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今日も、また興味深い論文を見つけましたので、ご紹介します。
『The Demise of Alternative Investments(オルタナティブ投資の終焉)』
という今年発表された論文です。
著者のリチャードエニスは、全米の公的年金や大学基金など、
大口投資家の実績データを分析し、驚きの結論を導いています。
論文のポイントを簡潔にご紹介すると──
ヘッジファンドや不動産、
プライベートエクイティといった「オルタナティブ投資」は、
伝統的な株式や債券投資と比較して年間3~4%の高コスト
にもかかわらず、そのリターンは「普通の株式や債券とほとんど変わらない」。
実際、2008年のリーマンショック以降、
オルタナティブ投資に積極的な米国の大学基金は
インデックス投資に比べて年平均で2.4%も劣後しました。
これは私たち個人投資家にとって、重要な教訓です。
個人投資家にとっての最適解
私たちは、莫大な資産を運用する米国の大学のような機関投資家ではありません。
だからこそ、「コストを最小限に抑え、確実に市場平均を取る」
という姿勢が極めて重要です。
それがお手軽に可能なのが、インデックス投資です。
* 主なファンドは年間コストは0.05%以下
* 世界中の株式や債券に分散投資
* プロを出し抜く必要はない
最新の研究も、歴史の流れも、「インデックスこそ最良の戦略」と教えてくれています。
資産運用に魔法はありません。
複雑で高コストな商品は、色々なセールス方法であなたに近づいてきます。
その際には、米国の事例をみても、複雑で高コストな運用には、
あまり意味が無かったということを思い出してください。
単純に、再現性のある運用方法を考えるのであれば、
ローコストなインデックス運用が、最適な場合が多いです。