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先日は、某地方銀行の廃止された支店を見せてもらう機会がありました。

地方銀行でも、支店の統廃合を進めているのは当然ですが、都市圏とは異なり
廃止した支店の土地や建物をその後に別の用途に利用するのが難しく
そのままの状態で何年も放置されてしまうことが多いようです。
もともと銀行が撤退するような地域ですので、人口が減少し、
過疎化や高齢化が地域のテーマになっているような場所でした。
そうした地域の中で、銀行の支店はもちろん良い立地にありますが、見学したところ
ネックになるのは、その建物の堅牢さです。
鉄筋コンクリートの重厚な造りをしているので、内装のリフォームを考えるときに
とても費用がかかる構造になっています。
また、どうしても金庫などの銀行特有の施設があり、利用できる空間にも制約があります。
今回は、実際の廃止された銀行の支店を見学させていただきながら、
その支店の再活用を検討しに行ったのですが、結果として上記のネック事項が大きく、
なかなかビジネス的な採算の合いそうな再活用のアイデアは出てきませんでした。
全般的に、全国の地方銀行で同様の事が起こっているのではないかと推察しますが、
これまで見学した中では京都信用金庫の取り組みが素晴らしいなと評価しています。
京都信用金庫は、コミュニティバンクという概念を発信し
「コミュニティ・バンクは、地域に欠かせない一つの機関として
融けこむことをつねに志向する。
その際、コミュニティ・バンクは、地域住民の生活センターとなり、
親しまれる目印となり、地域に必要な諸施設を整える先導者になるにとどまらない。
コミュニティ・バンクは、人々の生活と事業の設計に、あらゆる方法で恒常的に尽くす、
地域の”血液”の役割を引き受けることを使命とする。」
「単に産業だけが発展していくのではなしに、地域内の人と人を結び付け、
新たなコミュニティを形成し、
また、一人一人の生活を充実させていくのに大きなプロモーターの役割をなしうる。」
という思想で、銀行として経営されています。
こうした、コミュニティ・バンクの思想であれば、銀行が支店の廃止を考えるのではなく、
どうやったら地元のエリアやコミュニティが維持継続できるのか、
そのために金融機関として何ができるのかという視点で
物事に取り組むことができるのではないかと思います。
地方の銀行では、このままでは地域そのものが衰退し、
金融機関として貸出先も減少していく状態です。
そのような状態に危機感を覚えている銀行も多いと思います。
ぜひコミュニティ・バンクの思想のように、地域の中で地元の住民のため、
コミュニティのために中核となる支店運営をしてもらいたいなと、
廃止された支店を見学しながら切に願います。