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今後日本が取るべき道は?

2019.01.09(Wed)|カテゴリ:世界経済

5回の連載でお届けしてきました吉野直行先生からのメッセージも今回で最終回です。


最終回は、今後日本社会、経済がどのような点に気を付けていけば

持続的成長が可能な社会になるのかという吉野先生の提言です


高齢化、労働人口減少に対する対応

日本の人口動態として、今後ますます労働力人口が減っていくというのは
前回もお伝えした通りです。

20190111.jpg


これに関して吉野先生は


①人々がなるべく長く働くこと

②高齢になっても働けるような労働力サポートのロボットを開発すること

の2点を挙げています



①人々がなるべく長く働くこと


これに関しては、すでに65歳までの雇用延長、現在では70歳までの雇用延長など

長く働くことに関して日本でも制度的な議論は起こっています。


ただ、ここで欠けているのは労働生産性と賃金の関係性です。


つまり、日本のこれまでの年功序列の賃金体系は、決してその人の労働生産性を

評価した賃金体系になっていないので、定年後雇用延長になると、急に賃金が
激減するというような現象が起こってしまうのです



そもそも、定年になる前から、しっかりとその人の労働生産性に合った賃金体系を

組んでいれば、定年だろうが70歳であろうが、労働生産性に見合う賃金を払えば
雇用主側は困ることは全然ないであろう


という事を指摘しています。


おそらく、私の経験でもホワイトカラーの労働生産性は、30代がピークで

その後は管理職スキルでも磨かない限りは生産性は落ちているのではないかと思います。


つまり、ホワイトカラー事務系は、30代が年収のピークで、その後は

管理職でない限りは減退していくような賃金体系に改めるべきだという事になります。



しかし、こうした賃金体系を見直して、みんなが70歳以上でも働ける体制になれば

年金や社会保障の制度も現在のように手厚くなくても済むようになるはずです。



そうすれば国家財政も大幅に改善するでしょう。



もう1点は

②高齢になっても働けるような労働力サポートのロボットを開発すること

です。


これは、ホワイトカラーではなく、むしろ体を使う仕事

・工場作業
・労働作業

などの場合、70歳を超えても作業ができるようにする補助用のロボット開発が
今後の日本を支えるビジネスになりそうです。



また、こうしたビジネスやロボットの開発が進めば、遅れて高齢化社会に突入する

アジア圏の国々でも日本が先端の高齢化国として取り組んできた商品が
のちに販売できるようになります。



こうした、労働体系の見直しと、高齢労働をサポートするようなロボットの開発

が今後の日本経済の成長を担う大きな推進力になると見通しています。

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日本の移民政策の可否について

2018.12.20(Thu)|カテゴリ:世界経済

今回はちょっとセンシティブなテーマにはなりますが、移民の議論についてです。

20181222.jpg

先日12月8日に国会で「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律」が成立し、特定技能と呼ばれてはいますが、実質日本で人手不足の業界に外国人労働力を提供しやすくする法律であることは間違いありません。

これに関して、吉野先生はあまり賛成していません。
主な理由として、

・優秀な外国人は主に英語圏が仕事も生活もしやすいので
 日本語圏である日本には、本当に優秀な人は移住してこない

・したがって、日本で移民政策を拡大すると、いわゆる一流ではない
 二流、三流の人材が流入してくる可能性が高い

・日本社会では、まだ外国人受け入れについての議論が成熟していないので
 社会的なコンフリクトや政治的なコンセンサスを得るのが難しい

ということが挙げられます。

データを確認すると、平成29年度では、127万人の外国人労働者がいます
(厚生労働省「外国人雇用状況」の届け出状況まとめ)
これは、日本の人口の約1%にあたります。

10年前には48万人でしたので、ここ10年で3倍近くに増加しています。
特に都内で生活している人は、人口比1%どころではないことは実感として持っていらっしゃると思います。

私の居住するマンションでも、外国人の方が入居されていますが、やはりごみ捨てのルールなど守れませんし生活面で周囲の日本人と基本的な生活習慣が異なるために、トラブルになるケースも多そうです。

