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出所)
国税庁「国税庁統計年報書」、総務省「全国消費実態調査」、厚生労働省「人口動態調査」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計」、東証「TOPIX」および「NRI生活者1万人アンケート調査(金融編)」、「NRI富裕層アンケート調査」などからNRI推計。



野村総合研究所の2017年の調査によると、推計ではありますが、日本には超富裕層(世帯の純金融資産保有額が5億円以上)が8.4万世帯、富裕層(同1億円以上5億円未満)が118.3万世帯、準富裕層(同5,000万円以上1億円未満)が322.2万世帯存在するようです。


当社は、個人向けの資産アドバイス業を行っていますが、相談にいらっしゃるお客様の大半はこの準富裕層と富裕層です。


資産運用のアドバイスをしている立場から、こうした富裕層の方々とお話をしていると下記の3つのタイプに分かれているような気がします。


1つ目は「これまで信用できる人に出会っていない」タイプ。

富裕層と接してきて一番かわいそうだと思うのは、周囲に取り巻く人間関係が良くないためにある種の人間不信に陥っているケースです。
つまり人と接していても、「自分」そのものが人気があるのか「自分の保有するお金」に人気があるのか自分で判断できなくなってくるケースです。
男性の場合、女性にもてている原因が「自分」なのか「お金」なのか不信になるのと同じ話ですね。
子供のころから富裕層である方々は、こうした人間不信感を幼少期のころから感じることがあり、それはそれで若いころの人格形成が大変だなと感じます。
読者の中には、「お金があれば幸せになれる」と思っている人が多いと思いますが、このような富裕層と会っていると「お金があれば幸せだ」とは限らないものだとつくづく思うのです。


こうした人間不信タイプは、資産運用の面ではあまりしっかりとした運用を行っているケースは少ないですね。周囲の人間が信じられないのだからそれも当然ですが。

多くの金融資産は銀行預金に眠っています。もっとひどいケースだと銀行すら信用できずに自宅でタンス預金や金庫預金をしているケースだってあるのです。


一方で消費については、周囲と関与せずに質素に暮らすパターンと、信用できないがゆえに自暴自棄的に消費してしまうパターンがあります。

後者の場合には資産運用ができずに消費してしまうので、富裕層であり続けるのは難しいです。


私が会った中では、まじめにコツコツと資産を形成して数億円の資産を築いたものの、あまり周囲に安心して相談できる人がいないのか、独力で勉強はするものの、資産運用にはほとんど取り組めていないという人がいました。

当社に相談に来るぐらいなので、資産運用のアドバイスを受けたいのだと思ったのですが、当社のアドバイスを真に受けることもなく、あまり信用されなかったのか、アドバイスを採用して実行するような節も見えませんでした。
ただし、倹約で資産を形成してきた方のようで、特段散財するようなことも無さそうなので心配はしていませんが、何となく全体的に寂しそうにはみえました。


2つ目は「わきの甘い」タイプ。

わきの甘いタイプは、基本的には善人ですよね。周囲によって来る人に対して性善説で対応するがゆえに、結果的に資産が減少していくことが多いようです。
典型的なのは、様々な人に出資や寄付を持ち掛けられ、「それは良い話だ」と素直に応じているうちに実際の手元にあった資産が氷のように溶けていってしまう、などです。


私が会った、経営が順調に行っている会社の社長の例ですが、やはり周囲に色々な儲け話や出資話を持ち掛けられ、あまり十分にわかりもしないのに応じているうちに、自分の資産があっという間に無くなってしまったということでした。今では反省してちゃんと会社を経営しながら再度自分の資産を形成することに慎重に取り組んでいる最中です。


