書評の最近のブログ記事

前回に続き、資産形成ダイナミックメカニズムの解説です。

前回は、収入を拡大するために必要な

時間当たりの生産性を向上させる方法などをご紹介しました。


ようやく今回が、弊社でもコンサルティングの中心に置いている

資産運用についてです。


日本の個人の多くの人は、こうした保有資産の運用利回りに無頓着ですから

ここを改善する余地は十分にあるはずです。


20180901資産形成ダイナミックメカニズム.jpg


2)投資資金の運用利回りの向上

   1.借り入れの圧縮


まずは、借入の圧縮です。
借入金のポイントは、なんといってもその金利にあります。

調達している資金に金利を払うのであれば、その資金の利用方法は
調達金利を上回る利用方法をしなければなりません。


おそらく多くの個人の方は、住宅ローンという借入を行うケースが多い
と思いますので、住宅ローンで調達した借入金の金利と、それによって
購入した不動産の実質的な利回り(経費控除後の帰属家賃/物件価格)
を比較して借入金金利の方が高い場合には、注意が必要です。


現段階では、住宅ローン金利も低いので、あまり大きな問題にはなっていないと

思いますが、住宅ローンを変動金利で借りている場合には、金利上昇局面で

キャッシュフローが厳しくならないかどうかもチェックする必要があります。


   2.預金


現在の日本では、預金に対して、ほぼ金利がゼロです。
この場合、不必要なお金を現預金で保有していることが、資産の運用効率を
落とすことになります。


私が顧客にアドバイスする際には、

現預金は年間支出総額の半分~1年分程度にしておくことを推奨しています。


それ以上を現預金で保有していてもそれほど当座使う機会もありませんので

無駄な預金を保有しているという事になります。


   3.有価証券

     a.流動性のある運用資産
     b.非流動性
     c.自社株


有価証券で保有すべきは、基本的には株式、債券になります。


特に上場している株式や国債など流動性のある資産に投資するのが基本になります。


流動性を犠牲にすることで、運用利回りを上げるような金融商品もありますが

これは一定以上の(例えば1億円)金融資産を保有し、手元の流動性をほとんど気にしなくて良い投資家が購入するべきものです。


こうした商品には一般の人は、購入する必要性がないと考えます。


中小企業のオーナーの場合には、自社株というのも保有している有価証券の価値としては少なくないものです。


ご自身の会社がM&Aで売却できるレベルの会社である場合には、しっかりと会社の時価評価をしておくことが、資産管理の観点からは望ましいと考えます。


ご自身の会社がM&Aで売却できるという状態にない会社の場合には、まずはしっかりと
外部から金額換算で売却できるような組織、体制、ビジネスモデルを構築することが個人の資産形成の観点からも重要になります。


   4.投資目的の不動産


最後に投資目的の不動産です。


投資不動産のポイントは、不動産の収益は

①インカムゲイン+②キャピタルゲイン(ロス)=トータルリターン

となります。


個人の投資家の方は、

①インカムゲイン

を中心に分析するが

②キャピタルゲイン(ロス)

を軽視する、あるいはあまり考えていない人が多いような印象を受けます。


不動産で一番大事なのは「出口戦略」です。

購入予定の物件を最後に


いつ

だれに

どのような価格で

売るかという事を慎重に検討したうえで、投資してほしいものです。


次回は、このシリーズの最終回です。
支出について解説していきます。

前回に続き、資産形成ダイナミックメカニズムの解説です。


前回は、収入を拡大するためには

長く、健康的に働き続けられるための努力が必要だという内容を
解説していきました。


今回は、もう一方のすべての人間に平等に与えられている時間の価値をどれだけ高めることができるかというのがテーマになってきます。


それでは、資産形成ダイナミクスの表を解説していきましょう。

20180901資産形成ダイナミックメカニズム.jpg

①収入を拡大する

2.時間当たり生産性の向上

     a.1時間当たりの効率を向上
      ・稼ぐ仕組みの構築


まずは、個人の1時間当たりの仕事単価を上げることが必要です。
サラリーマンでも大企業から中小企業まで、賃金の格差があるとすれば、
この企業ごとの「稼ぐ仕組み」がどれくらい強固なものであるかどうかが
差になってきます。


