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先日、吉野直行アジア開発銀行研究所所長のお話を聞く機会がありました。

吉野所長は、実は私の大学時代の研究室の恩師でもあります。


その中で、一つ大変興味深い話がありました。


詳細は、これから発売される「金融財政事情」に寄稿されるという話でしたので、私もまだ論文自体は読んでいないのですが、日本の個人投資家と金融機関の関係性についての話です。


吉野先生と青山先生の共同研究によると


①ここ○年の投資信託による運用リターンは40.70%になっている

②個人投資家の投資信託の平均保有期間は1.8年

③運用リターンの40.70%の取り分は

 個人投資家            1.50%
 販売手数料(銀行や証券会社)  25.29%
 信託報酬(運用会社と販売会社) 13.91%

で個人投資家が運用の恩恵を全く受けていないこと

が明らかになったそうです。


一方で同じ期間中に投資信託を一度も乗り換えずに保有していた場合には

 個人投資家            24.34%
 販売手数料(銀行や証券会社)   2.54%
 信託報酬(運用会社と販売会社) 16.00%

という結果になり、この場合には個人投資家のリターンが一番大きくなります

(それでも信託報酬が高すぎるという批判は成り立つと思います)


つまり、「銀行」や「証券会社」は投資信託を回転売買させて「販売手数料」を荒稼ぎして、投資家にはリスクだけ取らせてリターンを与えていないという結果になっているのが、日本の金融業界だということです。


吉野先生の考えでは、金融機関の報酬を

「販売手数料」

から

「成功報酬」

へ転換させるのが良いという考えでした。


あなたは「銀行」と「証券会社」の言うことを真に受けたりしていないですよね?

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今週は、私の大学時代のゼミの恩師で、現在は

アジア開発銀行研究所(ADBI)所長を務めている吉野直行先生の講義を聞く機会がありました。

大変示唆に富む内容でしたので、要点を簡単に箇条書きでまとめておきます。
詳細に説明するところは後日また記事にします。


・日本の経済低迷は、金融政策にあるのではなく、人口の高齢化が主要要因
・財政政策は乗数効果が利かなくなってきている
・乗数効果が利かないのは、需要面というよりも供給側の制約によるもの
(マクロ経済の教科書を書き直した方が良い)
・今の国家予算は社会保障に支出されているので、社会資本を形成することにはあまり使われていない

・銀行はBIS規制に縛られていてリスクマネーを提供しづらい
・他国では銀行の代わりにVCがリスクマネーの提供者であったが、日本ではそれがなかった
・銀行に流れていたお金は、結局国債に流れていった

・過去の日本の強みは
「勉強ができる」「官民が一体となって動く」「訴訟が少ない社会」
にあった

・現在は
「勉強ができない」「官民は一体となりにくい」
社会になっている

・中国の台頭は圧倒的
・お金がある
・人も勉強している

・世界中の超金融緩和は必ず歪みを生む
・アメリカが利上げに向かうと、新興国の金はアメリカに戻る(新興国ショック)

・日銀の描きたい理想シナリオは
米国利上げ⇒欧州金融引き締め⇒日銀の金融引き締め
の順番

・日本は情報で取り残されている
・海外の大使館にも情報が入ってこない
・海外の要人との会食・パーティなどの予算もない
・海外の主要会議にも日本人が出席してこない(企業も国も金がない)

・政官民学が一体になって、国際社会でのルール作りに関与する必要がある
・日本はルール作りで負けてきている
・ドイツ・フランスなどの大陸は官民学の協力体制が強い

・アメリカは中国の巨大化を懸念
・太平洋・アジアのパワーバランスを崩したくない

・中国主導のAIIBには常任理事会がない
・専門家はスカウトで人材は厚くなっている
・投資の収益性分析についても疑問がある
・英国、ドイツ、フランスはアジアのパワーバランスにはさほど興味がない(遠いから)
・それよりも自国の経済成長、産業の為にAIIB参加
・中国は収益性を無視して、アジアにおける政治力、影響力の強化にAIIBを利用したい

・ADBでの研究
・インフラ投資
・道路建設は隣接地の法人の収益を上げる、周辺の個人の所得は上がらない
・鉄道敷設は終着駅近隣の経済効果を上げる、途中駅は影響が少ない

