小屋洋一Blog 小屋洋一Blog

タグ「資産運用」が付けられているもの

先日、web上で経済産業省の資料として

「暮らし」分野での新たな飛躍に向けて

という資料を見かけました。

資料の作成者は、ヤフーの安宅和人さんという役員でチーフ・ストラテジー・オフィサー(CSO)だそうです。

この資料の冒頭では、日本の経済状況の現状についてしっかりと認識するスライド構成になっています。

1ページ目
日本の一人当たりGDPは世界26位で、1960年と同じ水準

1.jpg


2ページ目
GDP全体は、米国、中国に続く3番目だが、5年後にはドイツに抜かれそう

2.jpg

3ページ目
名目GDPは、米国はこの14年で69%成長、日本は-4%成長
3.jpg

4ページ目
中間層の所得も米国は14年で28%増加、日本は15%減少
4.jpg

5ページ目
日本は、特に最近5年間での一人当たりGDPの低下が激しい
5.jpg

6ページ目
一人当たりGDP上位30か国の中で見ると2000年以降は一人負けに等しい状態
6.jpg

であると、これでもかってぐらい、近年の日本における厳しい経済成長の様子を確認しています。

「アベノミクスで景気は良くなった!」

と国民が本気で思っているかどうかはわかりませんが、海外から見ると大幅な円安の影響もあり、日本の経済の地盤沈下はとどまるところを知らないように見受けられます。

こうした、現状をきちんと把握することは、何においても重要なことです。

資産運用に置き換えると、この30年(1987年2月~2017年2月)のパフォーマンスはトータルで

日本債券 177.5%
日本株式 23.7%
外国債券 360.6%
外国株式 873.0%

という結果になっています。

7.jpg
(資料:my indexより)


資産運用では、過去のパフォーマンスは、未来のパフォーマンスとは関係ないと言われていますが、今後も名目GDPが増加しない日本国内での資産運用は、なかなか難しいと思われます。

もちろん、私としては、これからの運用においては、外国株式や外国債券にも分散して投資することをお勧めします。

何よりも、現実を直視して今後の対応策を考えるというのは、何においても大切だと安宅さんの資料をみて思った次第です。

経済産業省の人たちも、もちろんわかってはいるんだと思いますが。

57資産の長期期待利回り予測が発表

先月20日に、JPMアセットマネジメント社から

「2017 Long-Term Capital Market Assumptions」

というレポートが発表されました。


このレポートは各種投資家からとても人気のあるレポートのようで、中長期的な(JPMの)各資産クラスの予測が掲載されています。

レポートの要旨としては

・世界のGDP成長率は、先進国の高齢化と生産性の伸び悩みにより過去よりも低くなり、その結果として金利も低位になってくる

・まだまだ中央銀行の非伝統的金融政策は、しばらく続きそうで、国債のリターンが現預金とあまり変わらない状態となっている

・株式のボラティリティは高まる。債券では社債は堅調、実物資産も堅調

・株式、債券の伝統的資産によるポートフォリオの期待リターンは低下する
 
・期待リターンを高めたい投資家は、オルタナティブ投資について検討する必要がある

という内容でした。

普段、様々な人の相談に乗っているわけですが、保有する金融資産についてきちんとポートフォリオを構築して、維持管理していくといったアプローチを取っている人にはほとんど出会うことがありません。


また、レポートの中では各資産の円ベースでのリスクとリターンも掲載されています。
これをみると資産の中では

リスクリターン.jpg

新興国株式が おおよそリターン8% リスク25%

でハイリスクハイリターンな資産になっています。

先日もご相談に来られた方は、どう聞いても怪しげな金融商品に手を出していましたが、オーソドックスな金融資産の中では、これが最も期待リターンの高い資産だという事を理解していればwebで流れてくるような、金融詐欺のような広告に騙されることもないような気がします。




前回の記事に続きまして、金融庁の金融レポートを読んだ感想です。

前回のメルマガでは、金融庁が既存金融機関の運用商品の販売スタンスについて

「金融機関においては、短期的な利益を優先させるあまり、顧客の安定的な資産形成に資する業務運営が行われているとは必ずしも言えない状況にある。」

と断定していたことをお伝えしました。

それでは、どうしたらよいのかということも、レポートの中でヒントとして描かれています。

個人投資家の望ましい投資スタンスとは


①幅広い運用対象の分散

例として、国内株式、国内債券への2資産への分散と、それに先進国株式、先進国債券、新興国株式、新興国債券を加えた6資産への分散があげられています。

日本国内だけではなく、きちんとグローバルに分散を図るという事です

分散投資.png


②時間の分散

例として、TOPIXに投資をした場合の、ドルコスト平均法の効果が語られています。

私個人的には、ドルコスト平均法の支持者ではありませんが、いずれにしても相場の「安い」「高い」の感覚が無い初心者には、ドルコスト平均法は楽な方法としてあげられているのだと思います。

ドルコスト.png


③長期的な保有

ここでは、例として運用を5年間継続していた場合と20年間継続していた場合をあげています。

5年間の運用期間では、マイナスになるケースもそれなりにありますが、20年間の運用期間を取れば、マイナスになるケースはありませんと説明されています

今回の自民党の税制大綱で、積立NISAの期間が10年から20年間に延びたのは、森長官の強い要請があったことだと報道されていますが、おそらくこうしたレポートを基にした発言で、政治家を説得したのだと想像します。