大企業になればなるほど、この「稼ぐ仕組み」が給与に反映されますので

個人のパフォーマンスよりも、組織としての仕組みの方の影響が大きくなります。


なので、個人が優秀でなくても、組織の仕組みが強いので、高給だという事は

十分にありえます。


一方で、中小企業や個人事業の場合には、正反対になります。
組織としての「稼ぐ仕組み」が弱い企業が多いので、逆に個人の
パフォーマンス頼りになりがちです。


ポイントは、継続的に稼ぎ続けられる「仕組み」を構築しなくては

個人の作業は減らないですし、人間の作業や活動時間には限界がありますので
収入にも限界が生じます。


小屋の周囲を見ていても、個人事業で優秀な方々でも、「仕組み」を構築しなければ
一人当たり2,000~3,000万円が収入の限界のように見受けられます。


結論としては、組織で働く人は、なるべく作業的な仕事に没頭するのではなく
「仕組み」を構築する側に回らなければ仕事の付加価値は高くならないと考えるべきでしょう。


      ・時間当たりの付加価値の高い活動に集中


ということで、収入を高めたいと思うのであれば、先程述べた「仕組み」を構築する側、
言い換えれば付加価値の高い作業を仕事にする必要があります。


そのためには、なるべく自分の時間の中で作業的な仕事に取られる時間を減らす必要があります。


これを考えるには、自分の時間当たりの労働単価を計算して把握しておくことが重要です。


例えば、月収が50万円の方が、

週5日×4週×8時間=160時間

を労働に時間を割いているとします。

この方の時間当たりの単価は

50万円/160時間=3,125円/時給

となります。


この方の時給は3,125円になりますので、その単価よりも低い単価でできる仕事には
なるべく時間を割かない方が効率的だという事になります。


例えば

Excelに数字を入力する、集計する
会議の議事録を作る

など時給1,000円前後でアルバイトにも頼める仕事をしていては、

付加価値が高まらない

という事になります。


特に、中小企業や個人事業主ほど、組織としての力が弱いので
こうした時間当たりの単価を意識して仕事をするとパフォーマンスの大きな改善につながります。


例えば、私は今年から「スーパー秘書」というサービスを利用しています。
http://super-hisho.jp/

これは、外部の秘書さんに事務系のお仕事をアウトソースできるオンラインサービスです。


月10時間の作業を35,000円で利用しているので、時間当たりの単価は3,500円という計算になります。

こうしたサービスを利用しながら、私自身は時間3,500円以上の付加価値を生むような「仕組みづくり」の
仕事に専念できるような体制を作るようにしています。


     b.ネット労働時間の向上
      ・時間当たりの集中力向上
      ・移動時間削減      


この辺りは、仕事時間の使い方になりますし、仕事術的な本も沢山ありますので
その方が詳しいテクニックは理解できると思います。

私が個人的に意識しているのは移動時間の削減です。

普段は、顧客に事務所に来ていただく体制を作ることと
移動するのではなくオンラインを活用しながらミーティングなど行うことで
移動時間を極力少なくしようと心がけてはいます。


前回の記事で解説した

「長くしっかりと働く」

ことと

今回紹介した

「働いている時間の付加価値を向上させること」

の2点をしっかり取り組めば、仕事をすることによる収入の増加が間違いなくもたらされます。


多くの人は、こうした労働価値(ヒューマンキャピタル)を向上させることが
資産形成の一番大きな原動力になりますので、もう一度前回の記事を合わせて見返して取り組んで見てください。

