資産運用の最近のブログ記事

「幸せ」になれるお金の使い方

| コメント(0)

私は仕事上、金融資産を沢山保有する方と日々お会いします。

その中で、やはり

「お金持ち」=「幸せ」

とは限らないなぁと感じています。

20190914.jpg


米国のノーベル賞受賞の経済学者ダニエル・カールマンの研究でも

人は年収800万円(世帯では1,600万円)もらうと、それ以上は年収の多寡が

その人の幸福度には影響を与えないというものがあります。


つまり、独身で年収800万円、結婚している人は世帯で1,600万円ぐらいあれば

通常の生活を送ることについて、ほとんどお金の心配をせずに生活ができるし

それ以上のお金は、生活面で余分なお金であるとも言えます。


実際に私が顧客に接していても、世帯年収が2,000万円近くになると

ライフプラン上は問題がなくなるケースがほとんどです。


逆に言えば、年収800万円(世帯では1,600万円)までは、

収入が幸福度に影響するという事でもありますので、

それに達していない方々は、そこまではキャリアと収入について

しっかりと頑張ってあげていくことが自身の幸福感につながるとも言えます。


それでは、年収800万円(世帯で1,600万円)を超えてきた人々は何によって自らの
幸福度を上げているのでしょうか?


私が見ていて感じるのは

・消費に対してしっかりとしたスタイルがある

・人のためにお金を使う

という事がポイントだと思っています。

・消費に対してしっかりとしたスタイルがある

とは、お金を使う時に、しっかりとその生産物や商品に対して理解をして支払うことです。

私を含め、中小企業の経営者の方は心当たりがあると思いますが、


「似たような商品、サービスを購入したり利用するのであれば、顔の見える知り合いの
会社の商品、サービスを利用してあげたいな」


と考えるものです。

なので、例えば飲みに行くにしても、

チェーン店の居酒屋ではなく、知り合いがやっているお店を利用する

なんてことがよくあります。

これは、自分の消費するお金が、顔の見える関係のところへ落ちれば、

やはりその相手が喜んでもらえる、

そして自分自身がそのことで幸福感が上がるという事だと思います。



・人のためにお金を使う

とは、世の中の富裕層を見ていればよく理解できると思います。

孫正義やビルゲイツなど、自分で生涯使いきれないほどのお金や富を得た人をみると

自分で使いきれないお金は、寄付や慈善事業などにも利用していることがわかります。


これは、人や世の中の役に立つためにお金を使うことが、

自身の幸福感の増加につながっている に他ならないことを示しています。


なので、私たちアドバイザーの仕事も、ある意味では顧客の資産増加のお手伝いをしているわけですが

その中で、一定規模以上の資産形成に成功した方々には、このように


・消費に対してしっかりとしたスタイルがある

・人のためにお金を使う

ということを理解してしていただくことも、顧客の幸福感や満足度を上げていく

重要なアドバイスであると思って日々仕事をしています。

20190902.png

出所)
国税庁「国税庁統計年報書」、総務省「全国消費実態調査」、厚生労働省「人口動態調査」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計」、東証「TOPIX」および「NRI生活者1万人アンケート調査(金融編)」、「NRI富裕層アンケート調査」などからNRI推計。



野村総合研究所の2017年の調査によると、推計ではありますが、日本には超富裕層(世帯の純金融資産保有額が5億円以上)が8.4万世帯、富裕層(同1億円以上5億円未満)が118.3万世帯、準富裕層(同5,000万円以上1億円未満)が322.2万世帯存在するようです。


当社は、個人向けの資産アドバイス業を行っていますが、相談にいらっしゃるお客様の大半はこの準富裕層と富裕層です。


資産運用のアドバイスをしている立場から、こうした富裕層の方々とお話をしていると下記の3つのタイプに分かれているような気がします。


1つ目は「これまで信用できる人に出会っていない」タイプ。

富裕層と接してきて一番かわいそうだと思うのは、周囲に取り巻く人間関係が良くないためにある種の人間不信に陥っているケースです。
つまり人と接していても、「自分」そのものが人気があるのか「自分の保有するお金」に人気があるのか自分で判断できなくなってくるケースです。
男性の場合、女性にもてている原因が「自分」なのか「お金」なのか不信になるのと同じ話ですね。
子供のころから富裕層である方々は、こうした人間不信感を幼少期のころから感じることがあり、それはそれで若いころの人格形成が大変だなと感じます。
読者の中には、「お金があれば幸せになれる」と思っている人が多いと思いますが、このような富裕層と会っていると「お金があれば幸せだ」とは限らないものだとつくづく思うのです。