長期運用.png


このblogを読んでいる、個人投資家の皆さんには①~③の話は既知の通りで当たり前の話だと思いますが、金融庁は①~③の考え方が、個人投資家にあまり理解されていないという認識をしています。

私も、現場で個人の資産アドバイスに関わりますが、全く同様に感じます。

特に③の長期的な保有が、理解できない、辛抱できない個人投資家が多いように感じますので、みなさんも一度投資を開始したら20年間は継続する心構えで運用を行うと良い結果が生まれると思います。
いささか旧聞には属しますが、平成28年の9月15日に発表された、金融庁の「金融レポート」について、目を通しましたので現場で日々感じていることも含めてお伝えします。

top_title.jpg

「金融レポート」


まず、最近の流れを追うと2015年7月7日に金融庁長官が森信親さんに代わってから、金融庁は大きな変化をしています。


森長官の就任後の発言をみても

・「国のために」と初志に戻って考えれば、今までやってきた金融庁の姿勢が間違っていると思うことがある。それはためらわずに変えていきます。

・トップが自分では「お客様のためにやっている」と思っていても、現場は違うかもしれない。現場のファクトを積み上げることが何より重要。

・コンプライアンスは重要ですが、あまり行き過ぎると、かえって金融機関が金融庁の方ばかり向いて創意工夫がなくなる。

と、これまでの金融庁の行政の在り方を、根本から見直す必要性について、かなりの機会で言及しています。

そして、特にユーザー(金融機関利用者)目線に立って、正しいことをやるという姿勢を明確に打ち出しています。

その意味でも、今回の「金融レポート」は森長官がイニシアティブを取って発表した金融庁のレポートということで、私も含めて業界関係者は期待をしていました。


金融レポートは

①我が国の金融システムの現状
1)世界経済・金融市場動向
2)我が国の金融システムの評価とその健全性に影響を及ぼしうるリスク

②金融行政の重点施策に関する進捗・評価
1)金融仲介機能の十分な発揮と健全な金融システムの確保
2)活力ある資本市場と安定的な資産形成の実現、市場の公正性・透明性の確保

③顧客の信頼・安心感の確保

④IT技術の進展による金融業・市場の変革への戦略的な対応

⑤国際的な課題への対応

⑥その他の重点施策

⑦金融庁の改革
1)金融庁のガバナンス
2)金融行政のあり方

という章立てになっています。

全部紹介していくと長くなりますので、今回は資産運用に密接な

②2)活力ある資本市場と安定的な資産形成の実現、市場の公正性・透明性の確保

について見ていきます。

最初に、日本の金融資産の状況を世界各国と比較していく中で、日本は金融資産が預金偏重で、運用リターンによって金融資産が増えている状況でないことが指摘されています。

一方で金融資産を保有する高齢者が退職金や相続で一気に資産が増加しているが、その資金を投資経験や知識が乏しい中で、どう運用するかがカギだと指摘しています。

次に、長期、積立、分散投資によってリターンが安定的に産み出されることを指摘しています。

極めて普通の話ですが、レポートで再度書かなければ、投資家にも金融機関にも認識されないであろうということを意識しての記述だと思います。

その後に、日本人の金融資産ポートをリオをどのように変化させていくかについて

「家計の金融リテラシー向上」
「金融機関の顧客本位の業務運営」

の2つの視点で語られています

「家計の金融リテラシー」は低いのが現状なので、今後もNISAや確定拠出年金といった制度をきっかけとして、継続的に辛抱強くリテラシーを上げていく作業が必要です

もう一つの「金融機関の顧客本位の業務運営」については、様々な検証がされている上で

「金融機関においては、短期的な利益を優先させるあまり、顧客の安定的な資産形成に資する業務運営が行われているとは必ずしも言えない状況にある。」

と結論付けています。

これには、私のような独立系のアドバイザーからすると拍手喝采で、日々いろいろなご相談を受けている中で、金融機関利用者が幾度となく感じてきたことを、金融庁がはっきりとした問題意識の中で明記してくれたということが言えると思います。


今後は、こうした問題意識を現実社会の中でどのように金融行政の中で具現化していくのか

ということが問われるようになります。

その辺りは、次回のblogでは見ていきたいと思います。

株のもうけはガマン料

僕の大好きな投資家、邱永漢の残した言葉に

「株のもうけはガマン料」

という言葉があります。

pose_namida_koraeru_woman.png

株式投資の経験が長い皆さんは、もうご理解されていると思いますが、株式投資は必ずしも思うようには行かないものです。


それでも、一番平均的で簡易に儲けやすい方法として、私は世界中の株式と債券にインデックスで分散投資をして、中長期的にリバランスをしながら増やしていく方法を、投資初心者の方々には推奨しています。