また、管理を担当する不動産会社の方でも実際には外国人対応まで出来ていない印象を受けます。

もし、今後も移民受け入れの議論を行うのであれば、それは「人口動態」の議論とセットで行うべきであるというのが吉野先生の主張です。

日本のように高齢化が進んでしまうと景気を回復させる手段としての金融政策も、労働人口が少なく金融資産(ストック)依存の人が増えるために効きにくい財政政策も、高齢化の中で限界消費性向が下がるので、効きにくくなるという事で、高齢化は金融政策、財政政策ともに過去ほどには経済をコントロールし難くなります。

移民を入れる議論は、こうした日本の人口動態に変化をもたらす材料と、その経済効果についても議論した上で長期的に慎重に導入するべきだというのが吉野先生の主張です。

次回は吉野先生メッセージシリーズの最終回です。
今後の日本経済が集中するべきポイントについて解説していきます。

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経常収支のバランスについて

2018.12.06(Thu)|カテゴリ:世界経済

先月から連載でご紹介しているアジア開発銀行研究所所長の吉野直行さんのメッセージです。


第3回目は、経常収支のバランスについての議論です。

【経常収支のバランス問題は国内問題にあり】

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トランプ大統領が就任後、さかんに

「米国の経常収支の赤字が問題である。特に輸出、輸入に問題がある。」

という事を発言し、貿易不均衡と関税を中心とする貿易政策に熱心です。


ここで、マクロ経済学をおさらいしてみましょう。

以下wikipediaの解説を参照します。


一国の生産水準をYとする。輸入をIM、輸出をEX、消費をC、投資をI、政府支出をGとする。
すると、支出面から見たGDP(国内総生産)=Yとすると、Yは次のような恒等式で表わされる。


Y=C+I+G+(EX-IM)

