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他のFPさんとお話をしているときに、下記のような話題があがりました。
「顧客満足と顧客本位はちがう」
という話題です。
これは、コンサルティングに近い仕事をしていれば必ず議論になるところだと思いますが、
FPの世界で言えば
お客様満足は、お客様に寄り添ってお客様の意をくんだ発言、
提案をしているだけでも得られる
お客様本位は、お客様の意向に必ずしも沿ってはいなくても、
プロとしてお客様の事を考えて、発言、提案ができている
という事になるかと思います。
お医者さんなどで考えればわかりやすいと思いますが、
お医者さんは患者の意にそぐわなくても
例えば生活習慣病を治療するためには、例え患者が望まなくても、
運動や食事やお酒の制限などを勧めざるを得ない
というケースは多いと思います。
FPも本当に顧客の事を考えるのであれば、顧客の分析をした結果、
顧客の意にそぐわなくても、
伝えることは伝えなければならないという事です。
では、弊社ではお客様の意向や考えは尊重していないのか?
というと、そういう事でもありません。
コンサルティングやアドバイスの価値というものは、
顧客がそのアドバイスにしたがって行動を起こしてくれて、
成果が出て初めて価値があります。
その意味では、顧客にアドバイスを採用してもらなければ、
価値はほとんどゼロに等しいのです。
そこで、弊社のアドバイスというものは
①最大限に経済合理性を追求した手法や手段というものを一度(顧客の意向などは置いておいて)検討する
②その合理的な提案を基に、どの程度効率性を落としても、顧客の意向が反映できるものかを検討する
③最後に顧客の意向を反映しながら検討した提案が、経済性の面でも顧客の要望を実現できるかどうかを再検討する
というようなプロセスで提案を検討しています。
一方で、顧客本位という意味合いや内容があまりわからないFPも残念ながら存在します。
その場合には、顧客満足(お客様の希望を叶える)視点からの検討しか行われず、
結果として経済合理性の視点が欠けている
という提案内容もよく見かけます。
プロが見れば、そのような提案はすぐわかるのですが、
一般の人にお医者さんの診断内容が良いのかどうかが判断できないように
FPの提案内容が良いのかどうかも判断できないものだと思います。
ですので、皆さんがFPにアドバイスをもらうような機会があれば、
「あなたは、顧客満足と顧客本位のどちらを重要視していますか?」
と質問してみると、そのFPの考え方が分かると思います。
そして顧客本位の考え方をしているFPをお選びください。