そうした分散投資を行う場合でも、投資を始める段階で基本的な

リスク(標準偏差)
長期的に期待されるリターン

を基に、5~10年の時間の経過とともにゆっくりと資産を成長させていく方法をご説明しています。


しかし、冒頭に書いたように

「株のもうけはガマン料」

なのです。


ガマンができない人たちは、運用を始めて半年、1年で期待していた成果が出ないと、もうすぐに投げ出したくなります。


株式は、上がったり下がったりを繰り返しながら、時には2年も3年も辛抱を重ねなければ行けない時期もあるんです。

例えば、最近でいうと2010年~2013年ぐらいまでは、

「日本株はずっと横ばいだし」
「欧州債務危機ということで株式は上がらないし」
「ゆるやかな円高なので外貨建て投資も上手くいかないし」

という状況が2~3年続きました。

この時期を辛抱強く耐えて、きちんとポジションを保ち続けた人が2013年からの株高・円安の恩恵を十分に受け取れたのです。


現在の状況はこの時期に比べると大したことないと思うのですが、こうしたつらい時期に、しっかりと辛抱できる人だけが資産を増やしていくことができるということを投資家の皆さんはもう一度確認してみるとよいと思います。

ダイエットと資産運用

今回のお話は、資産運用とダイエットの共通点について

ダイエット

私は、2008年に創業して約8年たちますが、昨年までの7年間で、運動不足もたたり約10キロほど体重が増えてしまいました。

年間算で1.4キロペースで増えてしまった計算になります。

ちょうど1年ほど前の夏に、

「このままではマズイ、健康にも良くない」

とダイエットすることを決意しました。


ただ、当たり前ですが、この7年間の間にも

「健康的に、痩せたいなぁ」

という思いは、ずっと抱えていたわけです。


しかし、今回は具体的に

・ジムに通って
・専用のトレーニングコーチを付ける

ことで、約半年間で9キロほど減量し、そして現在もトレーニングを継続しており、もちろん(今のところ)リバウンドはしていません。

トレーニング

さて、このダイエット・トレーニングの話と資産運用のどこに共通点があるのでしょうか?

両方とも取り組んだことがある方には、実感できると思いますが、資産運用もダイエットも実際に取り組む作業はとてもシンプルです。


資産運用では

・きちんと国際分散投資をして
・長期でリバランスをしながら管理保有する

だけで安定的な資産の成長は可能です

ダイエットでは

・トレーニングで基礎代謝を上げ
・食べるものを適切に管理する

だけである程度の健康的な減量が可能です


両方とも2つぐらいの注意点をきちんと学んで、実行できればちゃんと成果の上がる取り組みです。


では、多くの人がダイエットや資産運用が上手く行かないのはなぜでしょう?

これも単純な理由で、上記の2つぐらいのルールが自分できちんと守れないからです。


今回、ダイエットに取り組んだ私自身も、自分でこのルールが守れないことがわかっていたからこそ、トレーニングコーチを付けて、そのルールを守ることできちんとした成果が得られました。


資産運用でも、自分でルールを守ることができない人は、きちんとしたコーチやアドバイザーを付けることで、ルールを守って成果を出すことができるのだと思います。


5月に米国NAPFA(独立系アドバイザー)のカンファレンスで聞いてきた話です

スピーチをしていたのは米国で有名なファンド会社ヴァンガード社

日本でもETFなどはヴァンガード社のものが人気があるので皆さんも聞いたことはあるかもしれません


セミナーの本来のタイトルは

「アドバイザーのアルファ(アドバイザーを利用するメリット)はどこにあるのか?」

という話で、個人投資家にとってアドバイザーがどのような付加価値を与えているかを説明されていました。

要するに、個人投資家がアドバイザーを付けるメリットを説いていたのですが

裏を返せば、平均的な投資家がこの5点を気を付ければ、アドバイザーを付けた場合と変わらないレベルの資産運用ができるということでもあります。

vanguard.jpg


①コストに敏感になること(0.45%分の価値)

米国の平均的な投資家は、ファンドのコストが0.61%だそうです。
(日本だと1.6%ぐらいのコストのような気がします)

これをきちんとコストに気を払って、コストの効率化を図るとポートフォリオのコストは0.15%程度に抑えることができます。

おそらくETFをフル活用するんだと思います

この分年0.45%は、コスト削減だけで十分な価値が生まれることになります


②リバランスすること(0.35%分の価値)

リバランスとは、ポートフォリオの状態をきちんと定期的に維持することです

こうした作業を行わない場合には、時間が過ぎるほどに当初設定したポートフォリオからズレが生じて拡大していきます

米国の場合には、株式が上昇傾向にありますので、株式と債券でポートフォリオを組んだ場合、時間がたつほどに株式の比重が高くなり、ポートフォリオ全体のリスクが高くなっていく傾向があります。

つまり、当初は株式と債券である程度リスクを制限していたものが、時間がたつほどリスクが高くなっていく傾向があるということでもあります。

こうした定期的なリバランスを行ってリスクコントロールを行う価値が0.35%分だということです


③行動のコーチング(1.5%分の価値)

これが一番価値を高く評価されていましたが

「平均的な投資家」は売買が感情に左右されて

市場が大きく下がってしまった時に売ってしまい

市場が大きく上がってしまう時に買ってしまう

ことが多いようです。

一方でアドバイザーは、

市場が大きく下がった時には、きちんと買い増して

市場が大きく上がった時には、きちんとポジションを減らす

ことを行いますので、長期で見たときに1.5~2%のパフォーマンスの差が出ているというのが彼らの研究結果です


④アセットロケーション(0~0.75%分の価値)

ここでの注意点は、資産運用で出てくる「アセットアロケーション」(資産配分)ではなく

「アセットロケーション」(どこに資産を置くか?)