(EX-IM)は経常収支である。 ここで、租税をTとして上記の式を変形すると

(Y-T-C)+(T-G)-I=EX-IM

となる。(Y-T-C)は民間貯蓄であり、(T-G)は政府貯蓄であるから、貯蓄をS(=民間貯蓄+政府貯蓄)とすると

S-I=EX-IM

となる。つまり、経常収支(EX-IM)の大きさは貯蓄と投資の差に等しい。

ということで、経常収支とは国内の貯蓄から投資を引いた金額に等しいという事がわかります。


ですから、日本としては米国の経常収支の赤字問題は、貿易政策にあるのではなく

米国内の貯蓄と投資のバランスにあるということを、主張しG20などの国際会議でも主張しています。

【日本と米国ではおかれた環境が異なる】


また、米国は日本の経常黒字について強く非難をしていますが、これは両国の現在の環境によって見方も変わるはずです。

日本国内の一番深刻な課題は、みなさんもご承知の通りの少子高齢化です。

これから高齢化で就業人口が減り、少子化で人口自体も減少をしていく社会です。

このような社会では、近い将来、貯蓄率が減少し、先ほど見たISバランスでも経常収支が赤字化することが目に見えています。

そして、それは社会構造的な問題ですので、なかなか改善させることのできない経常赤字問題になることが予想されます。


一方で、米国は海外からの移民流入を含めて、まだまだ人口増加や高齢化とは程遠い社会です。


日本では、こうした将来に向けて、現在は経常黒字を積み重ねていかなければ、将来は経常赤字のファイナンスが難しいという環境にあります。


【日本の政治家はしっかりと説明するべき】


結論としては、

経常収支問題は、貿易不均衡の問題だけに矮小化するのではなく、国内の貯蓄投資バランスの原因についてしっかりと話をすること

また、日本の場合には将来の人口動態を睨み、現段階ではこうした経常収支を黒字で積み上げていかないと将来の経常収支赤字のファイナンスに備えられない状況である


という2点について、しっかりと米国や国際社会の中で主張していく必要がある


というのが、吉野先生の今回のメッセージです。


次回はちょっとセンシティブなテーマにはなりますが、移民の議論についてです。

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国有財産の処分方法について

2018.11.22(Thu)|カテゴリ:世界経済

前回から連載でご紹介しているアジア開発銀行研究所所長の吉野直行さんのメッセージです。

第2回目は、国有財産の処分方針、埋蔵金問題についてです。

国有財産については村田和彦(財政金融委員会調査室)さんの「立法と調査」2018年9月号に現状がまとめられていたので、引用させてもらいます。
(オリジナルはこちら

以下引用です

国有財産行政の対象となる財産は、国有財産法(昭和 23 年法律第 73 号。以下「法」という。)
第2条及び附則第4条に規定されている財産をいい、具体的には不動産、船舶・航空機等の動産、有価証券などがある。
法では、国有財産を「行政財産」と「普通財産」に分類している(法第3条第1項)。

行政財産は、
①庁舎、国家公務員宿舎、刑務所などの「公用財産」、
②国道、河川、公園などの「公共用財産」、
③皇居、御所などの「皇室用財産」、
④国有林野事業のための国有林野の「森林経営用財産」

の4種類に分けられており、各省各庁の長が管理することとされている(法第3条第2項、第5条)。
また、行政財産は、原則として売払い、貸付け等の処分を行うことはできず、行政財産が不要となった場合は、各省各庁の長はその用途を廃止して普通財産とし、財務大臣に引き継ぐこととされている(法第 18 条第1項、第8条第1項)。

普通財産は、行政財産以外の一切の国有財産をいい(法第3条第3項)、
原則として特定の行政目的に直接供されることのないものであり、例えば庁舎などの跡地、物納された土地、政府保有株式などがあり、原則として財務大臣が管理処分することとされている(法第6条)。

一部の各省庁所管の特別会計所属の国有地は、所管省庁が自ら処分する権限が認められている(法第8条第1項ただし書、同条第2項)。
近年は、国有財産の有効活用を図る観点から、財務省への事務委任を積極的に推進することにより、統一的ルールによる処分等が進められている。

国有財産台帳で管理されている国有財産の現在額は、毎年度、国会に報告することとされており、平成 28 年度末の国有財産現在額は 106 兆 79 億円であり、そのうち、行政財産は 23 兆 4,645 億円、普通財産は 82 兆 5,434 億円となっている。

また、国有財産のうち、土地の総額は 17 兆 9,693 億円であり、そのうち行政財産が 13 兆 932 億円、普通財産が4兆 8,761 億円となっている。
普通財産の土地のうち、在日米軍施設、地方公共団体等の公園用地等がその多くを占め、処分対象となる未利用国有地は 4,234 億円となっている

土地の面積で見た場合、国有地の面積は 87,650 ㎢、国土面積 377,971 ㎢の約 23.2%に相当する。
そのうち、行政財産は 86,633 ㎢とその約 99%を占め、普通財産は 1,017 ㎢となっている。

普通財産のうち、山林原野等が 845 ㎢と 83%を占め、未利用国有地は9㎢と

普通財産の土地の1%程度を占めるにすぎない。

なお、普通財産の土地のうち特別会計所属のものは、1,502 億円、2㎢となっている。
以上 引用終了

引用の中でも

「行政財産は、原則として売払い、貸付け等の処分を行うことはできず、行政財産が不要となった場合は、各省各庁の長はその用途を廃止して普通財産とし、財務大臣に引き継ぐこととされている」

「近年は、国有財産の有効活用を図る観点から、財務省への事務委任を積極的に推進することにより、統一的ルールによる処分等が進められている。」

という事からも、国有財産については、なるべく有効活用の観点から、そして国の財政に貢献することを目的に売却処分されることになっています。

しかし、吉野先生は、この国有財産の売却処分について疑問を持たれています。

それは、売却処分を行って財政的に改善されるのは一時的な効果しか得られません。
それよりもしっかりと国有財産を有効利用して、中長期的に活用できる状況にすることの方が長期的な財政改善に貢献することができるのではないかと考えています。