3つ目は「王道の資産運用を実践している」タイプ。

こちらは代々資産を着実に承継している家庭などに多いですが、ちゃんと信用できるアドバイザーを見つけて、専門家と共に一緒に資産運用を検討して株式や不動産で着実な運用を心がける人です。
私が会った中では、不動産、株式、ビジネスのそれぞれの分野でしっかりと専門家にそれなりの報酬を支払いながら相談相手になってもらい、その中で自分なりの判断や結論を出していくという極めて合理的な行動をとっています。
しかし、富裕層の中でもそのようにしっかりと資産運用に取り組んでいる人は、おそらく少数派です。私が会う中での富裕層の多くは1つ目のあまり積極的には動かないタイプですね。


最近では、銀行が積極的に動いているので1つ目のタイプの人もこれまで以上に困惑気味です。先日ご相談に来られた女性も4億円程度の資産を銀行に置いておいたら、銀行が色々としつこく金融商品の営業をかけてきて「銀行の良いようにやられてしまっては大変」とご子息から当社の方に母親と一緒にこられて、相談を受けました。


以下では、富裕層の人が周囲の人に騙されないための3つのポイントをお教えしましょう。

【ポイント1】
この人は何から収入や利益を得ているのか考える

話し相手が信頼できるかどうかは、その人が何から収入や利益を得ているのか考えるのが一番簡単です。
証券会社の営業は、金融商品を売買する手数料から収益を得ています。保険会社の営業は、保険商品を購入する際の手数料から収益を得ています。不動産建築業は不動産を建築することで収益を得ています。
こうしたことを考えれば
証券会社の営業に相談すれば「金融商品を購入しましょう」、保険会社の営業に相談すれば「保険商品を購入しましょう」、不動産建築会社に相談をすれば「不動産を建築しましょう」という結論に誘導される可能性が高いことは明らかです。


【ポイント2】

この人はなぜ自分にこの情報を提供するのか考える


これは詐欺に引っかからないためのポイントとも言えます。儲け話と言われるものの大半は「なぜこの人は(自分がやるのではなく)儲け話を私にするのだろうか?」という事を考えれば儲け話自体が怪しいことがわかるでしょう。

本当に儲かる話であれば人に言うまでもなく、自分のお金で実行するか、確からしさが高ければ高いほど銀行などでお金を借りてやれば済む話になるはずです。
それが自分の耳にまで回ってくるという事は、実際には儲かる話ではないと判断するのが妥当といえます。


【ポイント3】

自分の運用の判断基準を持つこと


自分自身で運用の判断基準を持つことで、話を聞く聞かないを選べるようになると良いです。簡易的には株式のリターンが年率6~8%であることを知っていれば、それ以上のリターンがある話は株式投資以上のリスクがあるということを常識的な判断基準として持っておくと良いでしょう。


最後に、富裕層の方々にはぜひ特定の商品に誘導する必要のない人を相談相手に選ばれることをお勧めします。特定の商品に誘導しないという事は、きちんと相談に対して報酬を支払わなければいけないという事です。


海外でも、自分に合ったしっかりとしたアドバイザーを探すことが金融教育の最初の方で学ぶことの一つになっています。

こうしたプロフェッショナルサービスを有料で利用することのできる人が、ひいては自分の財産を守ったり増やしたりするのに成功して、ますます裕福になっていくようになっていくのです。

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金融庁市場ワーキンググループの報告書で話題となった「2,000万円不足」というのは、総務省の家計調査(2017年)で高齢夫婦無職世帯の家計収支が平均で月5.5万円赤字なので、単純に20年で約1,300万円、30年で約2,000万円の金融資産の取り崩しが必要であると述べたものです。

そもそも元のデータとなっている家計調査とは、全国で9,000世帯を偏りのないようにサンプル調査し、分析しているものです。そこでの高齢夫婦無職世帯の平均という事なので、全国での数字を一括で平均算出をしていることから、都市圏に住む人にも、郊外に住む人にもどちらにも一生活者の実感としては、平均値では現実感のない数字になっていることが推察されます。


そこで、今回は全国平均値ではなく個々人のリアルな実感のある数字になるように少し考えてみましょう。


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まずは収入をみてみましょう。


ここでは年金である社会保障給付は191,880円が平均です。年金をもらっている人は夫婦2人でこれだけの年金をもらっているでしょうか?少し計算してみてください。

これ以上もらっているにしても、これ以下しかもらっていないにしても、現在の年金収入を確認するだけで平均値からどれほどかけ離れているかが理解できることでしょう。

また、収入には約13,000円ほど勤労、事業収入があるのが平均となっていますが、無職世帯なのだから多くの世帯ではこの収入は無いのではないでしょうか?