ということになります。

米国で言えば401K,IRAなど非課税の退職金制度をどのように利用するか?

ということであり、日本で言えば

確定拠出年金とかNISAとか税制優遇制度をどのように利用するかをきちんと考えるということになります。


⑤資産の取り崩し方(0~0.7%分の価値)

こちらも、税制利用のアドバイスになります。

つまり取り崩し(お金を使う)場合にも、投資に有利な制度のお金は残しながら、税制優遇のないお金から利用していくという話です。

お金を使う場合にも、税金の最適化を考えながら使っていく必要があるということです。


①~⑤まで合わせて、平均的な投資家がアドバイザー利用する場合の価値は3%程度だと試算しています。


逆に言えば、平均的な投資家は上記①~⑤のポイントに気を付ければ、年間3%程度の利回り向上が狙えるのではないかと思います。


最後にこの事について書かれているヴァンガードのレポートはこちら


5月は毎年恒例のNAPFAカンファレンス(アメリカのFPの集まる会)に出席の為に、フェニックスに行っていました。


カンファレンスで話し合われた経済についての内容は、また次回以降お伝えしたいと思いますが、

今回は余談


カンファレンス終了後の一日はフリーにしていたので、今回はフェニックス中心地に位置する

Chase Field

という野球場を見学しに行きました。


Chase Fieldは、実に様々な観客席が用意されていました。

普通の席

20160521_194954978_iOS.jpg

プール付き外野席

20160521_200433649_iOS.jpg

スイートルーム

20160521_201446838_iOS.jpg

20160521_201549118_iOS.jpg

レストランから眺める席
(外野席の奥の方にFrydaysというファミレスがあります)

20160521_205250906_iOS.jpg


こちらのblogの読者は少なからず、「資産」や「豊かさ」について関心が高い方だと思っていますが、

今回米国のベースボールパークを直接見て感じたことは

米国の「多様性」はとても「豊か」だと実感しました

つまり、野球を観るにあたっても

・真剣に観戦、応援しても良い

・プールに入りながら(フェニックスは猛暑地帯なのです)、優雅に観戦しても良い

・スイートルームで身近な人と楽しく観戦しても良い

・レストランでご飯食べながら観戦しても良い

と様々な観戦の仕方、楽しみ方が球場側で用意されているということが非常に豊かな
社会を表していると感じます。


残念ながら、日本の野球場は今のところ

・野球を座って観戦する

以外の目的には利用想定がありません。

また、そのような「多様性」を認められる「寛容性」が前提になっていることも米国社会の一つの豊かさだと思います。


もし、日本で球場の外野席にプールなんか作ろうとした場合

・真剣に応援している人がいるのに不真面目だ

・プール付きなんて金持ちのための施設で腹が立つ

等と言って、反対する人が現れるのも容易に想像が付きます。


日本に暮らしていて、まだまだ「多様性」や「寛容性」が低いという点で「貧しく」感じてしまうことがないでしょうか?

資産運用をせずに、資産を増やす方法

昨年から、ご相談に乗っているお客様について、今回不動産ローンの借り換えをすることになりました。


このお客様の場合には、相続対策として資産管理会社を設立し、個人所有の不動産を法人所有にして

「所得税」「相続税」

を削減することが本質的な対策であったのですが


個人所有の不動産を法人に売却する際のローンの借り換えで

現状の金利

2.5%(変動金利)


1.5%(10年固定金利)

と昨今の低金利の影響を受けて1%もの金利が下がることになりました。


試算をしてみると借入額5,000万円で、残年数15年程度の場合、金利が1%削減されると、トータルで500万円程度の金利削減効果につながることがわかりました。


今回は、ローン借り換えを主目的としてはいなかったので、想像してない部分で、大きな副次的な効果がありました。


ブログ読者の皆さんも、資産運用も良いですが、自分が借入している額が数千万あるようであれば、現状の低金利下では、金利の見直しをした方が簡単に数百万円の効果が産まれるかもしれませんよ。


ちなみに上記のお客様は、これだけのコンサルティングを30万円で提供しているので

我ながら

良心的だなぁ

と思ってます。

資産運用をする前に読んだ方が良い本

資産運用の相談に来られるお客様の中からの質問の一つとして

「何か読んだ方が良い本はありますか?」

という話をいただきますので、本日は本の紹介です


私の方で、個人が資産運用を始める前に読んだ方が良いと思う本を3冊ご紹介します。



kimura.jpg

こちらは、資産運用を始めようと思う方に1冊で網羅的にすべての考え方が書かれている良書です。

著者本人は日本新興銀行がらみで問題がありましたが、だからと言って本に書いている内容まで否定されるものではもちろんありません。

資産運用よりも、まずは家計を見直したり、自分の仕事についてきちんと考えたりする方が大事と、資産運用に取り組む前にやらなければいけない作業についてもきちんと整理されています。