つまり、例えば1,000億円の国有財産があるとした場合、

①これを民間に売却してしまえば、その時点で1,000億円の国庫収入があり、国家財政が1,000億円改善します

②これを有効活用し、仮に4%程度の収益性のあるものにできれば、年間40億円の収入があり、財政が40億円分改善します。
そして、その効果が長く続くほど、国家財政に長期に寄与します。

ここで、吉野先生が②の案を支持するのは、主に世代格差や高齢化に伴う影響です。

①の案は、一時的に改善しますが、それだけで現在の現役世代にしか影響がありません。
②の案では、中期的に改善を促すことで、その効果は現役世代のみならず、将来世代への好影響も考えられます。

小屋の頭に浮かんだ例は、霞が関コモンゲートです。

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この場所は、文部科学省と会計検査院の跡地を、民間と合同で再開発した事例です。

現在では、東館に文部科学省、文化庁、会計検査院、西館に民間企業が入っています。

この土地は官民一体で再開発した結果、国有財産と民間の財産に別れた結果になっていますが国有財産をこのような形で再開発して、収益性を向上させることのできる例はたくさんありそうです。

このように単純に売却処分をして、現在の財政改善にしか目を向けないのは、将来世代に対する責任のない行為であると吉野先生はしています。

同じ指摘を、「埋蔵金問題」として一時期もてはやされた特別会計の剰余金処分問題にもされています。

埋蔵金問題とは、一般会計ではなく特別会計内に残っていた剰余金や積立金の処分に関する問題ですがこれが、2000年代後半から、一般会計や予算に利用されてきました。

これも先程の国有財産の話と同じで

①これを今利用してしまえば、その時点で予算として利用できる

②これをしっかりと有効活用し、収益性のあるものにできれば、国家財政に長期に寄与します。

政治家としては、現時点で予算化してしまった方が、現役世代から支持が得やすいので短史眼的な①を選びがちですし、実際にそういう選択がされてきました。

本来は、これも将来世代に対する責任としては、中長期でしっかりと効果の出る利用方法を検討しなければなりません。

国有財産の処分、あるいは埋蔵金の活用については、現時点だけの判断ではなく
どのような利用方法をすれば将来世代に寄与することができるか?

という視点で議論をしてほしい

というのが吉野先生のメッセージです。

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トランプ大統領の貿易政策

2018.11.09(Fri)|カテゴリ:世界経済

前回ご紹介したアジア開発銀行研究所所長の吉野直行さんのメッセージです。

第1回目は、トランプ大統領の貿易政策についてです。

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トランプ氏は今年に入り、鉄鋼・アルミニウムなどで関税を賦課したり
中国からの輸入品に対して関税を賦課したり
貿易赤字の解消が、自国の産業保護や雇用の保護のために
米国経済に必要だという主張の元にこれまでのアメリカの貿易政策を大きく転換しています。

これに対して、日本はどのような行動を取ればよいのでしょうか?

それには、なぜこれまでのアメリカが自由貿易を選択し、それが世界経済にとって有効に機能してきたのかを考えてみます。

国際貿易の利点は、一番古典的な理論ではデヴィッド・リカードの比較優位論がわかりやすい説明になっています。(Wikipedia比較優位参照)

英国とポルトガルの2国で毛織物とワインの2つを生産して貿易することを考えてみましょう。

具体的には
1単位時間分だけ働いた場合の生産量を

       毛織物 ワイン
英国       36   30
ポルトガル   40   45

ポルトガルは、ワインと毛織物の双方に関して、
英国に対し両方とも生産量が大きいので絶対優位です。

しかし、毛織物に関してはワインよりも生産効率が良いという意味で英国の方が比較優位であり、ワインに関してはポルトガルの方が生産効率が良いという意味で比較優位です。

つまり、英国の絶対優位性と比較優位性とは異なるということになります。

この英国とポルトガル双方が貿易から利益を得られるとはどういうことなのでしょうか?