前回に続き、資産形成ダイナミックメカニズムの解説です。

今回は収入について

資産形成のアドバイスをしていると、多くの人が

「資産運用」に取り組めば、資産形成ができる

と思っていることを感じます。


しかし、資産形成で一番大事で、誰しもが最優先で取り組まなければならないのは


自分の収入を拡大することです。


この自分のバリューを最大に高める努力が、資産形成には一番効果的なのですが
そこのところを誤解している人は多いように思います。


それを踏まえて、資産形成ダイナミクスの表を解説していきましょう。

20180901資産形成ダイナミックメカニズム.jpg



①収入を拡大する

 1)ヒューマンキャピタルバリューの拡大

   1.より長い年月働く

     a.健康寿命の延伸
      ・正しい生活習慣
      ・最高水準の医療サービスへのアクセス
        定期健診、治療


まずは、健康面です。


これもシンプルですが、「健康」でないと仕事に前向きに取り組めません。

また実際に加齢に伴い、仕事をしていて体力が必要だと痛感することも増えてきます。


まずは自分の体についてよく知り、その体の状態を最高にパフォーマンスが出せるように
調整していくことも大事なことの一つです。


私自身も、起業してから10年たちますが、起業してから仕事の忙しさにかまけて

テニスなどのスポーツをやる機会が減ってしまい、7年ほどで10キロも体重が増えてしまいました。

さすがに、体力の面でも低下を感じてきたので、3年ほど前からジムでパーソナルコーチを付けたトレーニングを行っています。


結果として、3年間で10キロの減量に成功し、明らかに3年前よりも筋力もつき、
生活や仕事面での体調も良くなっているように感じます。

これに加えて、今年は初めて定期検診に加えて、脳・肺・心臓のドッグも受診しました。

これは、現在脳の部分でちょっとした問題がありましたが、いずれにしても自分の健康状態をしっかりと把握しながら、できるだけ長期間健康で働ける状態を作るかという事に対してもしっかりと時間とお金を投資することが大事です。



     b.生涯学習の継続


長い期間、ビジネスの現場で稼ぎ続けようと思うのであれば「生涯学習」が欠かせません。

世の中が速いスピードで変化していきますので、しっかりとその状況に対して学習をして知識や行動をアップデートしていくことが重要になります。


スマートフォンが世に出たのは10年ぐらい前です。

そこからあっという間に世界中でスマートフォンが普及しましたが、皆さんはしっかりと機能を使いこなしているでしょうか?


昨日は、私の大学時代のゼミの教授からLINEで突然連絡が来ました。

吉野直行という現在アジア開発銀行研究所の所長を務められている先生です。

先生は確か今年で68歳になるはずですのでLINEで、ゼミ生に連絡を取るのかと驚きました。

ちょうど明日先生とskypeでお話をさせていただく予定になっています。


ゼミの先生も、60代後半になってもしっかりと世の中のテクノロジーに対して積極的に
取り入れて行動されているので、世界の一線の中で活躍し続けられているんだと感心しました。


このように、学び続け、行動を変え続けられる努力が、長く稼ぎ続けるための大きなポイントになります。


      
     c.人的ネットワークの拡充
      ・職業上の人脈(能力の源泉)
      ・癒しの源泉(strong ties)
      ・ビジネスチャンスの源泉(weak ties)



仕事とは、人と人の間で行われるものです。

私も独立してから痛感しましたが、やはり仕事とは人とのつながりの中で
信頼をベースに発生するものだと理解しています。

それが、大企業になればなるほど、個人ではなく組織としての関係に陥りがちです。

しっかりと人と人のコミニュケーションを取って、信頼できる個人の人脈を広げていくことが長く働くためには重要なことになります。

それが職業上の人脈を築くという事になります。


癒しの源泉(strong ties)とは、先程の体の状態を維持するのと同様に、心の状態を維持することも重要です。

そのためには、本人がしっかりとリラックスできるような親身な人間関係が必要です。

とても分かりやすく言えば、プライベートな家族や恋人などとても親しい人たちから精神的な活力を得ることができる状態にあるかという事になります。


そして、最後はビジネスチャンスの源泉(weak ties)

これは、ビジネスのチャンスやヒントは、普段日常的に付き合っている人たちではなく過去に一緒に仕事に取り組んだ仲間であるとか、趣味の仲間であるとか、勉強会の仲間であるとか直接仕事で接している人々とは異なるところがきっかけになることが多いという事のようです。