こうした人間不信タイプは、資産運用の面ではあまりしっかりとした運用を行っているケースは少ないですね。周囲の人間が信じられないのだからそれも当然ですが。

多くの金融資産は銀行預金に眠っています。もっとひどいケースだと銀行すら信用できずに自宅でタンス預金や金庫預金をしているケースだってあるのです。


一方で消費については、周囲と関与せずに質素に暮らすパターンと、信用できないがゆえに自暴自棄的に消費してしまうパターンがあります。

後者の場合には資産運用ができずに消費してしまうので、富裕層であり続けるのは難しいです。


私が会った中では、まじめにコツコツと資産を形成して数億円の資産を築いたものの、あまり周囲に安心して相談できる人がいないのか、独力で勉強はするものの、資産運用にはほとんど取り組めていないという人がいました。

当社に相談に来るぐらいなので、資産運用のアドバイスを受けたいのだと思ったのですが、当社のアドバイスを真に受けることもなく、あまり信用されなかったのか、アドバイスを採用して実行するような節も見えませんでした。
ただし、倹約で資産を形成してきた方のようで、特段散財するようなことも無さそうなので心配はしていませんが、何となく全体的に寂しそうにはみえました。


2つ目は「わきの甘い」タイプ。

わきの甘いタイプは、基本的には善人ですよね。周囲によって来る人に対して性善説で対応するがゆえに、結果的に資産が減少していくことが多いようです。
典型的なのは、様々な人に出資や寄付を持ち掛けられ、「それは良い話だ」と素直に応じているうちに実際の手元にあった資産が氷のように溶けていってしまう、などです。


私が会った、経営が順調に行っている会社の社長の例ですが、やはり周囲に色々な儲け話や出資話を持ち掛けられ、あまり十分にわかりもしないのに応じているうちに、自分の資産があっという間に無くなってしまったということでした。今では反省してちゃんと会社を経営しながら再度自分の資産を形成することに慎重に取り組んでいる最中です。


3つ目は「王道の資産運用を実践している」タイプ。

こちらは代々資産を着実に承継している家庭などに多いですが、ちゃんと信用できるアドバイザーを見つけて、専門家と共に一緒に資産運用を検討して株式や不動産で着実な運用を心がける人です。
私が会った中では、不動産、株式、ビジネスのそれぞれの分野でしっかりと専門家にそれなりの報酬を支払いながら相談相手になってもらい、その中で自分なりの判断や結論を出していくという極めて合理的な行動をとっています。
しかし、富裕層の中でもそのようにしっかりと資産運用に取り組んでいる人は、おそらく少数派です。私が会う中での富裕層の多くは1つ目のあまり積極的には動かないタイプですね。


最近では、銀行が積極的に動いているので1つ目のタイプの人もこれまで以上に困惑気味です。先日ご相談に来られた女性も4億円程度の資産を銀行に置いておいたら、銀行が色々としつこく金融商品の営業をかけてきて「銀行の良いようにやられてしまっては大変」とご子息から当社の方に母親と一緒にこられて、相談を受けました。


以下では、富裕層の人が周囲の人に騙されないための3つのポイントをお教えしましょう。

【ポイント1】
この人は何から収入や利益を得ているのか考える

話し相手が信頼できるかどうかは、その人が何から収入や利益を得ているのか考えるのが一番簡単です。
証券会社の営業は、金融商品を売買する手数料から収益を得ています。保険会社の営業は、保険商品を購入する際の手数料から収益を得ています。不動産建築業は不動産を建築することで収益を得ています。
こうしたことを考えれば
証券会社の営業に相談すれば「金融商品を購入しましょう」、保険会社の営業に相談すれば「保険商品を購入しましょう」、不動産建築会社に相談をすれば「不動産を建築しましょう」という結論に誘導される可能性が高いことは明らかです。