私も普段、資産運用の相談を受けますが、こうした資産運用の取り組み以前の行動がきちんとできない人には、資産運用そのものもお勧めするものではありません。

やはり普段の行動と、活動がきちんとできる人が、投資の世界でも自立と規律を守って上手に運用できるものです



kyu.jpg

邱永漢は私の好きな作家のひとりです

書いている内容についてきちんと実践をして、実業家としても成功した方ですので、内容についてもとても実践的

お金だけではなく人生の哲学についてもきちんと学べます

私が人を判断する材料の一つにも

「邱永漢の本に書いている内容をきちんと実践している人か?」

というものがあります。

つまり、お金だけ持っていれば良いという人は、人から信用されず人から信用されなければ、やはりそれはダメだという事ですね

類書として「お金の原則」も良い本です。
こちらはこれからお金を貯めて、資産運用をしたいという人向け



tachibana.jpg

橘玲の本もたくさん種類がありますが、資産運用に関わるオーソドックスな本はこちらです。

①で紹介した木村剛の本にもつながりますが、資産運用のことを考えるのには、資産運用のことだけ考えているのではだめで

仕事

生活

税制

などあらゆる方面で、多面的に人生設計を検討していかないと、上手く行かないということがわかります。

そういうあらゆることを考えるのは面倒だという人は外部にアウトソースして考えさせるなどしないとやっぱり上手く行かないと思います。


これら3冊の本を読んで、書いてあることを少しづつ実践するだけでも、資産運用で失敗しない生活を送れるようになるはずです。

ビジネスオーナーの資産形成

コンサルティングをしていると、お客様がビジネスオーナーであることがよくあります。


ビジネスオーナーさんの場合には、ご自身が株式会社を経営されているので株式投資については良く分かっていて良さそうなものですが、当然そんなことはありません。


そこでビジネスオーナーが、資産運用をする場合に考えた方が良いことを整理します。


①手元のキャッシュの量は良く考えて

ビジネスを経営していると、急に手元資金が必要になることがあります。

もちろん、株式や債券は流動性が高くて、現金化しやすい資産ではありますが、実際に証券会社に発注をして、現金化されて手元に帰ってくるまでには少しタイムラグがありますし、株価が大きく下がっているタイミング(要するに不景気)の場合に、自分のビジネスもキャッシュが必要だということは良くあります。

従って、手元の預金額は、ビジネスにも緊急時に必要になるかもしれないという想定で厚めにしておいた方が無難です


②自分のビジネスに投資をするべきか?

ご自身でもビジネスを展開されているので、もし手元にお金があれば、これを自分のビジネスに再投資をすることだって可能です。

この場合には、メリット・デメリットがあり

メリット
・自分のビジネスなので、投資先のことが良く理解できている
・成長率が高ければ、平均的な株式投資よりもずっと成長速度が高い


デメリット
・ビジネスが不調に終わると、個人の資産も合わせて減らしてしまう
・ビジネス以外での資産形成が進まずに、リスクが自分のビジネスに一極集中してしまう


つまり、株式投資と同様に、銘柄1点勝負にする場合のメリット・デメリットが出てきます

③リスク管理(分散)

サラリーマンとは異なり、ご自身のビジネスの好不調が、ご自身の収入に直結していることが多いのがビジネスオーナー。

従って、有価証券投資をする場合には、なるべくご自身のビジネスとは相関性が低いジャンルに投資を行うのがリスク管理の概念からは正しいでしょう。

ご自身が不動産業であれば、「不動産銘柄」は避けておいた方が良いと思いますし、日本の景気に大きく左右されるのであれば、外貨建ての有価証券などは相関性が低そうだと考えられます。


④将来の成長性、老後の話

ビジネスオーナーの中には、全財産をご自身のビジネスに注ぎ込んできたために老後の資産形成が進んでいないというケースも良く見かけます。

ご自身のビジネスが永続的に「金のなる木」であれば良いのですが、そうでなければ、ビジネスを辞めるときには、資産も形成されていない
(ちなみに年金も乏しい)
というケースもあります。


その意味では、サラリーマンと同様に、ビジネスオーナーもしっかりとリタイア後のライフプランを検討しておく必要がありそうです。


以上が、ビジネスオーナーから資産運用の相談を受けたときに、私が最初にお話する内容です。

lgf01a201311151200.jpg

米国のリテール金融事情報告~その2

今回も米国出張で見てきたこと、感じたことをご紹介します。


毎年、カンファレンスに参加をしているとその年のトレンド(流行り)があることに気づきます。


ある年は、顧客とのコミニュケーションの取り方であったり
(そういう年は運用の成績が良くない年が多い)

とある年は、流行りのスマートベータの話であったりします。


こうした、資産運用先進国の米国でのファイナンシャルプランニングトレンドを把握するのも楽しい作業です


今年のトレンドは何だったと思いますか?


