レポート

資産運用

金融や株式の勉強をしてわかること

UPDATE 2021.02.24

先週は、弊社に1週間大学生がインターンシップで来ていました。

ちょうどその前の週も、お客様に依頼を受けて、4月から新社会人になる
学生に、社会人としてどのようなことを学ぶべきかという話をしていました。

読者の皆様にもお役に立つかもしれませんので、ここで学生に
お話した内容をお伝えしておきます。

お金の問題を考えるときには、基本的にはバランスシートで考えると
わかりやすいと思います。


 

社会人になりたての人の、バランスシートの資産項目は

現金

有価証券

不動産

といった資産であり、ほとんど持っていないところからスタートします。
(一部遺産や相続でそうではないという例外ケースもあるかもしれませんが)

それでは、若い社会人は何を持っているかというと、それは「人的資本」です。

「人的資本」は、その人が将来稼ぎ出すキャッシュフローの現在価値の総和になりますが
概算で言えば、

将来を含めた毎年の年収×勤労期間

と考えられます。

従って、社会人になりたての人は、

現金や有価証券や不動産の運用そのものを身に着けるよりも

「人的資本」をどのように向上させていくのが良いのかを考えるのが効率的です。

20代の方々が、お金を貯めて、私のところに相談に来ることもありますが、基本的には

そのお金を使って、どうしたら自分の「人的資本」をあげられるかを考えてもらう

のが一番だと教えています。

一方で、株式や金融の勉強をすること自体が「人的資本」の向上につながるという事も考えられます。

その場合には、しっかりと時間とお金を使って、ファイナンスや株式の勉強をすれば良いのだと思います。

金融や株式の勉強で良いのは、

「世の中の過去・現在・未来の流れを深く洞察する能力が高まる」

事にあります。

私もこの1年間で、金融の動きが大きくESGに関心を持つようになったことに驚いています。

日本企業もこのESGの世界的な潮流を把握していないと、ビジネス上も大きな差がついてしまいます。

もし、私がこうした金融の動向に興味がなく、普通にビジネスをしているだけではこうした世の中の潮流には今以上に鈍感で、ビジネスチャンスを捉えきれないと思います。

その意味で、若い人でも金融・ファイナンスが好きで、それが自分の「人的資本に寄与する」と思えるのであれば、その貴重なお金と時間を、お金の勉強に費やしても良いのかもしれません。