個人の人は、まだまだ少ないように感じます。


そして、米国ではETFを中心とするインデックス志向、低コスト志向も顕著で、
各社ポートフォリオを組む道具としてのETF開発競争が激化しています。


日本でも最近はETFの商品開発自体は進んできましたが、流動性やボリュームの問題が大きく
まだまだ一般的なツールとして普及するところまでは行っていません。


だいたい、米国の金融リテールの人間に日本の状況を説明すると

「それは、米国の80年代後半~90年代初めの状況に酷似しているね」

と言われることが多いです。


現在の日本の金融リテール現場は、米国から25年ほど遅れて進捗していると考えて良さそうです。


私の会社では、現在の米国金融リテールの状況をどん欲に吸収して、それと遜色のないサービスを
提供していきたいと思っています。

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昨日から、米国はボストンに来ています。

FPAのアニュアルカンファレンスに参加するためです。

案の定時差ボケで、よく寝れなかったのでブログでも更新しております。

東海岸は初めてくるのですが、飛行機の移動時間が長くて疲れました。

今回ご紹介するのは、海外旅行には欠かせないこれ(ヘッドホン)

ヘッドホン.JPG
ソニーのMDR-10RNC

別に音楽に凝っているとか、そういうことではなくて、重宝しているのはノイズキャンセリング機能

確か、ライフネット生命の岩瀬社長のブログ

 ビジネスパーソンの皆さん、出張時の体の疲れがぐっと楽になります!」

と紹介されていた(紹介されていたのはBOSE社のものだけど)のが購入のきっかけ

飛行機では、乗っている間中ものすごい騒音が耳に入ってきます。
このノイズキャンセル機能を使うと、騒音がほとんど耳に入ってこなくなり、飛行機移動の疲れ方が全く異なります。

「飛行機の騒音って、こんなに体に負担がかかっていたんだ」

と思うようになります。

前回の旅行では、帰りの飛行機の中でノイズキャンセル機能の電池が切れてしまい、ツライ思いをしたので、今回は単4充電池をたくさん持ち込みました。

飛行機を多用するビジネスマンの方、これは買いですよ!

このヘッドホンを見るたびに、

「商品は、機能を売るんではない、ベネフィット(効能)を売れ」

という、マーケティングの原則を思い出します。

SONYもそうやって売り出したら良いのに




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1年3か月ぶりのこのテーマ
小屋が主宰している投資クラブで検討した銘柄紹介です。


日本株をやっている読者の方々には楽しみにしていただいているコーナーです。


ちなみに1年3か月前は第一実業株式会社(8059)をご紹介しましたが
この会社は投資クラブでも購入し、50%以上株価は上昇しています。


今回ご紹介する銘柄も果たして上手く行くのでしょうか?


それでは、いつもの通りこれまで投資クラブで重視している企業選択の4つのポイントを確認してみましょう。


・売上に対する粗利益率、当期利益率が高い会社
・財務的に安定している会社
・ROEが高い会社
・多額の設備投資が必要でない会社


の4点を投資クラブでは重視しています。


レオン自動機は、マイナーな会社ですが、創業当初は包みあん製造機からスタートして、食品加工やパン製造機器メーカーとして世界中で販売を行っている、小型の優良企業です。

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1.売上に対する粗利益率、当期利益率が高い会社

 平成27年3月期の売上高、売上総利益、当期純利益はそれぞれ

 売上高     230億円
 売上総利益   102億円(44%)
 当期純利益   18.7億円(8.1%)

 です。

 機械メーカーの平均的な粗利益や純利益率を2倍近く超える、高収益体質のメーカーであると言えます。

 競合他社と比較して、きちんとした値段で販売できている証でしょう。  


2.財務的に安定している企業

 自己資本比率は69.7%でメーカーとしては高い水準です。
 借入金と現預金のバランスを見ていても、事実上無借金経営状態に近い会社で、財務内容は極めて良好です。


3.ROEが高い会社

 平成27年3月期のROEは11.0%です。自己資本比率が高いことを考慮するとこちらも高水準です。
 過去の数字を確認すると
 
 平成23年3月  ▲1.5%
 平成24年3月   4.4%
 平成25年3月  ▲2.0%
 平成26年3月  12.4%

 とここ2年間で業績内容が急上昇しています。

 海外売上高比率も高い会社なので、この2年は間違いなく円安の恩恵があると思います。


4.多額の設備投資が必要でない会社

 機械メーカーなので、設備投資や研究開発に関しては気になります。
 前期の数字では
 
 営業キャッシュフローが26億円の黒字に対して、有形固定資産の取得が8億円
 
 前々期では

 営業キャッシュフローが28億円の黒字に対して、有形固定資産の取得が8億円

 と多額の設備投資が恒常的に必要な企業ではないことがわかります。


5.株価

 現在の株価は585円(8月12日終値)、予想PER12.9倍、PBR0.87倍という水準です。
 PBR、PERともに比較的割安な水準で放置されています。
 配当利回りも2.4%と低くはありませんので、長期で保有するには適切な銘柄のように思います。