【ポイント2】

この人はなぜ自分にこの情報を提供するのか考える


これは詐欺に引っかからないためのポイントとも言えます。儲け話と言われるものの大半は「なぜこの人は(自分がやるのではなく)儲け話を私にするのだろうか?」という事を考えれば儲け話自体が怪しいことがわかるでしょう。

本当に儲かる話であれば人に言うまでもなく、自分のお金で実行するか、確からしさが高ければ高いほど銀行などでお金を借りてやれば済む話になるはずです。
それが自分の耳にまで回ってくるという事は、実際には儲かる話ではないと判断するのが妥当といえます。


【ポイント3】

自分の運用の判断基準を持つこと


自分自身で運用の判断基準を持つことで、話を聞く聞かないを選べるようになると良いです。簡易的には株式のリターンが年率6~8%であることを知っていれば、それ以上のリターンがある話は株式投資以上のリスクがあるということを常識的な判断基準として持っておくと良いでしょう。


最後に、富裕層の方々にはぜひ特定の商品に誘導する必要のない人を相談相手に選ばれることをお勧めします。特定の商品に誘導しないという事は、きちんと相談に対して報酬を支払わなければいけないという事です。


海外でも、自分に合ったしっかりとしたアドバイザーを探すことが金融教育の最初の方で学ぶことの一つになっています。

こうしたプロフェッショナルサービスを有料で利用することのできる人が、ひいては自分の財産を守ったり増やしたりするのに成功して、ますます裕福になっていくようになっていくのです。

金融庁市場ワーキンググループの報告書で話題となった「2,000万円不足」というのは、総務省の家計調査(2017年)で高齢夫婦無職世帯の家計収支が平均で月5.5万円赤字なので、単純に20年で約1,300万円、30年で約2,000万円の金融資産の取り崩しが必要であると述べたものです。

そもそも元のデータとなっている家計調査とは、全国で9,000世帯を偏りのないようにサンプル調査し、分析しているものです。そこでの高齢夫婦無職世帯の平均という事なので、全国での数字を一括で平均算出をしていることから、都市圏に住む人にも、郊外に住む人にもどちらにも一生活者の実感としては、平均値では現実感のない数字になっていることが推察されます。


そこで、今回は全国平均値ではなく個々人のリアルな実感のある数字になるように少し考えてみましょう。


20190817.png


まずは収入をみてみましょう。


ここでは年金である社会保障給付は191,880円が平均です。年金をもらっている人は夫婦2人でこれだけの年金をもらっているでしょうか?少し計算してみてください。

これ以上もらっているにしても、これ以下しかもらっていないにしても、現在の年金収入を確認するだけで平均値からどれほどかけ離れているかが理解できることでしょう。

また、収入には約13,000円ほど勤労、事業収入があるのが平均となっていますが、無職世帯なのだから多くの世帯ではこの収入は無いのではないでしょうか?


今度は支出を確認します。

最大の支出は食料費となっており、64,444円となっています。私はFPとして日々様々な家計の相談に乗っていますが、こうした食料費などは本当に世帯によって千差万別です。

ここでも恐らく2~3万円の世帯から20万円を超える世帯まで幅広く存在するのだと思います。

ここでも平均で議論するのではなく「あなた」の家計についてぜひ考えてみてください。

次に住居費を確認します。住居費は平均13,656円です。

これは私を含め実感値と大きくかけ離れるのではないでしょうか?原因は賃貸であれば単純に住居費として計算されますが、持ち家であればその住居費はほとんどかからないという前提で計算されていることにあるのです。

つまり、家計調査でサンプルとなっている60歳以上の高齢世帯は持ち家率が90%を超えているので、ほとんど賃貸物件に居住している世帯の数字はこの平均には反映されていないのです。

仮に65歳を超えて賃貸物件に住んでいる人は、この平均値からは大きく乖離すると思われるし、それも東京近郊と地方ではあまりにも大きな差があるはずです。


ということで、これまで述べてきたとおり、家計調査の平均値で語ることは報告書としては一定の意味があるのかもしれないが、「あなた」の状況を考えるのには何の意味もありません。