・日中韓関係
・ドイツとフランスは高校生の相互交流を戦後長年継続してきた
・現在関係性が回復しているのは地味な相互交流の成果
・日中韓でも中高生の相互交流を始めるべき
・米国は日中韓が親密になることは望まない(米国のアジアにおける影響力が下がるので)

・移民問題
・外国人労働者を増やした国では、移民政策についてプラスに評価している自国民は少ない
・日本の場合には、移民を入れるとなると、圧倒的に中国人移民が増加すると思われる
・移民の労働力よりも、高齢者・女性の労働力を活用することを優先的に考える

・経済成長と国債利子率
・有名なドーマーの定理には問題がある
・国債の供給面しか考慮されず、需要面が考慮されていない

・吉野のルール
・今後政府支出を2~3割削減しないと財政は持たない

・日本の投資信託の販売
これは次回詳細を書きます
・リターンのほとんどが、販売手数料と信託報酬に消えていて、投資家の手元には利益が残らない
・報酬を成果報酬(投資家の利益に対してもらう)に変えるのが良い

・英語の教育が決定的に大事
・放送している海外の番組は吹き替えでなく、字幕にする
・英語の教師を変えるべき
・読解ではなく、コミニュケーションツールとしての教育
・いつでも英語に触れる環境

・マイナンバーは必要
・行政、金融機関が効率化されると、社会的コストは数十兆円の効果はある

・地方は、地方交付税ではなく、ふるさとファンド(投資信託、インベストメント)を活用するべき

・日本の今後の成長は、アジアの成長をどれだけ取り込めるかにかかっている
特に製造業だけではなく、金融業でも

・社会保障のカットは
「どれだけの社会保障」「どれだけの税金」をセットで語るべき

・投資信託のマーケットはまだまだ大幅に伸ばせる
・日本人の海外投資のプロを育てる必要性(海外運用は外国人に任せてはいけない)

・HFT(ハイフリークエントトレード)などの金融技術では日本は圧倒的に遅れている
・工学部が金融機関で活躍していない(人材の使い方が悪い)

・国債問題は、ネットの個人金融資産1200~1300兆円を残高が超えてきた時が問題
・海外投資家には国債を買わせない方が良い(国内消化を中心に考える)

・ユーロは構造的に問題がある
・製造業の弱い国が困窮する仕組み
・ドイツは圧倒的に得をする
・ギリシアはユーロから抜けられない

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今回はブログ読者の方より

「NISA口座の活用方法について教えてほしい」

という声がありましたので、NISA口座の利用方法について考えます。


まず、最初に

「自分のお金をどこで運用するか?」

ということを考えることを、アセットロケーション(資産の置いておく場所)を考えると言います。


良く「アセットアロケーション」という言葉は聞かれると思いますが、こちらは「資産の配分方法(株式や債券や外貨、不動産など)」を考えることを指し、今回の「アセットロケーション」の話とは別の話になります。


それでは、「アセットロケーション」はどのような順番で考えるのが良いのでしょうか?


それは、主に

①目的

②税制の優遇

③利用のしやすさ

を考慮したうえで、比較検討することになります


質問者さんの目的が

「長期的な資産形成」

にあるのだと仮定すると、私のおススメする制度は

①(個人型)「確定拠出年金」制度

②証券会社での「NISA口座」

③(高額所得者であれば)保険会社の個人年金

の順番で検討します。


まず、1番目に「確定拠出年金」制度を取り上げているのは、この制度が所得税、キャピタルゲイン税、受取時の税制のすべての面で、大きな優遇があることがその理由となります。


制度の細かな説明は、今回は省略しますが、60歳以上で制度そのものを利用できないというケースを除けば、NISAよりもまずは「確定拠出年金」制度を利用した方が、効率よくお金を殖やすことができると思います。


そして肝心のNISA口座の利用方法ですが、そもそもNISA口座のメリットは

「保有している金融資産の配当・売却益」が「非課税」になることにありますので

保有している期間で

「もっとも値上がりしそうな資産をNISAで保有する」

ことが合理的です。

具体的に言えば、「外国株式」がそれに当たるものと考えられます。

これは、過去の20年間程度で考えた場合に、歴史的に最も上昇していた資産が外国株式であったことから今後もその傾向が続く可能性が高いと考えているからです。


最後に③で書いた、「保険会社」の個人年金ですが

こちらは、高所得で、所得税の税率が高い個人の方には所得税の控除がありますので、ほんの一部だけ資産を置いておく分には良いですが、税効果がなければ商品としてはそれほど優れたものではありませんので、積極的に勧めるものではありません。