6.その他評価

 海外売上高比率も高く、円安の恩恵を素直に受けられそうな銘柄です。

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アベノミクスがスタートしてから、私の周囲にいる不動産事業者からは

「不動産が上がっている」
「景気が良い」

と言った声が続々と上がっていて、それはそれで不動産価格の回復は国内景気にとって良いことですので、良い情報として受け入れていました。


その一方で、私たちが米国の景気を気にするときには、必ず

「S&Pケース・シラー住宅価格指数」

という指標を気にかけて、米国不動産価格市場のことを話しています。

これが中国の場合だと

「70都市住宅価格指数」

と呼ばれる中国の統計局が発表する指標が話題になります。

もちろん、中国の統計局が発表する統計についての確からしさに疑念があることは間違いないですが、それでも統計は無いよりもあった方が良いのは間違いないです。


翻って、日本の場合で不動産の価格の話をするときには、残念ながらあまり統計・指標の話題にはなりません。

従って、漠然と

「上がっているらしい」
「(不動産運用)利回りが下がっている」

という公表されていない周囲の話を基に、会話がされているケースが多いです。


しかし、本当は日本にも不動産の統計・指標ってあるんです。

それは


と呼ばれる指標です。

今指標は昨年末まで

「東証住宅価格指数」

と呼ばれて、東証で月に1回発表されている指数でした。

ちなみに昨日(2015年7月28日)の発表を見てみると


東京が91.26ポイント(前月比0.96%)、神奈川80.83ポイント(前月比0.71%)で3ヶ月連続上昇
千葉66.27ポイント(前月比-1.46%)、埼玉69.71ポイント(前月比-2.92%)
(2000年1月を100とする)

と過熱しているとは、言い難い状況です。

特に千葉や埼玉は下げ止まらないこともはっきりと出ています。

また、東京ではアベノミクス以降は回復が顕著と言いながらも、まだ2007年当時の価格には戻っていないこともわかります。

不動産価格指数.jpg
前年同月比.jpg


今後はぜひ、不動産の価格の話を話題にするときには、この住宅価格指数を語るマスコミや投資家が増えると建設的な議論ができて良いなと思っています。

また、現在は東京、神奈川、埼玉、千葉だけですが、ぜひ全国の県庁所在地程度の指標を充実させてほしいと思います。

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経済再生なくして財政健全化なし?

2015.07.18(Sat)|カテゴリ:政治

6月30日に政府が発表した「経済財政運営と改革の基本方針2015」をようやく読んでみました。

新聞を始め、報道では

「経済成長率の想定3%というのが高すぎて、実現可能性が低い」

という批判がされているのは、メルマガ読者の皆さんもご存知の通りだと思います。


私も、そのような批判を念頭に置きながら資料を読んだのですが、実際にはそれ以上にお粗末な内容でした。


もちろん、わざと(意識的に)だと思うのですが、成長戦略、経済政策、財政政策のすべての項目で、書かれている内容はイメージ先行、具体的な数値などには乏しい定性的な文章しか見当たりませんでした。


そして、だれが作ったのか知りませんが、文章の中で幾度も繰り返されるのが

「イノベーション」
「KPI(Key Performance Indicators)」
「インセンティブ」
「エビデンス」

といった横文字言葉


「エビデンス」「KPI」と言っている割には一つも具体的な指標が上がっていないという冗談なのか、本気なのか、全く良く分からない基本方針になっていました。

これでは、経済成長に関しても、財政再建に関しても、実現可能性が全く伝わってきません。


テレビや新聞ではあまり伝わりませんでしたが、この中身のなさにはおそらく国内外の識者にはビックリして受け止められたのではないかと思います。


日本の株式市場は、言うまでもなく民間企業の努力と業績が反映される市場です。
民間各社には、ぜひ政府に特段の期待をするではなく着実に業績を積み上げてほしいと願っております。


日本政府には、各民間企業のイノベーションを阻害しないように、大人しくしているか可能であれば、人とカネの流れがスムーズになるようなインフラ整備をすることに専念してほしいものです。


間違っても、政府がイノベーションの指導など始めないように願うばかりです。

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株式会社マネーライフプランニング 代表取締役 小屋洋一

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