今回の報告書の件をよく考えてみると、私がwebを観ている限りにおいては、話題にしていた層は40代~50代の人々だったのではないでしょうか?なぜなら既に60歳以上の方々は実際に年金を受取り、現在生活をしているので、家計調査を見るまでもなく年金生活者としてのリアルな実感があるはずなのです。

その人々が架空の平均の話で語られる文脈に反応する必要はないのではないでしょうか。

そして若年層である20代や30代は、まだまだ老後の生活など想像もつかないし、ある意味で公的年金に対する期待値も高くない世代なので、こちらもあまり真剣に腹を立てるところまでいかないのではないでしょうか。

40代~50代の方々は、ある程度長期間公的年金を納めてきている人々です。またその一方で自分たちの老後の生活イメージというものが決してリアルに感じられるようにもなっていないでしょう。この漠然とした不安感が今回の怒りの真の原因ではないかと思うのです。


では、今回の報告書の件で不安を感じたり、怒りを感じた方々はどのようにしたら良いのでしょう?


答えは「見える化」です。


漠然とした不安は「見える化、可視化」されることで具体的な課題に転換することができます。つまり「老後にいくら年金がもらえて、いくら使っていくのかがわからない」「結果として老後のお金が足りるのかどうかわからない」という状態を「老後は〇円年金がもらえて、〇円使う予定なので、〇円資産を持っていれば足りる(あるいは足りない)」という事を明らかにすることです。

そのうえで、足りるのであれば安心できるし、足りないのであればそれは具体的にいくら足りないのかが明らかであるために、具体的な課題として時間をかけて取り組むことができます。


具体的に作業してみましょう。

まず、自分の将来の年金支給額はねんきんネットを見ればわかります。ねんきんネットのログインには最初登録が必要ですが、その登録情報は毎年届く年金定期便に書かれています。

50歳以上の人は年金定期便に年金支給額が推計されているので、その数字を把握することでもよいでしょう。50歳未満の人はねんきんネットの中の年金試算(簡易版)で概ねの推計額を知ることができます。



20190817-2.png


当然、結婚している世帯であれば夫婦2人の年金額が重要であるので、それぞれログインして把握した推計額を合計して世帯の年金収入を把握することが最初の一歩になります。


収入がわかれば、次は支出です。こちらは簡便法として老後の支出を現在の支出の7割と仮定することで計算できます。これは各種アンケートから老後の生活が現役生活最後の支出の7割程度であるという回答が多いことから簡便法とします。

通常老後は教育費や住宅ローンの支払いは終わっていると思いますので、その支出項目は除いたうえで7掛けで良いでしょう。
人によって、住宅ローンの支払いが老後も残りそう、教育費も退職後もかかりそうという事情があれば、それは考慮する必要があります。




あなたが老後に必要な額=あなたの年金の推計額―あなたの生活費の推計額×30年


であなたの老後2,000万円問題が明らかになるはずです。


例えば、


夫婦の年金の推計額(20万円)-現在の生活費(30万円)×0.7=-1万円

月額1万円の赤字30年分=360万円


という具合です。これを65歳時点で保有していれば良いのではないか?という推計が成り立ちます。


ちなみにこの数字は私の現時点での推計額です。概ねこのぐらいの金額は用意できると思うので、「わたし」の場合は360万円問題(にはならない)という事です。

先月から、弊社主催でセミナーを開催しています。

普段コンサルティングやセミナーを通じて、一般の個人の方々で感じるのは


株式投資を「資産形成」目的でやっていなくて、「お小遣い稼ぎ」でやっているのでは
ないかと思っています。

20190720.jpg


つまり、何が言いたいかというと

「資産形成」は、5年も10年、またそれ以上の時間をかけて、大きく資産を成長させていく
イメージです。数百万円や数千万円の試算を時間をかけて築いていくことは
誰にとっても可能な話です。


一方で「お小遣い稼ぎ」とは、数か月や数年単位で、数万円から数十万円儲かったら
売ってしまって、その利益でちょっとリッチな贅沢ができるというような捉え方を
しています。