これに関しては、意識的に自分のことをある程度理解してくれる人を増やしておくとこのようなきっかけを生み出す可能性が広がるという事なのだと思います。


最後に、資産形成に取り組むのであれば、まずは自分の収入について意識を向けることが重要です。


おそらく多くの人にとって、金融資産の利回りを上げることよりも、自分の収入を少し上げる方が
資産形成にとって大きな効果を生むことができると思います。


こうしたことにしっかりと取り組んだうえで、余剰資金をしっかりと運用していくという姿勢で
資産運用に取り組むと、気が付いたら資産形成ができているというものだと思います。

特に年齢の若い方は、まずは自分の収入を向上させるための取り組みをしっかりと考えてください。


若い人がしっかりと資産形成に取り組む際の参考図書としては
過去にblogでもご紹介しました「私の財産告白」本多静六を推薦します

資産形成ダイナミックメカニズム

| コメント(0)

私が親しくさせていただいている、現在早稲田大学MBAで教鞭をとっていらっしゃる
米田隆先生から、先日「資産形成ダイナミックメカニズム」という資料をいただきました。


とてもよくできていた資料でしたので、米田先生の了承をいただいて、読者の皆様にも
ご紹介したいと思います。


資産形成を行う際のポイントが示されています。

資産形成を行うというのは、必ずしも一つのことに取り組めばよいという事ではないと
いう事をわかりやすく示しています。


今回は、図の紹介で解説は次回以降でお伝えしようと思います。



キャッシュフローをプラスにするには?(≒資産を形成するには?)


20180901資産形成ダイナミックメカニズム.jpg


(1)収入を拡大する

 1)ヒューマンキャピタルバリューの拡大

   1.より長い年月働く

     a.健康寿命の延伸
      ・正しい生活習慣
      ・最高水準の医療サービスへのアクセス
        定期健診、治療

     b.生涯学習の継続
      
     c.人的ネットワークの拡充
      ・職業上の人脈(能力の源泉)
      ・癒しの源泉(strong ties)
      ・ビジネスチャンスの源泉(weak ties)

   2.時間当たり生産性の向上

     a.1時間当たりの効率を向上
      ・稼ぐ仕組みの構築
      ・時間当たりの付加価値の高い活動に集中

     b.ネット労働時間の向上
      ・時間当たりの集中力向上
      ・移動時間削減     



 2)投資資金の運用利回りの向上

   1.借り入れの圧縮
   2.預金
   3.有価証券
     

a.流動性のある運用資産

     b.非流動性
     c.自社株
   4.投資目的の不動産


(2)支出の抑制

 1)ライフスタイルコストの抑制
   
   1.固定資産の維持費の抑制
     
a.固定資産取得に伴うローン元利払い
     b.損害保険料
     c.定期修繕費

   2.生活費の抑制
   3.保障性生命保険の効率的購入

書評~サピエンス全史

| コメント(0)

巷で評判でした「サピエンス全史」をようやく読了しました。

昨年ご紹介した「LIFE SHIFT

が2017年のビジネス書大賞の準大賞であったのですが、

その時に大賞を取ったのが、この「サピエンス全史」です。


上下巻で600ページ近くある、大作ですが、私は既にKindleで読んでいるので
単行本としての、その厚さを感じることはできませんでした。



20180804.jpg


さて、内容としては、著者がそもそも歴史学の先生という事もあり

人類(ホモ・サピエンス)の歴史を圧倒的なスケール感で描いていきます。

また、歴史的な価値観よりも、より生物学的観点から人類(ホモ・サピエンス)を
とらえているので、フラットな目線で歴史をとらえることができます。


私が一番印象的だった話は

「ホモ・サピエンスは共通の虚構を作り、それを信じることができるので
 ここまで広く分布、繁殖することができた」

という話でした。

これは、共同幻想を抱くことができるというのが人類の他の生物とは異なる点で
これがあるからこそ、決して生物的には強く種族ではない人類が地球上でもっとも多く繁殖できているという事でした。



