レポート

資産運用

運用型の保険ってどう考える?

UPDATE 2023.12.17

松本です。

今回は加入している方の多い

保険商品の話をしたいと思います。

 

運用と保険がセットになったタイプの保険、

皆さんも目にしたり聞いたりしたことがあるはずです。

今回は身近な保険の話なので、

さらっと読める記事になっているのではないかと思います!

ぜひ最後まで読んでいってくださいね。

 

運用型の保険ってどんなもの

運用型の保険ってどんなものがあるでしょうか。

例えばということで

良くあるのがこんな内容の保険です。

変額保険の終身タイプのものをよく目にします。

 

・毎月〇万円の掛金を支払う

・亡くなったときには1,000万円の死亡保障

・貯蓄性もあり掛金が運用されて増えていく

 

自分が亡くなったら奥さんやお子さんに

死亡保障が下りるわけだし、

仮に亡くならなかった場合であっても資産形成になるし

ということで好まれるケースが多いかと思います。

 

仕組みとしては、

保険契約者の支払う保険料を保険会社が

投資信託などをで運用する。

運用次第で保険金や解約返戻金が変動する

という保険商品のことです。

 

利回りで考える判断基準

資産形成になるといっても

実際利回りってどのくらいでしょうか?

そもそも利回りとは

支払った金額が将来的にいくらになったか

その利率を計算したものになります。

 

例えば、今年払った100万円の保険料が

来年103万円になったとしたら

利回りは3%と表現できます。

 

保険会社の名前は出さないですが、

こちらは実際に弊社に相談に来られた方が

加入されていた保険です。

 

保険証券というものに以下の内容が記載してあります。

毎月5万円支払って、亡くなったら1,500万円貰えるよ。

 

亡くならなくても、

保険料は運用されていくので貯まっていきます。

という保険ですね。

 

ちなみに貯蓄性の保険には解約返戻金というものがあります。

将来5年後に保険を解約したら○○円返ってくる。

返ってくるから返戻金という訳ですね。

解約返戻金を言い換えれば、貯まったお金のことです。

この保険の解約返戻金はこのような推移でした。

この解約返戻金の利回りを計算するというのが、

我々が保険商品を判断する際に行っている分析の一つです。

 

その考え方はIRRと呼ばれるのもので、

仕組みはものすごくざっくり説明します(笑)

・毎年60万円支払い続ける

・今年2023年に解約して500万円の解約返戻金を貰う

・この利回りを計算したものがIRRと言われるものです。

 

誰でも分かるように説明するというのは難しい。。

「60万円払い続けて9年目に500万円貰う」

さあそれってどのくらい効率よく運用できたでしょう!

この収益率を計算していきます!

(といって伝わりましたか?)

これを計算してみると-4%となりました。

つまり運用しているつもりが掛金より減ってたんですね。

 

あれ、増やしていきたいはずなのに減っていた。

こういうことがこういう商品で良くあります。

※最後まで保有した場合より途中に解約した場合の方が

利回りが低いこともあります

 

運用もできるし万が一の保障にもなるし!と言いつつ

運用の利回りの観点で見ると好ましくはないケースです。

 

このケースで加入者が得をするのは

(得をするというか経済上効果があったと言えるのは)

加入者が亡くなったときだけです。

 

60万円×9年=540万円支払って

亡くなったために1,500万円の死亡保障金を得る。

このケースでは、効用が高かったと言えます。

 

保険加入の判断軸は?

万が一あなたが亡くなったとき、

大切な家族を守る。

という内容のCMが結構多いですね。

 

実際死亡保障の果たす役割は大きいです。

私はまだ子供がいないですが、

例えば30代夫婦+子供2人という家族構成の場合

片方が亡くなったときの影響はかなり大きいです。

 

つまり亡くなったときに必要となる

今後の生活費や養育費等の準備が手薄である。

そのため手厚い保障に加入しておく必要があります。

 

その半面、30年の時が経ち

2人とも60才になった夫婦で子供が既に独立。

金融資産もある程度築けた。

そんなケースだと必要な保障額は少なくなります。

 

何が言いたいかというと、

必要保障額は1つの世帯であっても

年代や収入によって変わっていくので、

その時々で必要十分な保険への加入が必要であることです。

 

ただその計算を行わないがために、

必要以上の保険に入っている方も多いです。

 

必要保障額の話はまた別にしたいと思いますが、

資産形成層の方では特に保障と運用は分けるのが

好ましいという思っています。

実際どのくらいの人が亡くなるの?

自分の年代でどのくらいの人が亡くなるのか。

1%でしょうか?

3%でしょうか?

意外と知られていないかと思います。

 

ちょっとデータが古いですが

日本人の死亡率のデータを見てみましょう。

例えば私は20代男性なので死亡率は0.58%

同世代では、100人いたら6人程が亡くなる計算です。

50才女性だと1.65%…100人いたら17人です。

意外と多いような少ないような、、

こう見ると意外と亡くなる人は多くない

という風に思えてくるんじゃないでしょうか。

 

必要保障と運用は別で考えた方がいい

人って意外と亡くならないから保険入る必要はない!

ということを言いたいわけではなくて、

 

先程利回りの項目で

変額保険は亡くならないと

払った掛金以上返ってこないことが多いという話をしましたね。

 

亡くならないと払った分以上返ってこないなら、

保険料の少ない掛け捨ての保険に加入して

(=死亡保障は最低限付けた上で)

資産運用は別で行えばよいのではないか。

 

つまり利回りとコストで考えて判断した方が

いいのではないかということを伝えたいです。

 

コストについて書きそびれていたので

その話もしておく必要があるかと思います。

コストとは購入や保有する際に係る費用のこと

 

運用でも保険でも、

年間で掛かる保有コストというものがあります。

 

保険会社のコストで2%というのは普通です。

2%が多いか少ないかというのは

一般的に分かりにくいかと思うのですが、

 

例えば運用で考えると

手数料競争が激化している投資信託では

年率0.05%程度のものもあります。

100万円運用したら年間500円掛かるイメージですね。

 

2%と0.05%では40倍の開きがありますから、

なかなか高い手数料であることも分かるかと思います。

 

実際に運用して3%増えたとしても

そこから2%コストで持っていかれたら、

実際は1%しか増えていない、、

なんてことは良くあります。

 

10年物の米国債券が4%後半ですから、

わざわざ保険で運用しなくても、

普通に運用するなら米国債券でもいいんじゃない?

といえるかと思います。

 

必要保障額を計算して、

利回りとコストをセットで見た上で

判断していくのが良いかと思います。

 

本日のまとめ

今日は運用型の保険の判断軸についてまとめてみました。

必要な保障額を計算した上で、

保障は保険、運用は運用で分けていくのが良いかと思います!

というのが今日のまとめです。

 

全然話は変わりますが、

最近はレポートなり他の媒体なり、

色々活用してアウトプット量を

増やさないとなと考えています。

 

インプット量は多いのですが

外に発信していかないとダメですね。

書くことはいっぱいあるのですが

時間の捻出が難しいですね笑

1日30時間くらいあったら丁度良さそう…

 

という訳でこの辺で失礼します!

それでは、最後までありがとうございました!!