この差が一番如実に現れるのは、投資金額の差です。


「資産形成」を目的とする場合には、目先の手元に必要そうな現金以外は
すべて運用に回していきます。

長期で資産形成をするのですから当然なことです。


弊社で基本的には年間支出額の半年分~1年分ぐらいの現預金があれば十分で

それ以外はすべて運用に回してしまっても良いと考えています。


「お小遣い稼ぎ」の人は、運用には少しの金額しか回しません。

もともとが数万円~数十万円の儲けが出れば成功だと考えているので
運用に回す金額も数十万円~数百万円と保有している金融資産のほんの一部を回すだけにしていますし、儲かったら資金を引き揚げてしまうので、長期で資産形成することにはつながりません。


運用は成長率で上手くいったかどうかを図るので

例えば50万円をお小遣い稼ぎで運用している人が、50万円の利益を得たいと思えば
100%の収益率が必要です。


そして、100%の収益率というものは、確立としてそんなにないですし、

ギャンブルや投機的な手法に走ってしまいがちです。


一方で1000万円を運用する場合、同じ50万円を稼ぎ出すのに必要な利回りは
5%です。


これであれば、一般的な株式でしっかりと運用していけば十分可能な数字となります。


このように、あまりにも多くの人が、短期的で投機的な手法に目が行くことが
どうにも残念でなりません。


しっかりと長期で「資産形成」目的で運用を行ってほしいと切に願います。

金融庁のレポート発表の後で

| コメント(0)

前回のメルマガで触れました、金融庁のワーキングループの報告書
世間的にはとてもセンセーショナルな報告書として想像以上に広がりました。



20190622.jpg


原文も読まないで色々コメントをする人もいて、火に油を注いでいますが

原レポート自体は54ページぐらいの読み物ですので、興味があれば
一度読んでおくと良いと思います。


このレポート発表後に小屋の周辺で起こった変化と言えば


・ワーキンググループに参加していた方から
 「マスコミ」に追っかけられて大変という話を聞いた


→マスコミは断片的な情報伝達をするので、全部取材は断っているとのこと



・某テレビ局の番組から
「マネーライフプランニングではレポート発表後にお客様が増えたなどの変化があるかどうか?」
 聞かれた
 
→そんな簡単に人は行動しないと思う。別に大きな変化はありません



・周りの経営者や資産運用業界の人から
 「ようやくマネーライフプランニング社のやっているような事が評価されるようになってきたね」
 と声をかけてもらえるようになった


→とりあえず、その点ではマスコミ含めてニュースになってよかった



と具体的に周囲の反応レベルで動きは出てきたようですので、11年間
アドバイザーの普及活動をしてきて良かったなと思う次第です。



ちなみに米国の投資家保護トラストでは、投資を学ぶコンテンツの中に
アドバイザーの選び方のブックレットが作成してあります。



・投資を最初に始めようと思ったらプロのアドバイザーを利用するとおそらくベネフィットがある

・そして専門家の種類として

ブローカー
CFP
RIA
CPA

などの専門家の種類とその特性が解説してあります


そして、

良い専門家の選び方は、周囲の人にアドバイザーの利用や評価を聞いてみましょう

という内容になってます。


日本でもこうしたアドバイザー利用者が増えて、しっかりと周囲にアドバイザーの利用状況を確認できるような環境を作っていきたいなと思います。

先週の5月23日(木)に、健康診断で病院にいたところ

朝日新聞の一面に

「人生100年、蓄えは万全? 
「資産寿命」、国が世代別に指針 細る年金、自助促す」

と書かれているのを見かけてびっくりしました。


日経新聞ならともかく、朝日新聞でもこういう資産運用がテーマ
である記事が一面になるようになったのだ

と感慨深くもありました。


この一面の記事は、前日5月22日に金融庁の金融審議会市場ワーキング・グループの

「高齢社会における資産形成・管理」報告書(案)

