レポート

資産運用

金融の世界では、良い人が良い相談者ではないという話

UPDATE 2023.12.12

こんにちは、松本です。

今回はお金の相談先のお話です。

資産の相談を誰にすべきかということを

フラットな視点で分析していこうと思います!

 

金融の相談を誰にしようか

さて、今この記事を読んでくださっているあなたが

資産や将来のお金の相談をしたいと思ったとしましょう。

 

例えば、このまま働いて今後生涯お金が尽きないのか。

賃貸ではなく不動産を購入しようと思っているけど大丈夫かな?

突然相続した資金をどうすればいいんだろう。

 

といった自分一人ではなかなか考えられないことを

誰かに相談したいと思ったとしましょう。

そんなあなたが悩むのは、

この悩みを誰に相談しようかということではないでしょうか。

 

そこで周りに誰かいないかと探してみると

「お金の専門家」と言っているFPのAさんがいたな…

知り合いの保険屋のBさんもいたな…

WEBで探したらCさんも良さそう…

銀行の入り口に資産運用相談会ののぼり旗がたっていたなあ…

など思い浮かんだとします。

 

ではどういう基準で相談者を選びますか?

あるいはあの人じゃなくてこの人に相談しよう!

と思う決め手は何でしょうか?

無料金融相談会!ってよくありますよね

 

日本では良い人=良い相談者と思われがち

さて判断基準、何でしょうか?

もしかしたら、「何となく人がよさそうだからあの人」

という理由で選んでしまっていることがあるかと思います。

早速ですがこちらのアジア系の男性。

いかがでしょうか?

爽やかそうで、スーツもビシッと決めていて

何となく仕事できそうですよね。

好印象を抱く方が多いんじゃないでしょうか?

 

別に悪いことではないと思うのですが、

往々にして日本人は「何を言ったかではなく誰が言ったか」が

重視されていてそうした理由で、判断基準の上位に

「人がよさそうだから」が選ばれることが多いです

 

ではここで本題をお伝えすると、

人がいい=良い相談者かというとそうでもないと思うんです。

というのが今回のテーマです。

 

金融庁のデータによると、

近年投資や金融商品に関する相談件数が増加しています。

 

明確な判断基準を持っておかないと、

「いい人」の顔をした悪い人に騙されかねないんですね

 

皆が皆良い人面した悪人かというと勿論そうではないですが、

そういう人に当たってしまうと

大切な資産が棄損してしまうことにも繋がりかねません

そこで今回は、お金の相談をするアドバイザーを

一緒に見極めていきませんか?

 

アドバイザーの出発点と着地点がどこにあるのか

今日話す結論としてはこちらです。

そのアドバイザーが良いか悪いかの線引きは

出口の商品の話(一部分の話)ではなく、

全体を見た上で最適な提案をしているか、であると考えています。

 

これについて詳しく解説していきましょう。

アドバイザーの、出発点と着地点を知っておく必要があるというのは、

相談者である皆さん自身を守る上でも必要です。

例えばコンサルティングの本来の流れを考えてみると

分かりやすいのですが、

誰かに相談者したいということは、何らかの悩みがあるわけです。

そうすると課題解決に向けた流れはこうなります。

 

→悩みの周辺の状況のヒアリングと状況整理

→分析と課題感の見極め

→解決策と提案の提示

→解決に向けたサポート(金融商品の決定)

→長期での人生設計のサポート

 

これがコンサルティングの正しい流れだと思います。

つまり

一番左の、お客様の背景に何があるのか分析することを出発点として

一番右の、解決に向けたサポート

その先の長期での人生設計サポートが着地点

となるのが、正しいコンサルティングの流れです。

 

ところが日本では、

金融機関も含めほとんどのところが

右側にある「金融商品の決定の話」しかしないんです。

つまり出発点も着地点も商品の話なんですね。

退職金などまとまった資金が入った例が分かりやすいですが、

その人の背景の状況など全く気にする様子もなく、

 

1,000万円現金で寝かせておくのは勿体ないですよ…

こちらの商品が!となるわけです。

 