今年のトレンドは


「ロボ・アドバイザー」

BN-IO803_0525_b_G_20150524235210.jpg

の存在です。


米国では、最近運用ポートフォリオにかんする助言を、人間ではなく機械(主にwebサイトですが)が行うことが増えています。


例えば、Betterment, FutureAdvisor, Wealthfront等が最近出てきたメジャーな企業です。


こうした会社では、個人の顧客のライフプランやリスク許容度などを、質問から自動的に判断してその個人にあった運用ポートフォリオを提案して、資産運用代行をしてくれます。


これまで対面のアドバイザーの資産運用に関する報酬(Fee)は1%程度が、米国での定価ですが
このロボアドバイザーでは


better.PNG


future.PNG

wealth.PNG

と対面のアドバイザーの半分以下の価格設定になっています。


そこで、既存のアドバイザーとしては、価格に見合った付加価値を産みださなければならない状況になりつつあるというのが、今年のテーマとして扱われていました。


ちなみに、日本でも

デザイン.PNG


8.PNG

などが同じロボ・アドバイザーのコンセプトでサービスを提供し始めています。


日本の場合にも

大手金融機関⇒独立系のアドバイザー⇒ロボ・アドバイザー

という変化が生じるのでしょうか?


私も、独立系のアドバイザーの一人として、顧客にどのような付加価値を与えられるのかしっかりと考えていきたいと思います。

1年3か月ぶりのこのテーマ
小屋が主宰している投資クラブで検討した銘柄紹介です。


日本株をやっている読者の方々には楽しみにしていただいているコーナーです。


ちなみに1年3か月前は第一実業株式会社(8059)をご紹介しましたが
この会社は投資クラブでも購入し、50%以上株価は上昇しています。


今回ご紹介する銘柄も果たして上手く行くのでしょうか?


それでは、いつもの通りこれまで投資クラブで重視している企業選択の4つのポイントを確認してみましょう。


・売上に対する粗利益率、当期利益率が高い会社
・財務的に安定している会社
・ROEが高い会社
・多額の設備投資が必要でない会社


の4点を投資クラブでは重視しています。


レオン自動機は、マイナーな会社ですが、創業当初は包みあん製造機からスタートして、食品加工やパン製造機器メーカーとして世界中で販売を行っている、小型の優良企業です。

ID00000012img1.jpg

1.売上に対する粗利益率、当期利益率が高い会社

 平成27年3月期の売上高、売上総利益、当期純利益はそれぞれ

 売上高     230億円
 売上総利益   102億円(44%)
 当期純利益   18.7億円(8.1%)

 です。

 機械メーカーの平均的な粗利益や純利益率を2倍近く超える、高収益体質のメーカーであると言えます。

 競合他社と比較して、きちんとした値段で販売できている証でしょう。  


2.財務的に安定している企業

 自己資本比率は69.7%でメーカーとしては高い水準です。
 借入金と現預金のバランスを見ていても、事実上無借金経営状態に近い会社で、財務内容は極めて良好です。


3.ROEが高い会社

 平成27年3月期のROEは11.0%です。自己資本比率が高いことを考慮するとこちらも高水準です。
 過去の数字を確認すると
 
 平成23年3月  ▲1.5%
 平成24年3月   4.4%
 平成25年3月  ▲2.0%
 平成26年3月  12.4%

 とここ2年間で業績内容が急上昇しています。

 海外売上高比率も高い会社なので、この2年は間違いなく円安の恩恵があると思います。


4.多額の設備投資が必要でない会社

 機械メーカーなので、設備投資や研究開発に関しては気になります。
 前期の数字では
 
 営業キャッシュフローが26億円の黒字に対して、有形固定資産の取得が8億円
 
 前々期では

 営業キャッシュフローが28億円の黒字に対して、有形固定資産の取得が8億円

 と多額の設備投資が恒常的に必要な企業ではないことがわかります。


5.株価

 現在の株価は585円(8月12日終値)、予想PER12.9倍、PBR0.87倍という水準です。
 PBR、PERともに比較的割安な水準で放置されています。
 配当利回りも2.4%と低くはありませんので、長期で保有するには適切な銘柄のように思います。

6.その他評価

 海外売上高比率も高く、円安の恩恵を素直に受けられそうな銘柄です。

「証券会社」と「銀行」は信じるな

先日、吉野直行アジア開発銀行研究所所長のお話を聞く機会がありました。

吉野所長は、実は私の大学時代の研究室の恩師でもあります。


その中で、一つ大変興味深い話がありました。


詳細は、これから発売される「金融財政事情」に寄稿されるという話でしたので、私もまだ論文自体は読んでいないのですが、日本の個人投資家と金融機関の関係性についての話です。


吉野先生と青山先生の共同研究によると


①ここ○年の投資信託による運用リターンは40.70%になっている

②個人投資家の投資信託の平均保有期間は1.8年

③運用リターンの40.70%の取り分は

 個人投資家            1.50%
 販売手数料(銀行や証券会社)  25.29%
 信託報酬(運用会社と販売会社) 13.91%

で個人投資家が運用の恩恵を全く受けていないこと

が明らかになったそうです。


一方で同じ期間中に投資信託を一度も乗り換えずに保有していた場合には

 個人投資家            24.34%
 販売手数料(銀行や証券会社)   2.54%
 信託報酬(運用会社と販売会社) 16.00%

という結果になり、この場合には個人投資家のリターンが一番大きくなります

(それでも信託報酬が高すぎるという批判は成り立つと思います)


つまり、「銀行」や「証券会社」は投資信託を回転売買させて「販売手数料」を荒稼ぎして、投資家にはリスクだけ取らせてリターンを与えていないという結果になっているのが、日本の金融業界だということです。


吉野先生の考えでは、金融機関の報酬を

「販売手数料」

から

「成功報酬」

へ転換させるのが良いという考えでした。


あなたは「銀行」と「証券会社」の言うことを真に受けたりしていないですよね?