の発表を受けての記事でした。


ということで、小屋も原文を読んでみました。

20190601.jpg


簡単に報告書のポイントをまとめると


・高齢化の進展、長生きが前提となってきて、資産運用に取り組まないと
 老後の生活資金が保てない状況となってきた


・若年層は資産形成、リタイア層は資産運用、高齢者層は資産管理に
 しっかりと取り組まないと問題が出てくると考えている


・金融機関も「顧客本位」をベースとして、従来の金融商品販売ではなく
 個々人に対するコンサルティング能力を上げて、サービス提供を行うべき


・個人も機会あるごとに、ライフプランやマネープランをしっかりと考えなければならない
 必要に応じてしっかりとしたアドバイザーを使って考える


といったところが、報告書のポイントです。


弊社の事を考えても、報告書の中では

「アドバイザーの充実」

として下記のような文章にまとめられています。


個々人のライフスタイルが多様化する中、金融商品・サービスも

多様化してきている。


こうした多様な商品・サービスを個々人が自身の力のみで選ぶことについては、

人によって困難が伴うことも想定される。


この観点から、個々人に的確なアドバイスができるアドバイザーの存在が重要である。


現状では、その役割は主として本人に一番身近な金融機関などが担うことが想定されるが、

業態ごとの商品・サービスが多様化しているため、
単一の業態の金融サービス提供者が全ての商品・サービスを
俯瞰したアドバイスを行うことには難しい面がある。


このため、特に強く求められるのは顧客の最善の利益を追求する立場に立って、

顧客のライフステージに応じ、マネープランの策定などの総合的なアドバイスを提供できるアドバイザーである。


米国では証券会社などの金融サービス提供者から独立して、顧客に総合的にアドバイスをする者が多数おり、

日本でもこれに類似する者は存在するものの、まだまだ認知度は低く、数は少ない。


今後は認知度向上に努めるとともに、そのサービスの質的な向上に努めることが望まれる。


また、本人に一番身近な金融機関などの者においても、単一の業態に留まらない

顧客のニーズに応じた総合的なアドバイスを行うことは、顧客からの信頼を得る上で、
また、高齢社会の金融サービス提供における役割を果たす上でも重要なことである。


とまとめられています。


弊社も2008年の創業時より、この上記報告書に記載されているような個人の

個々の悩みに寄り添うようなコンサルティングとアドバイスを提供してきましたが

10年間経って、ようやく国の方でもその必要性を認識するようになってきたのだと嬉しく思っています。


今後は、こうした金融庁で示した方向性で、各事業者や制度が整っていくと
思われますので、弊社もより一層時代を先取りするようなサービスを提供していきたいと思っています。

さるGW中の、4月30日に弊社マネーライフプランニング主催で
第2回目のセミナーを開催いたしました。


今回はGW中という事でもあり、法人オーナー向けの主に節税などについて。
(もちろん合法的な話です)

私がよく一緒に仕事をしている井上渡邉税理士法人の渡邉宏税理士に
お越しいただきまして、私と井上税理士で一緒にコンサルティングした案件の
事例をご紹介しながらのセミナーを行いました。



190430セミナー1.JPG190430セミナー2.JPG


最近の節税の手法で一番多いのは、「法人化」です。

事例の中でも

①個人の投資不動産所有者→法人化→節税+相続対策

②不動産売却後の資金→資産管理法人設立→節税+相続対策

③個人事業主(芸能人)として高所得→法人化→節税+資産運用

④法人から個人への報酬が高すぎ→法人に内部留保→節税+資産運用


などの例を具体的に説明し

どの案件も実行したことによって数千万円の節税につながる話でした。


世界的な潮流として、法人の税率は下がってきています。

これは各国が租税競争をしており、税率の高い国では
有力な企業が逃げ出して海外にビジネス拠点を置いてしまう事から
先進国各国はなかなか法人税の税率を上げることができません。


一方個人の税率についても、下げる国が多くなっていますが
日本の場合には法人税率を下げる一方で、高所得者層や資産家を狙って
個人の税金は増税基調にあります。

そこで、多くのケースで、個人の所得を減らして、法人の所得や利益を増やす
という方が法人オーナーの全体的な税金による資金流出を減らすことができる
ことができます。


当日は、様々な業態の法人オーナーの方が、ご自身のビジネスでも
考え方を利用できないかどうか、検討されに来ていました。


もしも、ご関心があるようであれば、一度弊社にご相談ください。

税理士と一緒に良いアドバイスができると思います。

今年に入ってから、「FPの学校」という
FP向けの外部講座を担当することになって、改めてパーソナル・ファイナンスについて
受講生に教えるためにテキスト化しています。