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クライアントの声

2015.05.30(Sat)

たまには、趣向を変えて、実際のクライアントの声をご紹介します。

今後webサイトでも実際のお客様の事例を充実させていこうと思っています。

本日は、木村ご夫妻のご感想です。


木村政俊さま


今までに何人かのFPコンサルタントの方と経営・資産運用の件で相談・アドバイスを受けましたが、


平成24年7月に出会った小屋先生は、うわべ・形式的・参考程度と言う提案アドバイスではなく、これが駄目ならあと何通りかの形を作り、


より具体的かつその人の性格・考え方・行動力等あらゆる面からの分析で
その人にあった対応と行動と進め方でその時その時本当に丁寧に何度でもと、
これほどまでに言うぐらい、いろいろな場面で動いて結果へと導いてくださる凄さのある方。


常に行動で示してくださるので、お互いの信頼関係も
しっかり自然に生まれてきました。 


平成24年7月の相談から同時進行で、想定外やどんな困難なことでも
ひとつひとつきちっと解決へと導いて頂きました。


本当に頼れるFPコンサルタントです。


引き続き、これからもずっとビジネス(経営・資産運用)的だけでなく、
人としても接していきたいです。


今まで本当にありがとうございます。今後もどうぞ宜しくお願いします。

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木村真理さま

そこそこ収入が入ってくるものの夫婦揃って自営の仕事でフル回転。


子どもとの時間もなく疲れ果てる「割に合わない感」にあふれた日々の中、
資産の運用や将来のことで2〜3のコンサルタントに相談しはじめたのは2年前。


親身になって面談してくださるFPもいれば、ヒアリングした数字を入力して在り来たりな資料作成のみのFPもいました。


そんな中、『ズバッ』という斬り口でアドバイスをくださったのが小屋FPでした。


「今の仕事やめられますか?」
「所有マンションに未練はありますか?」


この2言で私ども夫婦の凝り固まった考え方が徐々に解れはじめ、
これまでの仕事を辞め、所有不動産を全て売却し、
同時進行で発生した度重なる様々な案件を小屋FPの指導のもと乗り越え、
お金の問題も精神的にもスッキリすることができました。


心折れそうな困難な状況下でも冷静沈着なご指導・アドバイスに
幾度となく救われ、問題解決への道に導いていただきました。


信頼のおけるFPに出会い、暗く長いトンネルから抜け出せた気持でいっぱいです。


今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。

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私としては、このようにクライアントに評価していただくことが、何よりも嬉しく思っております。


また機会を見てご紹介したいと思います。


実際にご相談をしてみたい方は下のリンクからどうぞ。


無料で資産運用の相談をしてみたい方はこちら


具体的な老後資金のプランニングをしたい方はこちら
(6月はあと先着3名受付限りです)

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日々、資産運用の相談を受けることは多いのですが

もしもあなたが何億円もの資産を持っているのでなければ

簡単にできる資産効率アップの方法があります。

それは、自分の支出項目を見直すことです。


例えば、1,000万円の資産を運用していて、年間運用利回りを1%アップ(10万円の効果)

を目指すのは結構大変な作業ですが、

自分の支出項目を見直して、月に9,000円の支出を見直しできるのであれば(年間108,000円の効果)

そちらのほうが簡単だし効果が高いということになります。


特に私のところに相談に来られるお客様の90%以上が

「無駄な保険に入りすぎ」

です。

(保険については、こちらのページで説明しています。)

月9,000円の保険支出の見直しは本当に簡単な部類です。

他にも固定費的な

・住宅ローンの見直し
・水道光熱費の見直し
・携帯電話を含む通信費用の見直し

で年間10万円以上の削減効果(そして日常生活レベルは変わらない)は、すぐに生みだすことができます。

つまり、資産運用を一生懸命考える前に、誰でも簡単に収益をアップさせる作業があるということです。

個人的には


というwebサービスをお勧めしています。これは資産管理や家計簿が自動的に行えるツールです。

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まずは、こうした便利ツールで、家計の(キャッシュフロー)状況、資産状況を把握する事から始めましょう。






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最近、本屋ではコンサルティング会社のマッキンゼーに関する本を良く見かけるようになりました。