誰かに金融資産の相談をするのであれば、

アドバイザーがどの部分の話をしてきているのか。

これを理解しておく必要があると言えます。

木か森か。何を見ている人なんでしょうか

中立な視点から考える相談者の見極め方

もっと言うと相談する顧客側から、

アドバイザーの視点を理解しておく必要があると思います。

「木を見るな、森を見ろ」とはよく例えている思いますが

このアドバイザーが、木を見ているのか森を見て話しているのか

分かっておかないといけないんですね。

 

ストレートに話をするなら、

なんか話しているうちに保険の話や不動産投資の話ばかりするな、、

と感じ取っているなら、「一部分の話しかしていない」わけです。

 

相談者の背景には色んな収集すべき情報が山積みです。

例えば、ざっと挙げただけでもこういったことが考えられます。

・親の状況(介護の必要有無、パートナーの親との関係性)

・相談者の仕事への想い(熱量があるのかできればやめたいのか)

・子供の状況(卒業したら働いて家を出るのか、あるいは働いていくことが難しいことも)

・経済状況を夫婦で共有しているのか、把握していないのか

・今住んでいる場所や環境に満足しているのか

・将来どういった暮らしがしたいのか

なので、こういったことを全て把握した上で

初めて専門家としての意見=アドバイスができると思います。

なるほど、確かに色んな課題が山積していそうですね

1時間もしないうちに、

なるほど!それではあなたにぴったりの商品はこちらです!

なんて言われても、

「いやあなた私の何を知っているんですか。。」

と思うわけです。

というか思わないといけないわけですね。

 

この人は何で儲けているんだろう、と考えてみる

よりビジネス的な話をしてみたいと思います。

もう一歩踏み込んで、アドバイザーの儲けの話をしていきましょう。

 

銀行や証券会社の多くは、

顧客への商品販売の手数料で儲けています。

つまり、1,000万円の商品を販売したうちの

手数料が○%が金融機関の利益になるわけです。

 

分かりやすくすると、

仮に手数料が1%の商品Aと10%の商品Bがあったとしましょう

これを販売することで得られる利益はこうなります。

1%の商品A:利益10万円

10%の商品B:利益100万円

 

あなたが金融機関の担当だったら、

またその上司だったらどちらの商品を勧めるでしょうか?

もちろん100万円儲かる商品ですよね?

つまり、アドバイザーは顧客ではなく金融機関側に顔を向けないといけないんです。

ああそうか。

この人がやたらこの金融商品を勧めてくるのは

売ったら○%くらい儲けられるからか…

という風に考えられれば損することは限りなく減ることでしょう。

 

ちなみに弊社は顧問制のFP事務所です。

弊社の場合の売上がどうなっているのかというと

 

運用サポートをしていく金額の1%が

弊社にいただく年間の顧問契約料となっています。

5,000万円の資産を持っている方へのアドバイスフィーは年間50万円。

資産運用を行い4%増えた、つまり200万円増えたら

そのうちの50万円をいただく。

という具合です。

 

つまりお客様の資産が緩やかに増えていくこと=弊社の利益拡大

となっており利害が一致していることが特徴です。

 

顧問契約をしていただいて何をサポートするかというと、

お客様の資産の保全管理をしながら、

日々お客様からいただく相談、例えば

・早期退職を考えているので退職した場合のライフプランを考えたい

・自宅不動産を購入したいがその場合どうしたらいいか

・親の相続が発生したのでそのサポートをしてほしい

などこういった相談にのっていくことを年間のサポートとしています

詳しくはこちらをご参照ください。

 

皆さんとアドバイザーの

利害が一致しているかどうかということも

見極めるポイントとして考えたいことです。

 

まとめ

今回は良い人と良いアドバイザーは違うという話をしてきました。

金融の世界の判断基準について伝わったでしょうか?

 

今後はより具体的な資産運用の話や、

その先の人生を豊かにしていく話など

難しい金融の話をできるだけ分かりやすく発信していく予定です。

今後ともよろしくお願いいたします!