また、作成しているテキストは(私が作るので)、社内のスタッフ向けにも研修の
テキストとして利用しています。

20190417.jpg


その中で、改めて感じたのは、ファイナンシャルプランナーの多くの人が
パーソナルファイナンスの知識を、体系づけて理解していないという事です。


パーソナルファイナンスというのは、個人(家計)のファイナンスですので
あくまでもファイナンス理論に基づいて体系化できる考え方や手法です。


しかし、ファイナンシャルプランナーの資格試験が

・幅広い分野の知識(暗記)偏重型の試験である

・実務に入ってからも、ファイナンスを学ぶ機会が少ない

という理由もあってか、有資格者の中でもしっかりと理論を体系的に身に着けている人は少ないなという印象を持っています。


具体的には、企業のファイナンスでは、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書が財務3表と呼ばれ、基本になります。


もちろん個人(家計)のファイナンスでも、この財務3表が基本となることは同じです。


しかし、個人のパーソナルファイナンスの相談をしているときに、しっかりとこの財務3表を持って議論を展開している現場を私は自社以外であまり見たことがありませんでした。


そこで今回は、財務3表の中でも最も中心的で基本となる個人バランスシート(貸借対照表)の理解を中心とした講座テキストを展開しています。


テキストを作っていて面白いところは、自分が無意識に行っていることについて
理論的にどのような意味があるのかをしっかりと考えながら記述できるところにあります。

こちらが、もう意識的に考えなくてもできるようになっていることを

「なぜそのようにする必要があるのか?」

と理由を言語化できるまで落とし込んで考えなければ、テキストが作成できないのです。


もしも、みなさんがこれまで個人(家計)のバランスシートを作成したことも見たこともないということであれば、ぜひ一度作って見られると良いと思います。


幸い今年のゴールデンウィークは長いようですので、ちょっと時間を取っても良いと思います。

3月30日(土)に弊社としては初めての自社開催セミナー

【第1回】プライベート・バンカーセミナー

を開催させていただきました。

ご参加いただきました皆様は有難うございました。


参加されなかった読者の方々も多いと思いますので、小屋が報告レポートを
お送りいたします。



第1部 プライベートバンカー杉山智一氏

ベストセラーノンフィクション「プライベート・バンカー」

の主人公でもある杉山氏にシンガポールや香港で展開する

「プライベートバンク」

の活動内容について説明がありました。

セミナー写真1.jpg


日本は、銀行、証券、保険業がすべて縦割りであるという金融行政の下

外資系の金融機関が参入しても、日本においては日本の金融行政の中でサービスを
展開せざるを得ません。


それゆえに、国内の金融機関との特段の差別化もできずに、うまくいくケースも

あまり見かけません。


海外での金融機関が、なぜ日本の金融機関と比較して優位性があるのかという理由はこの金融行政にあります。


海外では「ユニバーサルバンク」といって、この銀行、証券、保険のサービスが
一つの金融機関で一体的に取り扱えることが日本の金融機関に比べて優位性そのものになります。


つまり日本人が「プライベートバンク」にアクセスを求めるのも
日本の金融行政が厳しいからに他なりません。


そして、杉山さんからは現在の日本人富裕層がよく利用する金融商品スキームの解説がありました。


それは杉山さんご本人の著作にも具体的に書かれていますので、興味のある方は
下記書籍を購読ください。
プライベートバンカー 驚異の資産運用砲 (講談社現代新書)


ポイントとしては、海外プライベートバンクでは、株式やファンドの時価評価に対して

担保設定と融資が可能だという事です。


日本の場合、信用取引の担保に株式が利用できるという事はありますが
原則有価証券を担保に金融機関から借り入れを起こすことは、
上場企業のオーナーの自社株ぐらいでしか見ることがありません。


しかし、海外金融機関では個人向けでも株式やファンドを融資担保の評価にしていることで、借り入れというレバレッジをかけての資産運用が可能になるというのが、日本の金融機関ではなかなか考えられないスキームです。