そんな中最近、米国マッキンゼー勤務の友人と会いまして、彼の資産運用について話を聞いていました。

米国で最新かつオーソドックスな資産運用の方法を取り入れているという話で、内容を聞いてみましたが

そのポイントは

「アセットアロケーションをしっかりと考えて組んで、後はシンプルに低コストのETFでポートフォリオを組成する」

ということでした。


これは、昨年クレディ・スイス証券で債券運用を担当し、副会長をされていた、田口美一さんと食事をしていた時にも

「アセットアロケーションをしっかり考えて、低コストなインデックスファンドで運用している」

という話と全く同じ話でした。


私のところに相談に来られるお客様の中には

「低コストのインデックスで運用をする以上に、何か変わったことをしたい」
(もっと効率よく儲ける方法があるのではないか?)

というお客様もいらっしゃいます。


もちろん、それはそれで否定するものではありませんが、資産運用の最前線にいた方々が揃って

「ポートフォリオの構築と低コスト運用」

を勧めるという事実は理解しておいた方が良いと思います。


友人と田口さんは、プロなので、こうしたポートフォリオ構築と低コスト運用の選択をご自身でやられていますが米国マッキンゼーの人間の多くは、この作業をプロに委託しているそうです。


これは、自分で資産運用の知識と経験を身に着けることに時間を割くよりも、自分自身のプロフェッショナルな領域に時間と労力を投入した方が、全体としては効率が良いということを理解しているという話でした。


これから、このマッキンゼー出身の友人と一緒に、「資産運用」をテーマに出版の企画を進めて行きますのでまた話が進展したらご報告していきたいと思います。

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ここ何件か、「自宅」購入の相談があったので、ここで考え方をまとめておきます。

住宅


「自宅」の購入というのは不動産の購入ですから、お金の損得は「不動産投資」の損得と同様に計算します。


先に言っておきますと、よく「自宅」購入を損得ベースで語ると

「自宅を持つことは損得ベースで考えていない」
「自宅を持つことは賃貸とは異なる幸福感(所有感)があるので比較するのはナンセンス」

などの意見をいただきますが、それは全面的に正しい主張です。

「自宅」を持つこと自体は、人それぞれの価値観が反映されますので、価値観で判断するのが正解です。


ただし、一方で金銭面での検討も重要項目の一つでありますので、今回のように基本的な考え方だけでも理解しておいてほしいものです。


本題に戻りまして、「不動産投資」の判断基準の一つにIRR(内部収益率)という指標があります。IRRは、投資(自分が出したお金)に対する収益率で、不動産で言えば保有している期間のキャッシュフローを分析してはじき出す数字です。


単純に言えば、不動産の購入から売却までのキャッシュフローを計算して、IRRがプラスであれば資金回収ができた状態、マイナスであれば投資としてはマイナスで終わるものと判断できます。
(キャッシュフローの計算としては○年後に自宅を売却する前提を置くことがとても重要です)


一般的な不動産投資であれば、収入の項目は「家賃」ということになるのですが、「自宅」を所有する場合には、「家賃」が発生しません。


そこで、「帰属家賃」といって、自分が所有している家に住んでいる場合でも、本来そこに住んでいれば当然に支払うべき家賃が発生していると考えて、「疑似投資不動産」として計算していくことになります。


その前提で、購入前に「投資不動産」として、IRRがどの程度なのかをきっちりと計算して「自宅」購入を行えば、それほど失敗することはありません。


ただし、最後のポイントとして「帰属家賃」の額については注意が必要です。


現在10万円の賃貸に住んでいる人が、「帰属家賃」30万円の価値のある住宅を購入することは、IRRがゼロであっても、購入期間中30万円の賃貸物件に住んでいることと同じだけの資金流出が発生します。


10万円の賃貸で、日々の生活の資金繰りが普通に回っている家庭では、30万円の「帰属家賃」の住宅を購入することは、やはり厳しいと言わざるを得ません。
その意味では、適切な「帰属家賃」を検討するには、やはり家計のキャッシュフロー分析が必要になります。


投資用不動産のキャッシュフロー分析については、ネットで検索すればいくつかのソフトやエクセル表が出てきます。


もちろん、ご相談いただければ私の方でも計算しますので、お気軽にお声がけください。

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株式会社マネーライフプランニング 代表取締役 小屋洋一

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