共同幻想とはあらゆる話で

国家、主義、貨幣、政治、宗教など現代の世の中で当然と思われている事柄すべてが人類が勝手に作り出した虚構であり、それ自体には何の意味もないし、確固たるものは何もないという事に感動しました。



要するに、これまで社会的に常識、重要、必要なことと思われている知識・体系は
全部現代の人類がそのように虚構を作っているのであり、人間が生きていく本源的にはあまり意味がないという事です。



もちろん、人類は社会的動物でありますので、その社会や知識を無視して生きていくことは特に現代社会では難しいですが、そこに本源的な意味がないとすれば、我々はもっと自由に考えたり生きていくことができるのではないか?

と考えさせられました。


特に、私の扱うテーマの「お金」に関しては、

「貨幣は、これまで考案されたもののうちで、

最も普遍的で、最も効率的な相互信頼の制度」

であるという分析をしています。


つまり、貨幣は人々が信頼していないと何も価値もないものですが、信頼をされていれば
人類が共通して利用できる制度になっているということで、これが貨幣の本質です。

貨幣も共同幻想の一つ、虚構の一つにしか過ぎないのです。


しかし、貨幣を通じて一方で普遍的な信頼を築けるがゆえに、人々が他人やコミュニティへの信頼よりも
貨幣を信頼するという、邪悪な面があることも指摘しています。


私もまったく同意見で、貨幣というものは、貨幣そのものには特に意味も価値もありません。
それを支える信頼を自分で築くことが、結果的に貨幣を築く源泉になるものだと感じています。

この辺りを取り違えて、人が貨幣そのものに価値を見出してしまうと、寂しい結果を生むことが多くなります。

お金持ちでも不幸な方は、このあたりの理解が必要です。


皆さんもこれからお盆休みを迎えられると思いますので、子供たちの夏休みの宿題と一緒に

「サピエンス全史」

を読む。

この夏のおススメです。

勉強法について

| コメント(0)

今回も、最近読んだ本のご紹介です。

佐藤優氏自体は様々な媒体で目にする方ですが、本を読んだのは初めてです。

色々な媒体を通じても、佐藤氏が知識人で教養人であることが伺い知れますので
興味を持って読みました。


どうもこの本は、佐藤氏が色々な大学やセンターで授業を担当しているものの中から
勉強法やインテリジェンスに関する部分を抜き出して編集して作成されているようです。

特に佐藤氏が外務省で専門にしてきたインテリジェンスを身に着けるための勉強法として意識されたつくりになっています。


5707d879a140e7ee8ab199f09eb8a219_s.jpg


・インテリジェンスとは

インテリジェンスは、比較的最近の概念でインフォメーションとは異なる

インフォメーションは周りにある情報すべてのことを指すが
インテリジェンスは情報を取捨選択、選択したうえで、しっかりとした物語性を持って
分析された情報である
インテリジェンスは基本的には国家の作業


・まずは歴史を知ることが大事

現在世界で起きていることを理解するには、歴史的な基礎知識が不可欠
類比的な思考を身に着けるためにも必要
歴史は同じ形では反復されないが、構造は似た形で反復される


・教養が身についている人は、勉強法が身についている

今後生き残っていく知を付ける行為は、教養を身に着けるという行為と近い
教養人になる目標の必要条件が勉強法である


・ベーシックとなる勉強は高校のカリキュラムまで

まずは、ベースの知識として高校のカリキュラムを全部消化するのが近道
しかし、それができている人は少ない


特に数学の勉強をしっかりとしていない人が多い


・勉強法のコツは欠損個所を素直に認めること

自分の欠損個所を素直に認めて、そこからスタートすることが重要
弱い部分に知識を正確に積んでいく作業
プライドは捨てなければいけない


・数学を勉強し直すには放送大学がおススメ

隈部正博さんの「初歩からの数学」

を放送大学で勉強するのが、高校レベルの数学を身に着けるのに一番簡単なやり方


・その他の科目はスタディサプリが使える

本当に高校レベルの科目勉強がやりたいのであれば、リクルートの「スタディサプリ」がおススメ
大人の勉強にも受験世界の物は使える
センター試験で85%ぐらい取れるようになれればよい


