資産運用
今回は、前回の記事に引き続き
投資信託について分かりやすく
解説していきたいと思います!
ちなみに前回の記事では、
信託とは何なのか、
そして登場人物と信託のしくみについて解説しました
投資信託ってよく聞くけど
あるいは既に運用しているけど実は知らない…
という方は前回の記事から読んでみてください!
今回は本題の投資信託のお話です!
それでは早速、
投資信託の仕組みについてお話していきますね
一言で説明すると、
投資信託とは
・投資家から集めたお金を
・一つの大きな資金としてまとめて
・運用の専門家が運用する
という仕組みの金融商品のことです
大きな枠で考えると、
投資家(我々一般人)から少しずつ集めた
資金を元手として、運用会社がその資金をまとめて運用
株式や債券といった商品へ投資を行い、
それらの運用成果を、我々投資家に還元する
という構図になっています
投資信託に関係する登場人物も見ておきましょう
ここを理解しておくと、
好ましくない運用商品を購入することも
減っていくと思います(笑)
図式化してみましたが、
ちょっと難しそうですね。。
まずは下図の赤枠の中が、
皆さん(一番左の投資家)から見えている
投資信託だと思ってもらえれば、
第一段階クリアです!
それでは、赤枠の中身を見ていくことで
投資信託について理解していきたいと思います。
まずは販売会社(オレンジ色)
ここは楽天証券だとかSBI証券といった
証券会社をイメージするといいでしょう
一言でいうと彼らは販売員です
皆さんはここから投資信託を購入するので、
皆さんから見えているのはこの販売会社だけかと思います
ファッション業界に例えると
ショップ店員の方が近いです
店舗に届いた商品を販売する人で
皆さんが購入するときに対面する人ですね
この販売会社が投資信託を作っているわけではなく、
販売会社の裏側に、
投資信託の世界が広がっています
少し視野を広げて覗いてみましょう!
続いて運用会社です
※前回お伝えした信託の観点では
資産を預ける人=委託者にあたります
運用会社とは、投資信託を作っている人
つまり投資信託におけるブレーン(頭脳)です
経済・金融情勢などを分析し、
専門家がノウハウを駆使しながら
どうやって運用するのがベストか!
といったことを考えて商品を企画・デザインする役割です
ファッション業界に例えるなら
外部のデザイナーが近いですね
流行を見て売れそうな商品を作成する大切な役割です
この運用会社が、いくつもの投資信託を作って
世の中に出していくわけですね。
例えば、アメリカの企業に投資する投資信託ですとか、
日本の企業に投資する投資信託など、
色んな商品をデザインしていきます
じゃあ実際に投資信託を運用するのが誰か、、
という話で最後に登場するのが信託銀行です
※前回お伝えした信託の観点では
資産を預かって運用する人=受託者にあたります
例によってファッション業界に例えると
製造工場にあたるかと思います
仕入れた衣類の生地を加工して、
洋服を作り上げていくようなイメージです
信託銀行は、
運用会社からの運用の指図に従って
実際に株式や債券などの売買や管理を行います
皆さんが投資した資産を、
代わりに実際に投資してくれるイメージです
運用会社が運用を行うのではなく、
信託銀行に指示を行って運用を行うのが
投資信託の世界のルールです
運用会社が運用したら、
いい感じに操作してやろう、、
といった悪い人が出てきそうですからね
登場人物を見てきたところで
最後に流れのおさらいです
皆さんが投資を開始しよう!
よし、手始めに運用資金は100万円だ!
と思い立ったとして、投資信託を購入するとします
まず皆さんは
セールスマンの役割の販売会社(オレンジ)から、
投資信託を100万円購入するところからスタートです
その100万円がどこに行くかというと、
信託銀行(黄土色?)に行くわけです
信託銀行は購入された投資信託を
運用会社(紺色)の指示通りに運用します
運用するのは株式や債券といった金融市場ですので、
そこで資金を運用してもらうわけです
では100万円が110万円になったとします
最終的に運用した利益はどうなるのか、
というと当然皆さんに帰属します
というのが投資信託の全体像です!
ちょっと難しかったかな、、と思ってます
すみません!(笑)
登場人物3社について
なんとなく分かってきたかと思います
ちょっと詳しくなった気がしていたら
嬉しいところです!
では皆さんがどんな商品を購入するのか…..
その点を考える上で大切なのが
関係各社の儲け方です!
先程例に挙げた洋服1着を作る中でも
デザイナーにはデザイン料を、
工場で働く人や店舗スタッフには
お給料を支払わなければなりません
ですので当然、
投資信託の登場人物にもコストが掛かってくるわけです
投資信託では
運用管理費用(信託報酬)がそれにあたります
例えば最近人気の
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は
日々の純資産総額に対して
年率0.05775%(税抜 年率0.0525%)以内を掛けた額が
信託報酬として差し引かれます
この信託報酬の額=利益が、
販売会社、運用会社、受託会社で山分けされている
というのが投資信託の裏側の話ですね
100万円運用したら、
577円は毎年差し引かれるイメージです。
この信託報酬年率が0.05%と低いものもありますが、
2.5%などという結構高いものもあります
その差50倍、なかなかですね。。
例)100万円運用するケース
A:信託報酬年率0.05%⇒500円
A:信託報酬年率2.5%⇒25,000円
信託報酬(年間コスト)は
運用している限り自動で失うわけですから
結構大きいですよね
つまり、信託報酬(毎年必ず発生するコスト)は
低いものを選ぶべきだとお分かりかと思います!
販売会社(銀行や対面の証券会社)は
当然自分たちの利益が大きい商品
つまり、信託報酬等が高い商品を勧める
というのが伝わりましたか?
裏側が分かると面白いですよね
投資信託の仕組みについては分かりました
(分かったということで進んじゃいますね!)
では、どこかが倒産したらどうなるのでしょう?
投資した100万円は帰ってこないのでしょうか、、
答えはNoです
どこかが、あるいは全ての企業が倒産しても
資産は守られるよう規定されています
理由としては、投資家の資産は
上記3つの関係会社の資産とは別で管理されているからです
これを分別管理といいます
したがって、委託会社(運用会社)、
受託会社(信託会社)、販売会社のいずれか
または全部が倒産しても資産は守られます
ということで今回は2回に分けて
信託から考える投資信託について解説してみました
投資信託の運用の中身、
実際どういう運用がされているのか
そんなお話はまた後日かな、、にしようかと思います
2回信託のお話をしたので、
次はまた違うお話にしようかと思います