今度は支出を確認します。

最大の支出は食料費となっており、64,444円となっています。私はFPとして日々様々な家計の相談に乗っていますが、こうした食料費などは本当に世帯によって千差万別です。

ここでも恐らく2~3万円の世帯から20万円を超える世帯まで幅広く存在するのだと思います。

ここでも平均で議論するのではなく「あなた」の家計についてぜひ考えてみてください。

次に住居費を確認します。住居費は平均13,656円です。

これは私を含め実感値と大きくかけ離れるのではないでしょうか?原因は賃貸であれば単純に住居費として計算されますが、持ち家であればその住居費はほとんどかからないという前提で計算されていることにあるのです。

つまり、家計調査でサンプルとなっている60歳以上の高齢世帯は持ち家率が90%を超えているので、ほとんど賃貸物件に居住している世帯の数字はこの平均には反映されていないのです。

仮に65歳を超えて賃貸物件に住んでいる人は、この平均値からは大きく乖離すると思われるし、それも東京近郊と地方ではあまりにも大きな差があるはずです。


ということで、これまで述べてきたとおり、家計調査の平均値で語ることは報告書としては一定の意味があるのかもしれないが、「あなた」の状況を考えるのには何の意味もありません。


今回の報告書の件をよく考えてみると、私がwebを観ている限りにおいては、話題にしていた層は40代~50代の人々だったのではないでしょうか?なぜなら既に60歳以上の方々は実際に年金を受取り、現在生活をしているので、家計調査を見るまでもなく年金生活者としてのリアルな実感があるはずなのです。

その人々が架空の平均の話で語られる文脈に反応する必要はないのではないでしょうか。

そして若年層である20代や30代は、まだまだ老後の生活など想像もつかないし、ある意味で公的年金に対する期待値も高くない世代なので、こちらもあまり真剣に腹を立てるところまでいかないのではないでしょうか。

40代~50代の方々は、ある程度長期間公的年金を納めてきている人々です。またその一方で自分たちの老後の生活イメージというものが決してリアルに感じられるようにもなっていないでしょう。この漠然とした不安感が今回の怒りの真の原因ではないかと思うのです。


では、今回の報告書の件で不安を感じたり、怒りを感じた方々はどのようにしたら良いのでしょう?


答えは「見える化」です。


漠然とした不安は「見える化、可視化」されることで具体的な課題に転換することができます。つまり「老後にいくら年金がもらえて、いくら使っていくのかがわからない」「結果として老後のお金が足りるのかどうかわからない」という状態を「老後は〇円年金がもらえて、〇円使う予定なので、〇円資産を持っていれば足りる(あるいは足りない)」という事を明らかにすることです。

そのうえで、足りるのであれば安心できるし、足りないのであればそれは具体的にいくら足りないのかが明らかであるために、具体的な課題として時間をかけて取り組むことができます。


具体的に作業してみましょう。

まず、自分の将来の年金支給額はねんきんネットを見ればわかります。ねんきんネットのログインには最初登録が必要ですが、その登録情報は毎年届く年金定期便に書かれています。

50歳以上の人は年金定期便に年金支給額が推計されているので、その数字を把握することでもよいでしょう。50歳未満の人はねんきんネットの中の年金試算(簡易版)で概ねの推計額を知ることができます。



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当然、結婚している世帯であれば夫婦2人の年金額が重要であるので、それぞれログインして把握した推計額を合計して世帯の年金収入を把握することが最初の一歩になります。