特に円借り入れの金利は低いので、円で借りて資産運用をするということで
レバレッジを効かせて利回りを上げる運用が可能になります。


また、保険商品も海外の保険会社の商品は日本と比較してローコストです。

基本的に生命保険会社は、顧客から預かった保険料を自社で運用しているわけですが、その運用している対象が


日本の生命保険は日本での債券運用が中心

海外の生命保険では海外の債券、株式運用が中心


なので、期待できる収益率の差が、加入者の保険コストに跳ね返って差が付きやすいとのことです。


したがって、同じ保険料負担であっても、死亡保障のプレミアムには日本と海外では大きく差が付きます。

富裕層が多額の保険金に加入しようと思えばなおさらです。


一方で、日本の個人は海外の生命保険に加入できないという、日本特有の事情もあります。


そこでその法律に対して合法的に回避する海外法人を利用したスキームなどの

解説がありました。


プライベートバンカーとも言えども、法令違反や税務リスクを顧客に負わせるようなことは決してできません。


あくまでも日本の国内法で合法な範囲内のスキームやサービスの提供になるのは

当たり前の話です。


このあたりの点を具体的に検討したければ、弊社を通じて杉山さん個人に設計してもらうのが良いのだと思います。




【第2部】株式会社マネーライフプランニングの紹介

第2部では小屋から、最近のマネーライフプランニング社の取り組みなどについてご説明させていただきました。



セミナー写真3.jpg


昨年から投資助言業のライセンスを取得し、より一層、顧客第一という視点で

活動をしています。


海外のプライベートバンクと同様に、顧客の預かり資産に応じて、アドバイス料
をいただくという料金形態で、これは顧客と事業者がwin-winの関係になるように設計しています。


また、金融資産だけではなく不動産についてのアドバイスを行うのも
弊社の特徴になっています。


もしも、プランニングや相談にご関心があれば、下記のwebでの申し込みフォームからご相談ください。


今後は定例でこうした皆様の役に立つセミナーを開催していこうと考えておりますので、どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。

2019年に入ってから、有難いことにご紹介で法人オーナーの資産コンサルティングを受ける機会が多くなっています。


今回は、資産運用は個人名義で行うのが良いのか?
法人名義で行うのが良いのか?

について考えていきます。



20190323.jpg


以下100%株主である法人オーナーを想定して記述します。
株主構成が複雑な場合には、コンサルティングも複雑になります。


100%株主である法人オーナーにとっては、会社にある資金は自分個人の資金と性質的には大きく異なるところはありません。



そこで、資金があって資産運用を考える際に

法人名義で資産運用をした方が良いのか?


個人名義で資産運用をした方が良いのか?


というところは検討するべき必要があります。



法人で金融資産運用をするメリットは

配当やキャピタルゲインが、法人の所得になるので、課税前の経費の利用方法に選択の余地が大きい
(個人の場合には申告分離課税になってしまうので経費的な概念がない)


万が一、損失が出た場合に累積損失は9年間繰り越せる
(個人の場合は累積損失は3年の繰り越し)


個人で給与所得控除を利用することによる所得税削減効果


親族などの従業員に対する所得の分散化




デメリットは


有価証券投資による、銀行借り入れの評価に対する影響

(銀行は有価証券投資を嫌がる)


法人自体の決算など管理コスト

証券会社での事務が面倒



などがあげられます。



不動産投資の場合には

法人で不動産運用をするメリットは



家賃収入が、法人の所得になるので、課税前の
経費の利用方法に選択の余地が大きい
(個人で不動産所得の場合には経費参入の余地が少ない)


個人で給与所得控除を利用することによる所得税削減効果


親族などの従業員に対する所得の分散化


法人の与信を利用した銀行融資の利用



デメリットは

法人本業に対する、銀行借り入れの評価に対する影響
(銀行は本業をメインに考える)


法人自体の決算など管理コスト


などがあげられます。


短期ではなく、中長期的な視点に立てば、法人を利用しての資産運用の方がメリットが大きくなってくると考えられます。


しかし短期的には、特に不動産の場合には税務面や手続き面でのコスト上昇なども考えられますので、よく試算の上で検討する必要が出てきます。

ホームへ戻る

小屋洋一Blog

株式会社マネーライフプランニング 代表取締役 小屋洋一

株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋洋一

RSS