・カネを支払うことは大事

お金を払うと、勉強への身の入り方が変わる


・フィリピンの語学学校のレベルは高い

フィリピンの語学学校のレベルは高いので、日本人や韓国人が英語を身につけたかったらおススメ


・教養の身の付け方

1番目はベースとなる基礎知識(高校卒業レベルの学問)を身に着ける

2番目には古典が必要、種類は文学でも歴史でも哲学でも良い
古典の立場に立って、どのようにものが見えるのか語れるようになると良い

3番目は歴史の知識
日本史であれば「岩波講座日本歴史」「岩波講座世界歴史」の第一版がおすすめ

4番目は外国語
知識を立体化させるために必要
3,000語ぐらいの基礎単語がわかると90パーセント近くは理解できるようになる


というのが本書の簡単な内容です。


株式投資というのは、非常にインテリジェンスが求められる作業だと理解しています。


偉大な投資家はみな、歴史や教養の重要性を謳っています。
株式市場を読み解くには、こうした教養に裏打ちされる深い洞察が必要だという事なのだと思っています。

私の場合の欠損は、数学と理科(物理、化学など)にあると認識していますので
この本でおススメされていた放送大学の

「初歩からの数学」

「解析入門」

を購入して、しっかりと勉強していきたいなと思っています。


皆さんの場合には、何が欠けているでしょうか?

今回は、最近読んだ本のご紹介です。

私の尊敬する経営者の方から薦められました。


この本の中では、人の考え方や行動のタイプについて


「ギバー(与える人)」

「テイカー(奪う人)」

「マッチャー(与えるとの取るのとバランス重視)」

の3パターンに類型化してます。


そしてどのパターンの人が、成功しているかというと

(1)ギバー(他者志向型)


(2)マッチャー


(3)テイカー


(4)ギバー(自己犠牲型)


という順番で、人生で一番上手くいくタイプも、一番上手くいかないタイプも「ギバー(与える人)」であるという研究結果になったそうです。

c5e0b8c6564f4bc38e9cacbb069027d6_s.jpg



私も、仕事上多くの人と知り合い、お付き合いさせてもらっていますが、
感じが良くて仕事も人生もうまくいっている人は、例外なく


「ギバー(与える人)」の要素を強く感じます。


一方で


「テイカー(奪う人)」は、すぐにその考え方が周囲に露見してしまうので、長期的にはあまり上手くいかないように見えますし

「マッチャー(与えるのと取るののバランス重視)」の人は、そこそこ止まりに見受けられます。


そして気になるのは、成功から一番遠い存在にあるのも「ギバー」(自己犠牲型)の人だという事です。

この本の中では

(1)ギバー(他者志向型)

(4)ギバー(自己犠牲型)

との差は

両者とも他者貢献(他者利益追求)の立場を重視しながらも、(1)のグループは自己の利益もしっかりと追及していること(4)のグループは自己の利益追求に対しての意識が低いということにあるようです。


つまり、(1)のギバーは

他者(周囲)に貢献することを通じて、全体のパイや収益を向上させて、結果的に自分の取り分を多くする

というイメージで貢献しているのに対して

(4)のギバーは、自分の取り皿から、他人に中身を分けているだけに過ぎないので自分が苦しくなる

という結果になってしまいます。


私も日ごろから、(1)のギバー(他者志向型)の存在でありたいなと思って、努力をしていますが

(1)ギバー(他者志向型)のタイプに出会うのは、本当に限られています。

大概の方は(2)マッチャー的な考えで動いているのではないでしょうか?