収入がわかれば、次は支出です。こちらは簡便法として老後の支出を現在の支出の7割と仮定することで計算できます。これは各種アンケートから老後の生活が現役生活最後の支出の7割程度であるという回答が多いことから簡便法とします。

通常老後は教育費や住宅ローンの支払いは終わっていると思いますので、その支出項目は除いたうえで7掛けで良いでしょう。
人によって、住宅ローンの支払いが老後も残りそう、教育費も退職後もかかりそうという事情があれば、それは考慮する必要があります。




あなたが老後に必要な額=あなたの年金の推計額―あなたの生活費の推計額×30年


であなたの老後2,000万円問題が明らかになるはずです。


例えば、


夫婦の年金の推計額(20万円)-現在の生活費(30万円)×0.7=-1万円

月額1万円の赤字30年分=360万円


という具合です。これを65歳時点で保有していれば良いのではないか?という推計が成り立ちます。


ちなみにこの数字は私の現時点での推計額です。概ねこのぐらいの金額は用意できると思うので、「わたし」の場合は360万円問題(にはならない)という事です。

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「億万長者のライフスタイル」

2019.08.02(Fri)|カテゴリ:書評

私が今読んでいる本の中に

1億円貯める方法をお金持ち1371人に聞きました

という本があります。

とても面白い本ですので、億万長者(米国でのミリオネア)に興味がある人には
おススメの本です。


その中で特に面白いと感じた内容についてご紹介します。

「億万長者の1か月のライフスタイル」


についての調査です。

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億万長者は仕事以外の余暇の時間を何に過ごしているのか?

についてのアンケート結果です。


1位  子供や孫との交流    93%
2位  親しい友人を家に招待  88%
3位  資産運用の計画     86%
4位  投資研究        78%
5位  写真撮影        67%
6位  子供や孫のスポーツ観戦 61%
7位  投資アドバイザーに相談 59%
8位  投資向き美術品の勉強  53%
9位  礼拝に参列       52%
10位 ジョギング       47%
10位 お祈り         47%


私が面白いなと思ったところは2点


・資産運用についての時間を多くとっている

3位  資産運用の計画     86%
4位  投資研究        78%
7位  投資アドバイザーに相談 59%
8位  投資向き美術品の勉強  53%

とベスト10の中に資産運用関連の時間が4つランクインしています。

これは間違いなく、「億万長者」ではない人にアンケートを取ると
入ってこない時間だと思います。

おそらく私が推測するにも、こうした億万長者は、億万長者になったから
資産運用をするようになったというよりも、資産がないころから
資産運用にしっかりと時間を使っていたので、結果的に「億万長者」に
なれたのではないかと思います。


・それ以外の事はあまりにも普通

1位  子供や孫との交流    93%
2位  親しい友人を家に招待  88%
5位  写真撮影        67%
6位  子供や孫のスポーツ観戦 61%
9位  礼拝に参列       52%
10位 ジョギング       47%
10位 お祈り         47%

逆に、資産運用にかかわる項目以外は、あまりにも普通です。

これは「億万長者」でない人に余暇の過ごし方を聞いても
ほぼベスト10に入ってくる項目ではないかと思います。


お金持ちは、何か特別な事(お金のかかること)をしているのではないかと
思う人もいらっしゃると思いますが、私が普段接している「億万長者」も
極めて普通に質素に暮らしている人が大半です。


こう考えると、億万長者になるためには

普通に質素に暮らしながら、資産運用にはまじめに時間を使う

という事に取り組むことが、「億万長者」への近道なのではないかと
思いますし、実際にそのような方が私の周りにも多いです。


他にもこの本では

学校での成績
選ぶ仕事
配偶者の特徴
買い物の仕方
家の選び方

など「億万長者」の選択についてアンケートから様々な論点を展開しています。


とても面白いので、「億万長者」に興味があって、将来なりたいと思っている人には
大いに参考になる良書だと思います。

お盆休みにぜひどうぞ

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株式会社マネーライフプランニング 代表取締役 小屋洋一

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