マッキンゼー流「資産運用」術

最近、本屋ではコンサルティング会社のマッキンゼーに関する本を良く見かけるようになりました。

そんな中最近、米国マッキンゼー勤務の友人と会いまして、彼の資産運用について話を聞いていました。

米国で最新かつオーソドックスな資産運用の方法を取り入れているという話で、内容を聞いてみましたが

そのポイントは

「アセットアロケーションをしっかりと考えて組んで、後はシンプルに低コストのETFでポートフォリオを組成する」

ということでした。


これは、昨年クレディ・スイス証券で債券運用を担当し、副会長をされていた、田口美一さんと食事をしていた時にも

「アセットアロケーションをしっかり考えて、低コストなインデックスファンドで運用している」

という話と全く同じ話でした。


私のところに相談に来られるお客様の中には

「低コストのインデックスで運用をする以上に、何か変わったことをしたい」
(もっと効率よく儲ける方法があるのではないか?)

というお客様もいらっしゃいます。


もちろん、それはそれで否定するものではありませんが、資産運用の最前線にいた方々が揃って

「ポートフォリオの構築と低コスト運用」

を勧めるという事実は理解しておいた方が良いと思います。


友人と田口さんは、プロなので、こうしたポートフォリオ構築と低コスト運用の選択をご自身でやられていますが米国マッキンゼーの人間の多くは、この作業をプロに委託しているそうです。


これは、自分で資産運用の知識と経験を身に着けることに時間を割くよりも、自分自身のプロフェッショナルな領域に時間と労力を投入した方が、全体としては効率が良いということを理解しているという話でした。


これから、このマッキンゼー出身の友人と一緒に、「資産運用」をテーマに出版の企画を進めて行きますのでまた話が進展したらご報告していきたいと思います。

資産運用の検討プロセス

昨年末から今年にかけて、資産運用のご相談が多くなっています。


株式マーケットが、2年以上にわたって調子いいからでしょうか?


本当は、市場がこんなにも良くなってから市場に参加するのはタイミングとしては最良では無いと思いますが、それでも個人の行動が変化してきたと前向きに捉えています。


資産運用に初めて取り組まれる方には、その考え方が間違っているために、あまり上手く行かない、あるいは損をしてしまうケースも良く見かけますので検討の手順について説明していきます。

money_bag_yen.png


①ライフプランを検討する

資産運用に取り組むのは、あくまで個々人のライフプランを実現するためです

つまり、将来どのような収入があり、将来どのような支出がある中で自分のやりたいことを整理していく作業が最初になります

この部分を省略して、お金の数字だけに焦点を当てると失敗しやすくなります


②ライフプランを実現するのに必要な利回りなどを検討する

私がこれまで見てきたお客様は、ライフプランから検討すると所有している金融資産は2~4%程度の利回りで運用できればライフプランで希望するシナリオは実現可能になることが多いです

これを理解していないと、また数字上で5%や10%以上の利回りを追及する必要性があるように考えてしまい、必要以上にリスクを取ってしまって失敗する可能性が高くなります


③手元の流動性を確保する

資産運用に取り組む前に、半年~2年分程度の家庭支出に相当する現預金は緊急用の資金として確保しておきます

この半年~2年分は、自営業やサラリーマン・公務員などの収入の安定性によって変化させて考えます

手元の流動性が厚くなれば、医療保険やがん保険などの短期傷病リスクに備える必要はなくなりますので、こうした契約も整理して、キャッシュフローを改善します


④使う制度を検討する

資産運用には、税制的に優遇された制度も複数あります。
例えば、小規模共済や確定拠出年金など年金に関わる制度が多いのが特徴です

通常の銀行や証券会社で取引を始める前に、税制優遇制度の枠内で上手く運用できないかを検討します

NISAなどももちろん検討材料に上がります


⑤アセットアロケーションを検討する

④の手順まで終わったら、初めて投資する資産対象を検討します。
アセットクラスによって、過去のリスクやリターンはデータ上整理されていますので自分の取れるリスクの範囲で、②で検討をしたリターンを実現できるようなアセットアロケーションを検討します


⑥個別の商品を検討する

⑤で大きなアセットアロケーション割合を決定したら、初めて個別の金融商品を検討します

①~⑤のステップを全て飛ばして、いきなり個別商品の話をするのは、個人投資家でも金融機関の窓口でも当たり前に行われていますが、全くお勧めできません

個別商品の選択では、よっぽど自分の商品選択に自信がない限りは、ローコストな商品がそのまま素直にリターンの改善につながると考えるべきです


現在、資産運用に取り組んでいる方々は、①~⑥のステップをきちんと踏まえて検討されたかどうかもう一度考えてみると良いと思います。


「65歳でいくら必要?」

先日から日経ヴェリタスさんで連載記事を書かせていただいております。
ブログなどへの転載許可をもらいましたので、4回にわたっての連載記事をご紹介していきます。

今回から4回にわたって、老後の「お金」について考えていきます。

まず初回は「老後のマネープランを考える」と題して、30代~50代の現役世代の方々がリタイア後の生活を迎えるにあたって、「お金」の面でどのような準備をしなければならないかを一緒に考えます。