そしてあなたが、もしも(1)のギバーとして成功したいと考えるのであれば

GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代

を一読されることをお勧めします。

書評「日本再興戦略」落合陽一

| コメント(0)

先日、巷で評判の落合陽一氏の著作「日本再興戦略」を読みましたので
そのご紹介をします。


落合陽一氏は、現在30歳で、筑波大学の准教授、学長補佐という研究者の立場と
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社 代表取締役社長という起業家の立場の
両方を持つ、新しいタイプのビジネスマンです。


現在、若い人の間ではオピニオンリーダー的な存在として扱われています。

私には、作家の落合信彦の息子だということが一番わかりやすかったです。


この著作の中で、彼は「日本」の特徴に合わせたテクノロジーを中心とした社会の変革
について沢山提言を行っています。


例えば

Amazonを中心として、買い物に出かけなくてよくなる

自動運転によって快適にどこでも移動できる

個別化、カスタム化が進み、マスから個別に移る

自動翻訳の普及

5Gの普及による遠隔化の進展

などが挙げられています。


そして、人口減少や高齢化が進んでいる日本では、こうした変化に対して

一番抵抗なく受け入れられるチャンスのある国なのではないかと考えます。

180407.jpg

それは、自動化、省人化に対して抵抗する人が少ないのではないかという事でもあります。

そうして、社会の中で実現していく技術を他国で輸出していくことで
今後の日本の産業が世界でもリードする存在であることを示唆しています。

また、ブロックチェーンの可能性についても肯定的で、中心のないブロックチェーンの仕組みが
広がれば、これまでアップルやグーグル、フェイスブックなど完全にweb巨大企業が世界中で
プラットフォームとして力を持っている関係を変化されることができるのではないかと
期待しています。


また、書籍の中では、たびたび

「西洋」的な考え方や哲学と「東洋」的な考え方や哲学の違いについても触れられています。

どちらが良い悪いではないですが、「東洋」的な思想や哲学を大事にして
日本のオリジナリティを見つめ直す作業についても触れられています。

その後、こうした社会変化に対応するための政治、教育、個人の行動などについて筆者の考えがまとめられています。


私の個人的な感想としては

・描かれている今後のテクノロジーを中心とした社会像については大きく異なることろがない

これまで私が触れてきた情報から理解できる、社会の方向性や技術の発展については
大きく異なることはなく、ほぼ同意できます。

むしろ、こうした書籍の中で描かれる将来像について、まだまだ多くの人が具体的に
イメージできていない事の方が多いのではないか
自然にこうした社会に変化していくのが、まだまだよく理解できていないのではないか

ということは改めて感じました。


・政治や教育、個人の行動についても意見はほぼ同じくする

後半の部分にかんしても、著者の意見とほぼ同意します。
ただしこうした社会の仕組みの変化については、日本はスピード感が無いので働きかけは大事ですが、私自身はそれほど大きく期待していません。


・「西洋」的なものと「東洋」的なもの

今回の書籍で一番新しく映ったのは、「西洋」的なものと「東洋」的なものの利用の仕方です。

考えてみれば、「孫子」や今はやりの「瞑想」「ヨガ」など東洋発信でも先進国を中心に世界に
広く普及されている考え方やコンテンツはたくさんあります。

こうした、「東洋」的なコンテキストをしっかりと理解してブランディングをして発信することは
日本において十分オリジナルなコンテンツになる可能性があるのではないかと思いました。


全体的には、今後の社会の変化を理解するのに、良くまとまった一冊だと思います。

これを読んで、特にテクノロジー分野について自然と入ってこない人は、逆にまだまだ
今後のビジネスチャンスについても理解できていないのではないかと感じた一冊です。

前回に引き続き、本田静六の「私の財産告白」の続きを紹介します。


前回は、収入の4分の1をしっかりと貯めながら、それをしっかりと運用していくことで、誰でも資産家になることが可能だという話を書きました。

その他にも、沢山役に立つ話が書かれていますので、その紹介をさせてもらいます。

・勤労生活者が金を作るには、単なる消費面の節約だけではなく、本職の足しになる勉強になる事柄を選んで、本職以外のアルバイトにつとめることである。

本多静六の場合には、価値のある原稿を書くことや、学校講師の掛け持ち、実業家の財務アドバイスなど、できることは何でもやっていたようです。


・株式は「2割利食い、10割益半分手放し」という方法

「2割利食い」
静六は、株式の先物取引もやっていたようで、先物の引き取り期限が来る前に買値の2割の益が出たところで、きっぱりと利食いをしていた


「10割益半分手放し」
持ち株が長い間保有しているうちに、2倍以上になった場合は半分を売却して元金を取り戻す。
後に残った株は、取得原価がただのようなものだから暴落しても損はしなくなる


