魅力的な営業トーク
ワンルームマンション投資のターゲット層は明確です。
ターゲットはこんな感じ。
・比較的年収が高い会社員
・NISAをやっている
・iDeCoもやっている
・投資信託や株式投資にも触れている
つまり、日本人平均で見れば、マネーリテラシーは高い層です。
年収が平均より高いということは、
・社会保険料が高い
・所得税、住民税の負担が重い
と感じている人たちでもあります。

だからこそ、
「節税になります」
「将来の資産形成になります」
というセールストークが
魅力的で合理的に聞こえてしまう。
不動産投資は、細かい論点をすべて理解しなくても始められてしまう分、
判断を誤りやすい商品でもあります。
そして一度判断を誤ると大きな損失になりやすいものでもあります。
大切な資産を減らさないように、購入前に最低限、
次のポイントだけは一度立ち止まって考えてほしいと思っています。

①不動産価格は、本当に適正か?
これは基本中の基本です。
不動産投資で重要なのは、立地や利回りもさることながら、
「最初にいくらで買うか」です。
ワンルームマンション投資の相談で多いのが、
最初から相場よりかなり高い価格で掴まされているケースです。
よくある事例。
地方都市の1Lマンションを1,500万円程の金額で購入。
しかし実際の価格は1,200万円だった。
実際より20~40%程高い金額で買ってしまっています。
高値で掴まされた時点で、ほぼ勝負は決まってしまいます。
その後の小手先でなんとかできる部分は少ないです。
まず、営業マンに勧められた価格は、市場価格より割高であると考えるべきです。
営業マンが1,500万円と言ったら、本当はもっと安いんじゃないの?
と考えた方が良いでしょう。
海外で買い物をするときと似たような感じですね。
まずは、その不動産の適正価格を知ることが最も重要です。

②「節税になる」と「手出しがない」は全く別
次に多い誤解が、ここです。
「不動産投資で赤字を出すことで節税になるから大丈夫」とよく謳われています。
これは、半分正解で、半分危険な考え方です。
たしかに、不動産所得の赤字は給与所得と損益通算できるので税金は減ります。
しかし、そもそも「投資」とは赤字を出すためのものではありません。
本来であれば、資産を増加させていくための投資で、
手元の資産が減っていっては意味がないのです。
例えば1Lマンション投資を行って、年間赤字が35万円だったとします。
投資を行うことにより節税効果を約15万円得たとします。
確かに税金は減らせるかもしれませんが、
節税分を考慮した実際の持ち出しは約20万円になります。
不動産投資を行うことで節税にはなっているが、
現金は確実に減っている状態です。
つまりこの場合投資を行わない方が良いと考えられます。

③不動産会社のシミュレーションは、いくらでも綺麗に作れる
不動産投資を勧められると、
たいてい立派なシミュレーション資料が出てきます。
ただ、その前提をよく見ると、
家賃はほとんど下がらない
空室はほぼ想定しない
管理費・修繕積立金はほぼ一定
金利はずっと低いまま
将来の売却価格も下がらない
そんな綺麗な未来予想図になっていることが多いです。
どれか一つ崩れるだけで、
収支は一気に悪化します。
現に、金利は上がっていますし、
建築費高騰に伴う管理費修繕積立金の問題は昨今話題になっています。
人口動態も大きく変わる中で、
地方都市の需給構造は以前より一段と不明確になっていきます。
シミュレーションは、現実を予測するものではなく、
「売りたい数字を見せるもの」になっていることも多い
という前提で見る必要があります。

④広告費は、結局どこから出ているのか
もう一つ、あまり語られない視点があります。
それは、広告費です。
駅や電車、Web広告で見かけるワンルーム投資の大規模な広告。
私は前職が広告代理店で営業をしていたので、
広告業界の実情は一通り知っています。
ご存知の方も多いと思いますが、駅の媒体をジャックするような広告は、
掲載する広告費だけで数百万~数千万円単位の費用が掛かります。
例えば、山手線車両をジャックすると、半月で2,000万円以上掛かります。
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タレントを活用してテレビCMを行えば、
製作費と広告費で莫大なコストが掛かる訳です。
では、そのお金はどこから出ているのか。
答えはシンプルで、事業が儲かっているその利益から出ている訳です。
多額の広告費を打ったとしても儲かるから行う訳ですので、
同じような高値掴みさせられている方が多くいるのだろうと推測しています。

1L不動産投資を始める前に聞いてほしい話、まとめ
今回の記事のポイントはここです。
・価格が適正かを必ず確認する
・節税と「手出しがない」は別物と理解する
・シミュレーションの前提を疑う
金融業界も勿論ですが、
不動産業界もとくに一般消費者と事業者間の情報格差が大きい業界です。
そこに踏み込んで、リスクを取って投資をしていくのであれば、
最低限のチェック項目は外せません。

RIA視点で考える資産保全について
弊社マネーライフプランニングは、
日本ではかなり珍しい**RIA(独立系資産アドバイザー)**として活動しています。
金融商品や不動産を販売して手数料を得る立場ではなく、
お客様へのアドバイス・年間顧問報酬のみで成り立っています。
だからこそ考えるのは、「どうすれば売れるか」ではなく、
その不動産投資は、本当にやるべきか。
やめた方がいいのではないか。
という視点です。
商品を売る立場ではないからこそ、
「買わない」という選択肢も含めてお話しできます。
お困りごとがあればぜひ一度ご相談ください。