これも例として
各国の労働力人口と労働投入係数が、簡略化の為に、失業者が居ない場合を想定している場合を考えましょう。

下記のようにそれぞれの国が労働力を持つとします。

        労働力 毛織物  ワイン
英国     220    100   120
ポルトガル  170    90    80

そうすると各国の生産量は

            毛織物      ワイン
英国        100×36=3600  120×30=3600
ポルトガル     90×40=3600   80×45=3600
両国の生産量    7200        7200
合計
となります。

極端ですが、これを比較優位のある産業に偏らせて

        労働力 毛織物  ワイン
英国     220    220   0
ポルトガル  170    0    170

とすると各国の生産量は

              毛織物         ワイン
英国        220×36=7920     0
ポルトガル     0             170×45=7650
両国の生産量   7920          7650

となり、先程の両国合計の生産量を上回ります。

これは、各国の国際分業によって全体的な労働生産性が増大することを示し、
さらに、自由貿易を前提とした場合には両国が共に消費を増大させられることを示しています。

すなわち、比較優位にある財を輸出すると共に比較劣位にある財を輸入すれば、
絶対優位に関係なく貿易で利益を享受できるということを意味するのです。

単純に言えば、このような理屈で、各国が得意な産業に生産を傾斜し、自由貿易を進めていくのが世界全体の生産性の意味では良くなるということで、貿易が振興されてきました。

一方でトランプ大統領が取ろうとしている保護主義的な政策は主に

海外からの輸入の拡大は国内生産者の利益を損ねる
海外からの輸入の増加によって、国内の製品が売れなくなり、雇用が悪化する
海外から安価な商品の大量流入によって国内の生産の縮小→国内企業の工場の海外移転→国内産業の空洞化が生じる

といった国内の生産や雇用の問題から発生しています。
こうした、保護主義的な政策は、一時的にアメリカだけのことを考えると有効なのかもしれませんが先程の自由貿易の理論からすると米国以外の世界的には効率が悪くなり、経済成長の阻害要因になります。

なので、実際に政策を検討するためには、この自国の産業と世界経済の2つの方程式を連立で検討しなければならないのです。

しかし、現在のトランプ政権は、まるで自国の一つの方程式しか見ていないように見受けられます。

日本としては、こうした米国の保護主義的な政策についてWTO(世界貿易機関)などの国際機関を通じて、自由貿易の正当性を訴えていくのが一番の筋道だと思っています。

自由貿易のメリットという正論を国際機関の中で主張していけば、日本以外の主要国の賛同も得られると思いますし、米国も正論を受け入れざるを得ない場面が出てくるはずです。

次回は、国有財産の売却や埋蔵金活用の議論についてです。

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私の大学のゼミの恩師が、吉野直行さんです。

プロフィールはWikipediaによると
日本の経済学者、アジア開発銀行研究所所長、慶應義塾大学経済学部名誉教授。
東北大学経済学部卒、米国ジョンズ・ホプキンス大学経済学博士課程修了PhD。
専門は財政金融政策。
スウェーデン・ヨーテボリ大学名誉博士、ドイツ・マルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルク名誉博士、
福澤賞。
ということで、日本を代表する経済学者、経済実務家でもあります。

つい先日、その吉野先生から小屋に連絡がありました。

現在世の中で起こっている現象について、吉野先生の見解を述べるので
小屋の方で分かりやすく世の中に意見を広めてほしい
という事のようです。

私も新聞や雑誌などマスコミ媒体にも同じ内容を提起していきたいと思っていますが
まずは、メルマガやブログ読者の方々を優先にお伝えしていきたいと思います。

20181028.jpg

①国際貿易の議論
・米国のトランプ大統領が採っている「貿易不均衡是正」「保護主義」的な動きは
 どのように考えたらよいのか

②日本の国有財産処分、埋蔵金問題
・日本の国有財産処分や埋蔵金利用の論点は将来世代についてどのような影響を与えるのか

③IS(貯蓄投資)バランス
・米国から日本に対しての経常収支の均衡化の要望は、日本にとってどのような影響を与えるのか

④日本における移民の議論
・海外から移民を受け入れるという政策は、日本で有効に機能するのか?