・好景気には勤倹貯蓄を、不景気には思い切った投資を

投資をする場合には、静かに景気の循環を洞察して行動することが大事
関東大震災の直後に、株式が暴落した時にしっかりと大量に購入したそうです

55b6b183f316a51ae4fdb6c509cb1835_s.jpg


・金は職業道楽の粕である

働くのは自分の道楽である。金なんか道楽の粕のようなものである


・子供に対して
 健康も大切、教育も大切、最も大切そうな財産は全く不要
 一生涯絶えざる、精進向上の気根、努力奮闘の精神が最も大切

静六は、子供に対して資産を残すことは子供の幸せには全くつながらないと考え自身の資産は晩年に匿名で寄付をすることによって使いました


こうして挙げてみると、このブログでも何度かご紹介している邱永漢の言っていることと似ている点が多くあります。

おそらく、本多静六は邱永漢よりも古い人なので、邱永漢が静六の影響を多分に受けたのではないかと推察します。


ここには、挙げきれませんでしたが、この他にも仕事訓やマネジメント論などサラリーマンや経営者が実践に役に立つ内容がてんこ盛りでしたので


「ビジネスマンの必読書」


として改めて一読されることを推奨します。

昨年、インベスターズZという、投資マンガを読んでいました。

そのマンガの中で書かれている話は、投資家としては当たり前の話が多く、あまり新しい情報はなかったのですが、その中で一つの話として


お金を貯めたいという人に対して、本多静六の「私の財産告白」を読むことを薦められるというシーンがありました。


マンガの中での話の落ちとしては、そう薦められたにもかかわらず一向に読もうとしなかった人に対して


「そもそも、そういう事だからあなたはお金が貯まらないんだ」


という話で終わるのですが、恥ずかしながら私もこの名著と呼ばれている本の存在は知っていましたが、未だ読んだことがありませんでした。

20180210_reading.jpg


著者の本多静六は明治、大正時代の林業学者です。
決して事業家で、事業で財産を築いた人物ではありません。

私は読む前は、明治時代の事業家の話だろうと思っていたので、著者がそもそも学者であるという事実に驚きました。


そして内容についても、そうした学者であるという事実がより説得力を増します。

つまり、学者と同じ立場である給与所得者であるサラリーマンでも資産家になるための手法が再現性を持って書かれているということになります。

また、その再現方法もシンプルです。


①まず、毎月もらう給与の4分の1を先に貯蓄する。

②ボーナスなどの臨時収入は全部貯蓄する。

③貯蓄ができるようになったら、株式や不動産などの財産に投資をする

④財産から産まれる所得についても、しっかりと4分の1は貯蓄する

⑤この繰り返し

で一財産を築いています。


そして、その作業を支えるのは、強靭な精神性です。

本多静六は、毎日欠かさず1ページの記述をすることを続けており、こうした結果370冊を超える著作があります。

私が最近読んだビジネス洋書の著者も、黙々と仕事として記述を続けることの大切さを説いていました。

もちろんその著者も資産家です。


つまり、サラリーマンであっても一代で資産家になることは十分に可能だし、その方法論も非常にシンプルだが、その実行を支えるには強靭な精神性が必要だということだと思いました。


その他にもとても参考になる話に事欠かなかったので、次回もこちらの本の続きをご紹介します。

ホームへ戻る

小屋洋一Blog

株式会社マネーライフプランニング 代表取締役 小屋洋一

株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋洋一

RSS