まず最初に、今回は想定するケースとして、

65歳まで現役として企業などで勤務し、65歳以降は退職し、年金支給を受けながら貯蓄を取り崩しながら生活をする

こととします。

実際には、将来の日本では年金財政の悪化や高齢化の影響を和らげるために、勤労期間の延長(元気で働ける人はできるだけ長く働く)や、年金支給開始年齢の延長(諸外国では67歳~70歳支給の決定が行われつつある)といった対策が行われると考えられますが、その影響はまた次回以降に検討するとして、今回は現在の制度が維持されると想定したケースで考えてみましょう。

まずは、老後の主たる収入になる年金です。2010年の「国民生活基礎調査」では1世帯当たり平均で216万円の年金収入があることが分かります。年金収入は各家庭で大きく異なりますが、これを平均家庭と考えましょう。

一方で支出面では2011年の「家計調査」で世帯主が70歳以上の家計では食料品83万円、住居(持ち家)20万円、保険医療20万円、教育娯楽30万円、その他133万円、合計286万円(月額約23.8万円)という調査結果があります。この支出を老後の生活支出の平均として考えると

収入(年金)216万円-支出286万円=▲70万円(貯蓄取り崩し)

という結果になります。

平均的には1世帯当たり年間70万円取り崩しながら生活を送るということがわかりました。では後は日本人の平均余命を見てみましょう。

2012年厚生労働省発表の「平均余命表」では65歳の男性は18.89年、女性は23.82年となっています。つまり65歳で退職した後、平均的な」男性は84歳、女性は89歳まで寿命があるということになります。

今回はやや保守的に65歳から25年間(90歳まで)の生活期間があるとすれば、

70万円×25年=1,750万円

を65歳時点では準備しておく必要があると言えそうです。

では30代~50代の皆さんはどのようにしてこの金額を準備するのでしょうか?

一つはご自身の退職金予定額をしっかりと把握しておくことです。退職金は「給与の後払い」的な性質の強いお金ですが、あなたの代わりに企業がしっかりと資産形成してくれていたと考えて良いでしょう。

平成25年の経団連の調査では60歳定年の退職金額が2,125万円~2,491万円、ただし経団連は大企業の調査になるますので、その他企業の調査としては平成24年東京都産業労働局労働相談情報センター「中小企業の賃金・退職金事情 平成24年版」によると60歳定年時は1,113万円~1,224万円であることがわかります。

つまり経団連に所属するような大企業勤務の方は定年時の退職金をそのまま65歳まで維持しておけば、老後の生活資金として十分であり、その他企業の場合には老後資金の半分程度は退職金があり、もう半分は自力で資産形成をしていく必要があるという事になります。

今計算したのはあくまでも平均的な家計イメージなので、皆さんはこの数字をベースに

「うちの会社の退職金や老後の年金はこんな平均ほど出ないのではないか?」

「退職金は老後資金ではなく、住宅ローンの返済にする予定でした」

「自分は持ち家ではなく賃貸なので家賃の25年分も上乗せで準備しておこう」

「毎月の支出は20万円もあれば十分なので、1,000万円は少なく見積もれる」

「インフレ率を考慮していないので、インフレ率を2%で想定しておこう」

といった個々の家庭の事情を踏まえて想定される準備資金を調節してください。

今回のポイントとしては

・自分の家庭の老後の生活費イメージを家庭で共有する

・自分の老後の年金がいくらもらえるのか、退職金がいくらになるのかを事前に把握しておく

・家が賃貸の場合には、老後の生活費に賃貸料を考慮する

となります。

日本の資産運用ビジネス2009

先日野村総研から「日本の資産運用ビジネス2009」というレポートが出ていました
その中から気になった点を何点かご紹介

この全体像で気になるのは、家計資産の1,300兆のうち、運用に流れているお金は100兆円。
7~8%でしかないんだなという事。

もう1点は、変額年金17兆円の大きい事。
公募投信が51兆円ですので、その3分の1の大きさです

これも相続税法第24条を盾に、保険会社や銀行窓販で売りまくった結果なのではないかと思っています。個人的には決して良い商品だと思わないんですけど

この図は、我々のような資産管理や運用に関わる人間には朗報
今後5年間で、団塊世代の大量定年退職を迎え、金融商品の需要が高まるだろうという予想

これにきちんとアドバイスができるFPにもチャンスがあるのではないかと思ってます

このレポートは、どちらかというと年金基金へのアドバイザーと投資信託会社向けのレポートですが、興味があれば読んでみて下さい。

Traded Policies Fundの続き

以前のエントリーでご報告した、Traded Policies Fundの最初のStatementが届きました。


イニシャルでの投資額が500万円
最初の5%(25万円)が手数料
残り475万円が実際の運用額

1ヶ月のファンド上昇が、32,774円
運用額(475万円)に対する上昇率は年率で約8.3%

聞いていた利回りよりも悪い気がしますが、円ヘッジコストが上がっている影響かもしれません。

もう少し経過観察する必要がありそうです。
1

ホームへ戻る

小屋洋一Blog

株式会社マネーライフプランニング 代表取締役 小屋洋一

株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋洋一

RSS

ページトップへ戻る