⑤今後の日本経済に対する提言
・今後の日本が経済的に成長していくためには、どのようなことに取り組めばよいのか?

といった論点について吉野先生の見解について小屋が解説していきたいと思っています。

次回から①以降について連載していこうと思いますので、よろしくお願いいたします。

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5回にわたってお届けした資産形成ダイナミックメカニズムの解説
もようやく最終回です。


前回は、ようやく資産運用のコンサルタントっぽい
主に金融商品や不動産などの資産運用について取り組むべきこと
注意することを説明しました。


最終回は、こんどはお金を使う話です。



②支出の抑制

 1)ライフスタイルコストの抑制


色々なところでよく言われる話ですが、お金を持っている人に

「どうすればお金が貯まるのですか?」

と質問をすると

「入ってくるよりも使わなければお金は貯まります」

と答えられるという話があります。


お金は、入ってくるお金の額よりも使うお金の額が少なければ
自然と貯まっていくものです。

とても当たり前の話ですが、お金を貯めている人が少ないことからも
普通の人がなかなか実践するのは難しいのでしょう。


一方で、普段お金持ちと接することの多い我々は、当然お金持ちの行動を
よく観察します。

これがまたびっくりするくらい、慎ましく派手なお金の使い方をしない人が
多いものです。

なので、一般的な人が描くお金持ちのイメージと、我々アドバイザーが触れる
お金持ちの実像にはかなりのギャップがあります。


   
   1.固定資産の維持費の抑制
     
a.固定資産取得に伴うローン元利払い
     b.損害保険料
     c.定期修繕費


固定資産の代表的なものは「自宅」の不動産です。

最近、経済学者のロバート・フランクが周囲との比較で満足を得るものを「地位財」、
他人との相対比較とは関係なく幸せが得られるものを「非地位財」と整理しました。

「地位財」の具体例は、所得や貯蓄、役職などの社会的地位、家やクルマなどの物的財。
一方の「非地位財」は、健康、自由、愛情などです。

こうした、「地位財」の代表的なものが自宅でもあります。

ここの比重が高い人は、「地位財」にお金を使う傾向も高く、支出の抑制に苦労するタイプです。

そもそも、こうした「地位財」の入手による幸福度は長続きしないものです。


   2.生活費の抑制


生活費の水準は、本当に各家庭まちまちです。

コンサルティングをしている現場で思うことは

「この家庭は資産運用に取り組むよりも、生活費水準を見直した方が
 よっぽど効果的だよな」

というケースが多いです。


例えば、1,000万円の金融資産を保有している人が、資産運用に取り組んで1%の利回り向上ができて資産の増加する額は年間10万円です。(税引き後だと8万円になってしまいます)

しかし、同じ人が月1万円の生活費の見直しができるのであれば、その効果は年間12万円の資産増加につながります。


どちらが簡単に取り組めることでしょうか?

またどちらが効果的でしょうか?


こう考えると、資産運用に取り組む前に、自らの家庭の支出水準をもう一度考え直す方が資産形成の手法としては簡単で確実になるケースが多いです。


   3.保障性生命保険の効率的購入


先程、生活費水準の見直しを指摘しましたが、最後は保障性生命保険の話です。

生命保険の話については、過去にさんざんメルマガでもブログでも書いてきました。



私が相談に乗るケースでも9割程度の家庭は、生命保険の加入額が不必要に多いケースになってます。

この辺りも合理的に生命保険に加入するだけで、毎月の支出が抑えられ、それが自らの資産の増加につながります。


こうしてみてきた通り、資産運用に取り組むよりも

・自分の収入を最大化する

・自分の支出を適正に見直す

事の方が、よっぽど重要で確実な方法であることがご理解いただけたのではないかと思います。


皆さんも、まずは収入、支出についてもう一度見直してみてください。



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株式会社マネーライフプランニング 代表取締役 小屋洋一

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